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十一章 設定資料(2)キャラクター アリエルの仲間・日本人・ボトランジュ・ノーデンリヒト陣営

深月の仲間、日本にいる仲間、ボトランジュ/ノーデンリヒト陣営

神聖女神教団の始祖 教祖アリアと名前がかぶるという理由で、エアリア・コンシュタットの名を、エアリス・コンシュタットに変更しました。20171014


ちょっとだけ用語辞典。


〇 権能 『けんのう』

 本来の意味は権力を使って能力を行使するというような意味だけど、もともと神の権力であった魔法を行使するという意味であり、ぶっちゃけ習ったり教わったりせずとも、生まれながらにして備わっていた能力、魔法、または年齢によって急に発現する能力。ジュノーの治癒やアリエルの自己再生が権能に当たり、サオやパシテーの魔法は後天的なものなので魔導にあたる。


-------- 主人公・嵯峨野深月アリエルの仲間たち ----------------



嵯峨野深月さがのみつき 15歳

/アリエル・ベルセリウス 享年20歳

/嵯峨野深月 前々世   享年17歳

/ベルフェゴール

/アシュタロス


 物語の主人公。

 平凡な高校生だったが、ある日、幼馴染の常盤美月に告白するため、いい雰囲気をつくったまではよかったが、思いを伝える前に事故に遭い、死んでしまう。次に目が覚めたらそこは異世界、スヴェアベルムにてアリエル・ベルセリウスとして転生し、紆余曲折を経て日本に戻ったと思ったら、今度は帝国がおこなった勇者召喚の儀に乗って日本人嵯峨野深月としてスヴェアベルムに転移して戻り、以前の名『アリエル』と名乗っている。

 その正体は深淵の悪魔、または破壊神などと呼ばれ、万年の昔から転生を繰り返しながら世界に混乱と破壊をもたらすアシュタロス。それ以前はザナドゥの小国を治めていた王、ベルフェゴールだった。

 誰のマナとも混ざる親和性をもった異質なマナを持っていて、オリジナルの爆破魔法を操り、人類史上最悪のカタストロフを起こした張本人。世界を変えるために殺戮の道を選んだ。第二の妻キュベレーからもらった遺産、フィールドの技術と、転生の秘術を使い、非常に強力な権能を持つ。



常盤美月ときわみつき 15歳

/ロザリンド・ルビス  享年20歳

/常盤美月 前々世   享年17歳


 物語のヒロイン。

 アリエルとほぼ同時に多重事故に遭い、死んでしまうが、異世界スヴェアベルムにて、魔人ロザリンド・ルビス・アルデールとして転生して、戦場で再会し、ようやくアリエルと結ばれた。16年前の戦いで転移魔法を駆使するプロスペローの前に為すすべなく倒され、アリエルとともに日本に戻った転生者だが、帝国の召喚の儀により、人の姿のままスヴェアベルムに戻った。

 ベルフェゴール第四の妻で、前世が紅い眼の魔人 『ルビス』 の特徴を持って生まれたことから、ダークエルフの才能を濃く受け継いでいる。(ルビスは神話時代のダークエルフで、ゾフィーの実の姉)

 実は常盤美月の父、常盤右京がダークエルフと半獣人ハルジアンのハーフであり、日本にいた頃からダークエルフの血が25%流れていたクォーター"ダーク"エルフだった。



嵐山あらしやまアルベルティーナ 15歳

/パシテー 享年26歳


 物語のヒロイン

 異世界スヴェアベルムでアリエルと出会ったクォーターエルフで世界の滅亡を望む魔導の天才少女。

 本名はパシティア・ディル。ディル家はアルトロンドの名家で、父は領の評議会議員。子どもの頃、奴隷制度が施行されて以来、逃避行の末に、家族と散り散りになりつつ、王都プロテウスから北の安全なボトランジュに逃れた。

 ブルネットの魔女と呼ばれ、敵兵には恐れられたが、16年前の戦いで倒れ、嵯峨野深月の日本帰還とともに日本にやってきた。ルーツはエルダー大森林の奥地に済むウッドエルフ、ディランの一族の血を引いていて、エルフにしては特に異質な闇の魔導に体質が合うらしい。

 アリエルの名誉婚約者で、嫁に行く前に死んでしまった事を悔いている。

 騎士勇者5人との闘いで、放っておけばひとりで5人全員を倒してしまう程の実力を見せたが、防御力が極端に弱く、防御魔法は一般兵なみという紙装甲が弱点。



柊芹香ひいらぎせりか 15歳

/柊芹香 前世     享年20歳

/柊芹香 前々世    享年17歳

/ジュノー・カーリナ


 物語のヒロイン。とても遅れて出てきたヒロイン。

 物語序章でクロノス、イシターたちと激戦を繰り広げるなどプロローグから長々と何本も引かれた伏線がやっと回収され、遅ればせながらの登場を果たした。

 当初はロザリンドとメインヒロインの座を争うはずだったが登場が遅くなったため、かなり不利な状況からスタートせざるを得ないという、ある意味とても気の毒な悲劇のヒロイン。

