機巧の歌姫

　魔法と機械が共存する世界で、少女は一人さまよっていた。その少女――オランピアは記憶と感情ををなくし、行くあても目的もなかった。
　そんなとき、デミール国の機巧都市ルギアで『からくり劇屋フィガロ』と出会う。
　フィガロのメンバーたちとふれあい、オランピアは徐々に人らしくなった。
　ある日、立ち寄った酒場で奇妙な話を耳にする。奇妙な話は、オランピアに関わる話だった――。
　『ルー・ティアラ』を巡り、物語の歯車は大きく動き出す。


　オランピアの正体と過去。
　記憶と感情がない理由。
　『ルー・ティアラ』がもたらすものとは――。