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【決別】
荒れ果てた基地。瘴気がうごめき、焦げた大地からはまだ煙が立ち昇っていた。
ソフィアとミカは防衛軍の安否確認のため、抵抗組織「残火」の第二基地へ来ていた。
その中、ソフィアとミカは警戒を怠らず、周囲を見渡していた。
「酷い…誰がこんなことを…」
「……気配が近い」
ミカの声に、ソフィアは剣を引き抜く。だが、相手は一人ではなかった。
「レイ……?」
闇に染まった男が、二人の前に姿を現した。かつての仲間、信じていた友
――だが、その目は冷たく虚ろだった。
「なんで…レイがここに…?」
ソフィアの問いかけに、レイは冷たく笑った。
「もう、俺はお前たちの味方じゃない」
彼の声はかつての温もりを失い、冷酷な刃のように響いた。
「レイ、何があったの?私たちと戦う理由なんてないはずだ」
ミカが懸命に呼びかけるが、レイの表情は変わらない。
「……クラヴィスの言葉を聞いて、俺は目覚めた。お前らが知らない真実もな」
ソフィアは、闇に沈んだ友を救う決意を胸に、剣を握り締めた。
「絶対に諦めない。あなたを取り戻す――それが私の使命だ」