 その正体はスヴェアベルムの二大教会が信仰する女神、ジュノー・カーリナ・ソスピタ。

 過去に四世界を支配していた十二柱の神々という尺度では序列第三位。スヴェアベルムでは一番偉い女神様だったという経歴を持つ。自分の意志に反して勝手に結婚相手を決められてしまったことから家出。

 その後、ベルフェゴール第三の妻となり、最高神ヘリオスに弓を引く反逆者となったことで神籍を剥奪され、灰燼の魔女リリスとして歴史に名を残した。

 魔法を使えなかったすべての人に魔法を使えるよう、起動式を考案し、世界に向けて公開した魔導の始祖。強力な治癒の権能を持つが、自身は自他を問わず、すべての治癒魔法を受け付けないという弱点がある。

 とても強い光の権能を持ち、光の真祖と呼ばれているが……。



○ゾフィー・カサブランカ 年齢不詳


 物語のヒロインの一人だが、家族内のポジションとしては母親キャラ。

 シェダール王国から遥か南東に海を越えた地にあるエルニドア大陸の広大なガンディーナ地方出身のエルフ族で、最後のダークエルフ。魔法陣など設置型魔法装置に熟達した知識を有する時空魔法使い。


 十二柱の神々の直下、二十四位まで連なる上級神の一位。人族以外では唯一上級神まで上り詰めた才女。ドーラでは魔人族の祖先が紅眼のダークエルフ(ゾフィーの姉ルビス)であるため、その妹ゾフィーが女神として信仰の対象になっているが、南方では恐ろしい戦神として伝わる名のほうが有名。


 神話戦争では鬼神ヤクシニーの名で伝わる。フェ・オールの戦いでベルフェゴールとジュノーを守り切れずに死なせてしまったあと、故郷のガンディーナが滅ぼされると聞き、自らの死を待たず単独行動で故郷に戻ったところ、フェ・オール王インドラはじめ、六柱からなる最高戦力の待ち伏せに遭い、獅子奮迅の戦いを繰り広げたが、徐々に劣勢に追い込まれ、ガンディーナの滅亡とともにゾフィーも力尽きた。生と死の中間の状態に固定され、ほとんど時間の流れが止まった異空間に封印されていたが、スヴェアベルムに戻ったアリエルが見つけ出し、救出に成功した。

 ベルフェゴールの正室で最初の妻。性格のきつい個性的な女ばかり集まるベルフェゴールハーレムにあって、パシテーよりも更にゆるい空気を醸し出すホンワカ系女子。人の名前を覚えるのが苦手。怒らせたら一番怖いのも鉄板。


 ゾフィーが棺牢に入れられて封印されていた期間は約2万年と言われているが、これも正確ではない。

 ゾフィーが封印された時期を、大量の降灰があった頃と仮定する。地面を掘って灰が出てくる地層の年代から算出された数字が2万年だっただけ。ジュノーはアルカディアで繰り返した人生の数を160回程度と記憶しているので、嵯峨野深月の平均寿命を70年とするならば11200年、深月の平均寿命が80歳だと12800年+実年齢ということになる。



●キュベレー 故人

 ベルフェゴールの側室で第二の妻。

 まるで色を塗り忘れた線画のよう……と称されるほど真っ白な容姿をした精霊で、髪を揺らすほどじゃないそよ風にも髪がふわりとそよぐという、軽い髪質に特徴がある。恐らく通常の生物にはない魔法生物の特徴だろう。

 ザナドゥにあった魔力、魔気の根源、世界樹が生み出した不死の精霊で、命をやり直すことが出来る転生の秘術を狙うヘリオスたちと激戦を繰り広げた。だいたい、いかなる魔法の効果をも範囲化するフィールドの権能と、フィールド内でのマナの放出を抑制するアンチマジックの権能、マナの使えないアンチマジックフィールド内で魔気によって動作する自動兵器『オートマトン』まで使う、この四つの世界でも類を見ないほどのレアスキルを持った最強の精霊だったが、世界樹が枯れ落ちると魔力の供給源が断たれ、テルスの前に敗北し、倒される際に不死の権能と、転生の秘術を奪われた。


 死の間際、ベルフェゴール、ゾフィー、ジュノーに不死の呪いをかけ、命を共有させたのと同時に魔法をフィールド化する権能は3人に、アンチマジックはゾフィーに、オートマトンはジュノーに、そして転生の秘術はベルフェゴールに受け継がれた。


 嵯峨野深月がトラックに轢かれて死んだとき、いっしょに死んだ常盤美月に加えて、トラックを運転していた下垣外誠司しもがいとせいじ(転生してフォーマルハウトになった)までも転生させてしまったのは深月自身が転生の秘術をフィールド化して発動し、常盤美月の生命を再生させようとしたせい。

 キュベレーは死後の世界で真っ白な存在として意識の中に現れるだけだったが、ロザリンドとパシテーがアリエルを守ろうとして命を落としたことに心が動かされ、アリエルの死の間際、スヴェアベルムに顕現した。

