あとがき
はあ~。終わった。これが投稿される時間には、高級ホテルでまったりと過ごしているでしょう。奮発してしまいました。自分へのご褒美です。
1年と5ヶ月連載してきた『異世界嫁ごはん』完結です。
ここまで読んでくださった読者の方、ありがとうございました。ここまで続けてこられたのも毎日、読んでくださったおかげです。
この作品は料理と仲良し夫婦の日常と戦記を組み合わせたちょっと異色な作品だったかなと思います。料理物は数多くありますが、料理チートで日本食無双みたいな作品が人気でしたので、ちょっと外した話を書きたがる私らしい作品になったと思っています。
異世界といいつつ、魔法もモンスターもギルドも出てこない話だったので、最初から読んでもらえないかなと思っていましたが、結構な方が応援してくださりました。
ヒロイン(嫁)一筋の話なんて需要あるかと思っていましたが、ヒロインのニコちゃんは突き抜けていました。こんな嫁が欲しいと思ってくださった方、私も欲しいです。まさに男の夢。理想の妻像がここに1つあるというところでしょうか。
軍人でツンな愛妻が、主人公が作る料理でふにゃふにゃになるというのが、物語のコンセプトでしたが、周りを固める登場人物も楽しみにしている方があって、作家冥利に尽きました。
まずはメイちゃん。物語の序盤で出てきたこの犬族の女の子は、主人公の助手役。料理人ですから、こういう助手が必要かと思って登場させました。
ヒロインのニコールが軍人で料理はからっきしという役回りですから、助手役は必要です。しかし、立ち位置は難しい。ここで下手な萌え系の女の子を出すとハーレム路線になってしまいます。男の子でもよかったのですが、ここはラノベ。需要を考えて主人公に恋しない、健気な女の子にしてみました。メイが自分を「ボク」と呼ぶのは、最初が男の子設定であったことからです。
周りのキャラで活躍したのは、やはり二千足の死神とビアンカお嬢様。これは2巻でも書いたのですが、最初はチョイ役のつもりでしたがビアンカ様が出る幕間(外伝)はPVが伸びる伸びる。
人気キャラになりました。二千足の死神なんか、1巻のやられ役でしたが、もう大活躍。彼のコミカルな役割は不幸な子供時代と合わさって深く描けたと思います。
精力のつくうなぎを食べて、ラブラブな気分になってしまったニテツとニコールを監視していて、天井から落ちてしまうシーン。泣きながらうなぎが食べたかったと夜の街を走るシーンはとても印象深いです。
食べ物を作るシーンは難しいですね。資料から考えて文章にするのは本当に難しいです。そして取材の大切さも学びました。書籍版は料理人さんの監修を受けましたが、指摘がすごくて本当に勉強になりました。ネットのレシピや料理本を読んだだけでは無理です。
ですから書籍版に比べてWEB版はちょっとおかしいところも多々ありますが、そこはご容赦ください。書籍版はプロとしての作品。WEB版は趣味の域を出ないですから。
いずれにしましても、ブクマと評価で5万ポイント近く与えていただいたことが、書籍化につながり多くの方に読んでもらうことができたことに感謝です。「なろう」読者の方には感謝しかありません。
さて、書籍版の方の今後は不透明なのですが、WEB版は完結させたので、今は新しい作品に力を注いでいます。
新しい作品は、
「異世界ぼっち酒 クエスト調査官リュウジの事件簿」
全滅した冒険者の失敗した原因の謎を解明する「クエスト調査官」を主人公にした物語。
趣味は美味しい肴と共に楽しむ一人酒。
「グルメ」×「謎解き」×「サバイバル」×「バトル」
要素盛りだくさんです。
それでは最後になりました。
今まで応援してくださりありがとうございます。
作家 九重七六八をこれからもよろしくお願いします。
異世界嫁ごはん 完
この度、新作「異世界ぼっち酒」を連載開始。嫁ご飯と同じく「グルメ」要素満載の謎解きバトルものです。こちらもよろしくお願いします。