 世界樹の森のすぐそばで育ったベルフェゴールの育ての親でもあった。

 ベルフェゴールが幼少のころ『ボク大きくなったらキュベレーをお嫁さんにする!』といった約束を真に受けてしまった愉快なお姉さん。



○ サオ 33歳。

 純血のエルフで物語のヒロインの一人。16年の間に身長は20センチ伸びて175センチ近くなったという、一般的なエルフ女性の平均身長よりちょっと高いぐらいの、すっかり大人の容姿になってしまった。

 サオの家はもともとフォーマルハウトに仕えていて、派遣社員のような形でアルデール家に出向していたが、フォーマルハウトの死後、主を失った母アンテはそのままアルデール家に仕えることになった。

 ノーデンリヒト北の砦を奪って占領していたロザリンドたちといっしょにドーラを出てきて、勇者軍との戦闘で圧倒され、自ら命を絶とうとしていたところをアリエルに救われ、心を奪われてしまった。


 アリエル・ベルセリウスの一番弟子で最後の弟子。拠点防衛の要として門を守る防人さきもり役を引き受け、アリエルが戻るまでの間、帝国軍、王国軍など、敵が何万の軍勢で攻めてこようと、背中に守る門だけは開かれず16年間にわたって守り切った。鉄の女、鋼鉄の盾、鋼鉄の処女など、およそ硬い金属を表す冷たい異名はすべてサオを表す異名といって間違いがないほどだった。

 また、16年間家を空けてサナトスを育てることが出来なかったロザリンドに代わり、立派に育て上げた、サナトスの育ての親でもある。アリエルの妻になることだけが望み。


 スヴェアベルムで食物連鎖の頂点に君臨する氷龍ハイペリオンが選んだ主であり、炎の精霊イグニスと契約したことで、この四世界で有史以来初めて、ただのウッドエルフが神を凌駕するほどの力を得た。

 後の世にサオがどのような名を残したのかはまだ伏せておくが、親が悪い事をした子に『サオが見ているぞ』と言って脅すのによく使われた。



●てくてく 年齢不明

/精霊テック

/精霊使いアリエル

 ヒロイン資格はあるけれど本人は了承していないので、ヒロイン枠からは外れてしまった。アリエル・ベルセリウスの従者として契約した闇の精霊。前のマスターだった精霊王アリエル(エルフの少女。同じ名前だけどアリエル・ベルセリウスとは別人)の遺体に憑依しているため、闇の弊害としてその身体が時計がわりになるという特異体質を持つ。(正午だと8歳女児、深夜だと20歳のイイ女)

 精霊王アリエルと風の精霊テックは世界中の子どもが読む童話にもなった有名な精霊。

 サナトスを溺愛するお姉さん代りで、アリエルやロザリンドに対するような厳しさをサナトスには発揮できないダメ精霊。最近は前のマスターだったアリエル(女の子)の遺体を維持するのて精一杯らしく、なかなか戦闘には参加できていない、闇の精霊だというのに前にもまして影が薄くなっている。また、光の始祖であるジュノーには触れることが出来ないし、闇属性のせいで回復魔法も受け付けない。もともと死体なのだから回復魔法など受け付けるはずがないのだが、死体なりにも頑張って体温を作り出し、心臓を動かしてなんとか生きている(?)


 ◎アプサラス 東側転移門に発生した水を司る精霊。サナトスとべったりくっついている。

 ◎アスラ   西側転移門に発生した土を司る精霊。レダといい仲。

 ◎イグニス  南側転移門に発生した火を司る精霊。サオと契約してハイペリオンの友達になった。




-------- アルカディア/日本人の陣営 ----------------



嵯峨野真沙希さがのまさき 12歳

/ルナ

 嵯峨野深月さがのみつきの実の妹で、アシュタロスが戦いに敗れアルカディアに設置された『小さく閉じた輪廻の輪』の中で、ずっと兄を見守ってきた。

 その正体はあまり戦いには参加したがらない第5位ルナ。帝国の勇者召喚にこっそり混ざってついてきたブラコン。というより、もっと別の感情が芽生えているように見える。

 ゾフィーとはフェ・オールの戦いで何度か刃を交えており、戦った回数だけ全敗し、負けた回数だけ死ぬところだった。だからゾフィーは恐怖の対象。ただ怖い存在だと言ってる。

 監視するのなら先に生まれる姉の方がやりやすかったとは本人の談。



嵯峨野佳純さがのかすみ37歳

/ペルディータ

 戦時には上級神22位ペルディータとしてアマルテア殲滅戦に参加したが、ゾフィーにあっさり倒されてしまい戦死。その後ヘリオスの蘇生術で蘇ったが、ゾフィーとの圧倒的な力の差を感じて、どうせ戦場に行っても役に立たないからと招集を無視し続けた。その後、アルカディアでひっそり暮らしていたことを咎められ、神籍を剥奪された挙句、嵯峨野深月、真沙希の実の母で、小さく閉じた輪廻の輪の中に破壊神アシュタロスを縛り付けておくため、未来永劫、深月と真沙希を生むことを命じられた。深月にも、深月の妻となる芹香にも、もう二度と戦うなんてことをしてほしくないと思っている、いいお母さん。



嵯峨野寛一さがのかんいち40歳

 鍛冶職人であったため、戦時中も剣を持つことなく、武器や防具を製作する裏方のほうで戦争に参加した。深月に鉄の叩き方を教えたのも、アウトドア知識からサバイバル技術に至るまで叩き込んだのも寛一。カンイチなどという古臭くも男くさい名前を気に入っておらず、息子に深月という、男とも女とも取れる中性的な名前を付けてしまい、深月からは何度も抗議を受けたが、自分の付けた『深月』という名前は特に気に入ってる。



柊桜花ひいらぎおうか 40歳

/アルコレア

 柊芹香ジュノーを生むことを運命付けられた下級神アルコレア。戦場に出た経験はなく、罪を犯したわけでもない。なぜジュノーの母親役を命じられたか理解できないままずっと母親を続けている。


常盤右京ときわうきょう 推定80歳

/アルフエイド

 身長185センチの高身長。ヒョロッとした印象で丸眼鏡をかけた会社員。デジタル一眼レフ、デジタルビデオカメラで映像を残すことが趣味で、パソコンの知識は映像操作に偏る。スヴェアベルムのガンディーナ地方出身で、戦火を逃れるためアルカディアへ密入国をしてきた不法移民。

 父はダークエルフの戦士ステファノ―。戦時にはアマルテア殲滅戦に参加した。母はザナドゥにある小国ハルジア出身、半獣人のヒミカという、ダークエルフと半獣人のハーフであり、常盤美月ときわみつきの実父。娘の美月はこれまで祖母にあたるヒミカ似だったはずが、小学生の頃に身長を追い抜かれてしまって『美月は本当に私の娘か?』と戸惑っていたところ、ジュノーと嵯峨野真沙希に「スヴェアベルムに孫がいるらしい」事を聞かされたときは、ショックで気を失って倒れた。

 唇に隠れる程度の鋭い牙が生えているが、事情を知らない妻や娘には八重歯と言って誤魔化している。

 愛娘が関係者もろともみんな行方不明になってしまったことで、毎日心配しているけれど、いつか自分もスヴェアベルムに帰って孫を抱きたいと思っている。もちろんその孫が次期魔王候補ナンバーワンのマッチョマンだとはこれっぽっちも思っていないのだが。



-------- ボトランジュ/ノーデンリヒト陣営 ----------------



○トリトン・ベルセリウス 58歳

 アリエル・ベルセリウスの父であり、ノーデンリヒト領主だったが、国王から領地没収の布告を受けるとノーデンリヒト独立を宣言し、国家元首となった。現在、魔王フランシスコに国家元首の座を譲ろうとしているが、なかなか調整がうまくいってない。

 王国法では盗賊頭として犯罪者扱いであり、その首に懸けられた賞金は一説には1800ゴールドと言われているが定かではない。息子に賞金額で負けていることを笑いのネタにしているらしい。



○ビアンカ・ベルセリウス 52歳

 アリエルとグレイスを生んだ二児の母。13歳でベルセリウス家の嫁に入り、14でアリエルを生んだ。王都の名門商家であるセンジュ家の女で、剣を持っては狂犬と言われたほどのお転婆。

 子どもには甘々で叱ったこともないというダメ親な分、子どもたちからは慕われている。



○グレイス・ベルセリウス 16歳

 トリトンとビアンカの娘であり、アリエルの年の離れた妹だけど、転生後アリエルとは同い年。

 アリエルがグレイスと一緒に暮らしていたならばシスコン大爆発で溺愛されていたはずの少女。

 アリエル自身が死んで別人に転生しているため、魂は繋がっているけど血は繋がっていないという何とも言えない魅力がある新感覚の妹キャラ。

 サナトスからすると2コ年下の叔母にあたる。珍しく普通の人の子で普通の人族という一般ピープルな設定だが、サナトスという悪魔のような甥がどういう訳かお兄ちゃん面しやがるせいで、男がひとりも寄ってこないという不憫な女子でもある。ただ、ボトランジュではノーデンリヒト国家元首であるトリトン・ベルセリウスが認められているので、グレイスは名実ともに、ノーデンリヒトのお姫様というスタンスになっている。



○サナトス・ルビス・ベルセリウス。 18歳

 愛称は『サナ』で、アリエルとロザリンドの息子。

 魔法の才能はアリエルなみ。誰にも教わることなく最も難しいと言われる水魔法を使えたという、神話の時代なら下級神の称号をもらえたであろう権能持ち。幼少期にサオの鍛錬をなんとなく見ていただけで爆破魔法を使いこなす天才。

 身体能力は母ロザリンドなみ。鍛錬は甘いが、防御力と強化魔法の乗りは当時のロザリンドを凌ぐと言われる逸材だけど、普通の暮らしを夢見ていて、魔法で作った氷を売る『氷室ベルセリウス』で生計を立てようとしている。

 以前のアリエル以上とも言われる自己再生の権能も併せもつ紅眼の魔人族。

 叔父にあたる魔王フランシスコから次期魔王に指名されたことをまだ知らない。知れば妻子を連れてどこか遠い国へ逃げ出してしまいそうな勢いである。



○レダ 29歳

 シェダール王国を南のダリル領も飛び越えた南の果てにあるアムルタ王国という小国の更に南の端っこの辺境にあるエドの村(エルフの村)に住んでいて、奴隷狩りの襲撃に遭い攫われて行くところを、転移魔法陣を探して旅していたアリエルたちと偶然、ばったりとすれ違う形で出会い、助けてもらったことにより、エドの村を捨て、遥か西の果てにあるエルダーのフェアルという隠れ里に暮らすことになった。

 その後、成長すると西の転移門を護る土の精霊アスラと契約し、マローニの危機に駆けつけ、そしてサナトスの妻となり現在に至る。双子を出産し、ハデスとアイシスという二人のルビスを産んだことで、ドーラの魔人族の間に『エルフに子を産ませるとルビスになる可能性が高い』などという根も葉もないデマが流れ、エルフ女ブームを作った張本人。


○アイシス・ルビス・ベルセリウス

 サナトスとレダの娘にして、ハデスの姉。跳ねっ返りのジャジャ馬、お転婆なんてものではなく、あのレダの娘にして、あのロザリンドの孫である血筋をまるで遺憾なく発揮する。幼馴染ではなく、常に一緒に生活するハデスが可哀想なほど……。


○ハデス・ルビス・ベルセリウス

 サナトスとレダの長男にして、アイシスの弟分、というより実の弟で、舎弟とほぼ同義。争い事を好まない性格のサナトスの息子にして、のんびり屋さんで面倒くさがりなアリエルの孫である血筋をまるで遺憾なく発揮することとなる。



○シャルナク・ベルセリウス 65歳前後

 ベルセリウス家の次男にあたる。

 五男であるトリトンの兄、アリエル、グレイスの叔父。プロスペローの実父で、ベルセリウス家の男子たるもの……という家訓を忠実に守る、男の中の男といった設定。だが、剣の腕前や腕っぷしの強さは常人レベルで、ケンカっ早いベルセリウス家にあってトリトンのようなゴンタ伝説を残さない、貴族の家に生まれた立派な男。長男エメロードが戦死したため、次期ボトランジュ領主とみられている。



○エリノメ・ベルセリウス 300歳前後

 シャルナクが初等部に通う頃、セカの教会で出会った初恋の人なので特にロリコンというわけではない。

 愛称はエリィ。伝染病にかかっているということで、長年、家から出られず、だれが訪問しても顔を出すことがない。アリエルも顔を見たことがないほど徹底的に隔離されていたが、ゾフィーに見つかり、何度か拉致されて連れまわされた。その正体は十二柱の神々の第七位イシター。肉体の老化が止まっているので、これ以上は見た目の年をとらない。



◇プロスペロー・ベルセリウス 42歳

 年齢の割には若く見えるがエルフの血が混ざっているということはない。エリノメと同じく、肉体の老化は止まっているのでこれ以上は見た目に年を取ることはない。

 シャルナクとエリノメの実子で、アリエルとグレイスの従弟にあたる。両親が行方不明になってしまったサナトスの兄がわり、父親がわりをしてくれていた。サナトスがもっとも気を許し、信頼している男でもある。だがその正体はアリエルとロザリンドを罠にはめて殺害したアシュガルド帝国の守護神。英雄アザゼルでもあり、過去には転移魔法を駆使してベルフェゴールたちと戦いを繰り広げてきた英雄クロノスその人だった。クロノスもまた転生を繰り返して悠久の時を生きる神子かんなぎとしてこの世に生を受け、プロスペロー・ベルセリウスとして生きる。現在はアシュガルド帝国に入り、いずれ必ず来るであろうアリエルの侵攻に備えて守りを固めたり、アリエルたちに対抗することができる人材を育成している。



▲アルビオレックス・ダグラス・ショルティア・ダラーラ・フォン・ド・アマール・ベルセリウス

 健在であれば77歳になるボトランジュ領主。セカ陥落の折、王国軍に奇襲され捕らえられた。

 その後、牢馬車で王都へと運ばれたところまでは目撃されているが、王都に入ってからの行方はようとして知れない。仮にも大貴族の領主であることから王都に連れていかれたという事は処刑されたとは考えられない。事故死か病死か、もしくはどこかに幽閉されているはずというのがおおよその見当。



▲リシテア・ベルセリウス 72歳

 アルビオレックスの正室であり、長男エメロード、次男シャルナク、三男エリオット、四男ゲイリー、五男トリトンという、男ばかり5人産んだ男腹。セカ陥落の折、王国軍に連れ去られようとしたとき、攫われるのを拒否し、自らの足で馬車に乗った。王都の方に連れていかれたらしいが生死不明。

 ちなみにこの世界では、特に貴族など男系社会で、男をたくさん産んだ女は偉いとされてる。


○オフィーリア・ベルセリウス 180歳前後

 ドーラ出身のエルフ。アルビオレックスの側室で第二の妻。

 トリトンの乳母をつとめた。年齢は定かではないが、コーディリアを産んだ時140歳ちょい前だったという証言もあり、現在は180歳前後だと思われる。

 アルビオレックスが幼少の頃からベルセリウス家に仕えていて、実はアルビオレックスの乳母も務めていたといわれる。実子コーディリアには非常に厳しい母親で、奔放なコーディリアが唯一恐れる女でもある。



○コーディリア・ベルセリウス 41歳

 ハーフエルフなので41歳でも見た目では二十代前半ぐらいに見えるが、性格はキツいオバちゃん。

 オフィーリアとアルビオレックスの娘でトリトンの妹。アリエルからすると叔母にあたる。セカの魔導学院で古代エルフのロストマギカを研究している研究者だったが魔法を無詠唱で行使することが可能なグリモア詠唱法の研究が急務となり、アリー教授、エイラ教授、アドラステアたちとともにグレアノット派魔導派閥の門を叩く。グレアノット教授の弟子になってしまうと甥っ子より下になってしまうので、本当は弟子入りしたいけれど、言い出せないでいる。

 アリエルが行方不明になった後、各方面に手を回してアリエルが破壊神アシュタロスだったという事が確実視できるところまで手がかりを集め、アシュタロスは死ぬことなく必ずどこかに転生することから、別な意味でアリエルの無事を確信していた。



○フィービー・ディル 70歳

 パシテーの母。アルトロンドに住んでいた頃は初等部の教員をしていたことから、ノーデンリヒトでも教員職に携わっている。アルトロンドの元老院議員、エンドア・ディルの妻であったが魔族排斥と奴隷制度施行が確実になったことで、王都プロテウスにある実家に身を寄せていた。しかし違法なエルフ狩りに遭って以来、足取りが途絶えた。アリエルたちがダリル領に売られていったことを突き止めて取り戻すための話し合いをしに行っただけで、数千の兵が死んだという曰くつきの女。娘パシテーのルーツがエルダー大森林の一部を支配していた下級神ディランの一族だったことから、自動的にディランの血族であることが判明した。



○ディオネ 44歳

小岩井麗美こいわいれみ

 帝国の召喚の儀で異世界転移してきた普通の日本の女子高生だったが、アリエル達に敗れたあと、帝国軍と教会を離反し、賢者カリストの紹介によりグレアノット教授の弟子になったことから、アリエルの妹弟子となった不運な女の子。目立たないが無詠唱で爆破魔法を使える稀有な才能を持つ。

 ずっとディオネの片思いではあるけれど、死んでしまったキャリバンのことをいまでもずっと思い続ける、一途なイイ女でもある。現在、トライトニアの魔導学院で教職に就いており、スケイトを飛ばして要塞からトライトニアを往復しながら、戦場魔導師と教授職を兼任しているという忙しい女傑。

 結局、この年になるまで独り身。



○アーヴァイン 享年38歳 転生して15歳

烏丸大成からすまたいせい

 嵯峨野深月、常盤美月の幼馴染『タイセー』ディオネたちと一緒に日本から召喚されてこの世界にやってきた勇者アーヴァイン。召喚時に与えられた奴隷【エマ】と、ディオネが不要だといって突き返した【バーバラ】を引き取って生活するが、やがて死に至る病に冒されたことから、ノーデンリヒト行きを決意する。エマとの間に、娘カンナをもうけるが、娘の誕生後死没する。

 その後、記憶も何もない状態でまた、しれっと日本に転生し、アリエルたちと共に記憶のないままスヴェアベルムに戻った。ちなみにマナアレルギーはすでにジュノーが治療済み。


○エマ 38歳

 アシュガルド帝国から更にずっと東のイーストカナルと呼ばれる小さな国から連れてこられた母と、人族の男との間に生まれた。帝国に召喚された大成に与えられた奴隷 後に勇者となったアーヴァインの正室となる。

 カリストのような高位の魔法は使えないので、古傷を消してしまったり、欠損部位の再生などは出来ないが中位程度の治癒魔法を使いこなす戦場治癒師で、現在ノーデンリヒトを守る要塞で、戦士たちを癒す白衣の天使として生活している。何人もの男が言い寄ったが、喪が明けてからも頑なに日本人だったアーヴァインの妻であり、未亡人として、カンナの母として娘に恥じることがないような生活を続けている。

 カンナはエマとアーヴァインの娘。


○バーバラ 40歳

 ディオネが帝国に召喚されたとき、与えられた奴隷。主であるディオネが奴隷制に嫌悪感を持っていて、帝国に返却されそうになったことから市場に出されると決まったところ、アーヴァインが強引に引き取った。アーヴァインは妻と言っていたが、実はまだ正式に結婚まではしていない。



○カンナ 16歳

 勇者アーヴァイン(前世)と、ハーフエルフ、エマとの間に生まれた娘で、クォーターエルフ。

 さすが勇者の娘というほどの剣の冴えを見せる。無詠唱魔導の使い手で、火と土に適性を持つ。中等部では花組に在籍し、実技大会では5年連続で花組を優勝に導いた。星組のセリーヌも相当腕が立つけれど、在学中はただの一度も負けることはなかった。

 剣の手ほどきをしたのはベルゲルミルなので、型にとらわれない、戦場の剣を使う。最強の魔人と謳われるあのサナトスでも剣ではカンナに一歩譲ることから、現ノーデンリヒト最強と見る人もいるが、実際には得意魔法の『火』がサナトスの得意とする『水』に対し属性的劣勢なのと、最終的には自己再生能力の有無でサナトスに及ばないことをカンナ本人が理解しているので、別にサナトスをライバル視することもなければ、将来、剣の道に進もうなんてことも考えてはいない。



○ブライ 33歳

 本名、宇多野佑哉うたのゆうや 日本に居た頃はアリエルたちが暮らすH市の隣町S市立中学で体育教師をやっていた。大学まで日本拳法を続けていたが高校には日本拳法部がなかったため、顧問の割り当てはダンス部だった。

 グリモア詠唱法で高位の治癒魔法を操る拳闘士、つまりモンク。帝国では攻守のバランスを高く評価され、勇者召喚始まって以来、初めて治癒師が勇者の称号を得た。帝国軍第三軍では期待の新星と言われていたが、誰よりもまっすぐな性格で間違っていると思うことには断固抗議するため煙たがられた。

 セイクリッドたち筆頭勇者がマローニ攻略してるところに配置されると、すぐ軍を離反しどこか戦争のないところへ行きたいと願ったが、サナトスたち魔軍もごく普通の若者たちだと知ると、自分のやるべきことを悟ったかのように、サナトスに合流した。



○エラント 23歳

 本名、芹生るか(せりゅうるか) 実はアリエルたちとは小中高とも同じの先輩。この世界に来たのは5年前で、アリエルたちが10歳の頃だったため面識はないが、海浜公園横の海岸通りを友達と雑談しながら歩いてるとき、ハイペリオンを目撃した。その時実は、烏丸大成と会っている。

 グリモア詠唱法を使い、爆破魔法を使うことができる魔の勇者で、日本に居た時は柊芹香ひいらぎせりかが引っ越した団地に住んでいた。



○ジュリエッタ・コンシュタット 48歳

 センジュ商会のセカ支店を纏め上げているしっかり者。ビアンカの妹でアリエルの叔母。その昔、エルフの賞金首を追ってる時にアリエルに助けられた。意気地なしのネレイドの求婚をひたすら待ち続け、25になってようやく求婚してもらえたことで、やっとの思いで嫁に行くことができた。エアリスの母。

 コーディリアとビアンカの依頼でアリエルの足取りや、ゾフィー、ジュノーたちの伝承を集めていた。

 センジュ商会セカ支店は占領地になってしまったセカはもちろんのこと、ノルドセカ、そしてマローニでも占領軍に協力しながら占領地に暮らす人たちを支援していた。


○ネレイド・コンシュタット 46歳

 ジュリエッタと結婚したことでセンジュ家の商売を手伝うことになり、王国騎士団を退役した。

 占領地となってしまったセカで『自治会』と呼ばれる反抗勢力の幹部。いつの日にか再びボトランジュを開放したいと考えている。子どもの頃からジュリエッタには頭が上がらない。アリエルはネレイドに対し、言葉にならない親近感を感じている。


○エアリス・コンシュタット 12歳

 ジュリエッタとネレイドの娘で、センジュ商会のお嬢さま。

 名付け親はネレイドで、アリエルにちなんでそよ風という意味の言葉を名付けた。

 愛称はエアリィ。



○フランク・コルシカ 32歳

 20年前、貧しく食い扶持も稼げないような家から、口減らし目的でセンジュ商会に丁稚奉公に出されたという過去があり、センジュ商会には恩義があり、忠誠を誓っている。



○ベルゲルミル・カロッゾ 55歳

藤堂慎吾とうどうしんご

 洗礼名なので姓はないはずだが、帝国で世話になった人の姓を名乗らせてもらっている。当初はディオネを口説いていたがまったくなびかないので早々に諦め、マローニで冒険者をはじめてから、アリエルの同級生、花組筆頭で、パシテーの教え子だったアドラステア・ステファンゲートとくっついて結婚。娘セリーヌが生まれ、いいお父さんになり幸せに暮らしている。


○アドラステア・カロッゾ 42歳 魔導教室の先生

 アリエルとはマローニ中等部でいっしょだった。面倒な女と言われていたが、ベルゲルミルとは大恋愛の末に結婚した。酒場にベルゲルミルを迎えに行っては、手をつないで帰るのは当たり前というラブラブ夫婦。魔導学院に在籍中から中等部で魔導教諭をしていた。



○セリーヌ・カロッゾ 16歳

 ベルゲルミルとアドラステアとの間に生まれた娘。

 カンナほどじゃないにせよ、一般の魔人族戦士ぐらいなら剣で圧倒するほどの力を持っていて実力的には魔人族女戦士のヘレーネやべリンダに勝る。

 アドラステアが残念そうにしていたが中等部では星組に在籍していた。セリーヌは魔法が苦手。強化魔法も起動式が必要で、グリモア詠唱法を使う。

 サナトスを兄と慕っていて、べたべたくっ付いていくことがベルゲルミルの心配の種になっている。

 父であるベルゲルミルが日本に暮らしていた高校生の頃、柊芹香ひいらぎせりかのファンクラブ&親衛隊に在籍していたことから芹香のせりの字ひとつ娘に付けた。

 


○べリンダ・アルデール 41歳

 ロザリンドとフランシスコの姉。

 ドーラなんてド田舎じゃいい男みつかんない! てな事を言いながら、街の生活にあこがれてヘレーネにくっついてきたお姉さん。ルビスじゃなくても相当な力を持っていて、剣と斧を使う豪傑。アルデール家ではただひとりノーデンリヒトに移住し、正式にノーデンリヒト人となった。こっそり次期魔王であるサナトスを守るため護衛している。両手持ちの剣か、斧を使う脳筋姉さん。



○アデル・ポリデウケス 56歳

 ポリデウケス先生として生徒たちに親しまれる、マローニ中等部、星組を担当するAランク冒険者。召喚者や獣人、魔族たちの影に隠れて目立たないが、純粋な人族としては、もしかすると世界最強かもしれない実力者。普段は熱血教師として知られるが、酒が入るとただの変態教師に成り下がる極端な男。スヴェアベルムでは非常に珍しい赤髪。この赤髪は神話戦争当時、アシュガルド帝国の前にあった国ソスピタの王族の証。つまりはジュノーとはムチャクチャ遠いが親類関係にある。


 出身はフェイスロンドの遥か西、エルダー大森林とジェミナル河の畔、サマセットの町。

 サマセットは業火の魔女、四世界はじめの魔導師アスティ・ウィンズリィがアマルテア人たち、ソスピタ人たち難民を集めて、戦火を逃れて作った。



○セイクリッド 25歳

 本名 太秦拓也うずまさたくや盾の勇者として、両の腕に剣と盾、二振りの神器を使いこなす稀有の才能を持つ筆頭勇者。力、スピード、キレ、技術に加え、25歳の若さにして最終的には状況判断にも優れた最高の勇者と言われた。かの最強と謳われたキャリバンと同等の力を有する。

 帝国に残してきた側女のアイシャを病で亡くしてしまってから戦う意味を見失っていたが、世話になった先輩のブライや、大勢のエルフたちを開放しノーデンリヒトに逃げ込んだ勇者サガノ(アリエル)たちを見て、己の戦う意味をもう一度見つめなおすともう戦うことができなくなり、ノーデンリヒトに投降した。



○グレイブ 年齢不詳だが30歳前後

 本名 面影良哉おもかげりょうや 美月やタイセーたちと同じ剣道場に通っていた先輩剣士。

 日本に居た頃の実績は大したことがないが、帝国に召喚されてからはその実力を遺憾なく発揮した。

 セイクリッドと同じく、戦場に長く居すぎると感傷的になってしまうようで、戦う意味を見失っているところに、帝国の言いなりにならず、自分たちの進む道をしっかりと見据えているアリエルたちを見て、戦う気が削がれたところにセイクリッドが剣を捨てて投降したのを見て、カレと共に軍を離反し、闇夜に消えていった。



○カレ 年齢はナイショ。恐らく26~7歳。

 本名 鎌谷桂かまたにけい 帝国に召喚されてきた頃は力不足で戦場に出られず、まずは通訳やサポートに回されていたが、努力の甲斐あって剣士として認められたがその任務は暴徒の鎮圧や、反政府勢力の殲滅など、対人戦闘が主であったことから、魔物を相手にするほうが気分的に楽と考え、更なる努力で勇者に昇格した苦労人。

 魔物だと言われていた魔族が普通の人だという事を知ってやる気をなくしていたところに、サガノが飛び込んできて『俺が勇者だ!』なんて言われてしまい目が覚めた。グレイブと仲が良いけれど恋仲にまで発展することはなかった。だがグレイブが帝国を離反すると決めたので嬉々として着いて行く決心をした。

 二人の逃避行、駆け落ちのようなノリで軍を出奔したことを後悔なんかしていない。



○アッシュ 15歳 

 本名 韮崎真也にらざきしんや 側女ナリシュと共にノーデンリヒトに亡命した。

 スヴェアベルムに来てから、明日死ぬかもしれないと考え、日本に居た頃からずっと好きだった浅井冬華あさいとうかに告白したことで、不良と委員長のカップルがここに誕生した。


○ルシーダ 16歳

 本名 浅井冬華あさいとうか 側女チャルを連れて、ノーデンリヒトに亡命した。

 韮崎真也の事はただ少し気になる程度だったが告白されたことで気になって仕方なくなり、好きになってしまったんだなと観念してOKした。タイセーやロザリンドたちとの朝練も、真也が誘ったことで参加するようになった。剣よりも槍が得意。



○カーリ・ベセスダ 42歳

 やっと嫁の貰い手がついて嫁に行った。今はノーデンリヒトで小さな酒場を切り盛りしているらしい。


○ユミル・グラッセ 42歳

 腕のいい狩人で弓を使うことから、弓兵としてノーデンリヒト守備隊で活躍している。

 マローニに居た頃、誘拐犯から救出したナンシーといい仲になってそのまま結婚し、いまは3人の子どもの父親。

 

▲マブ・エルトワース 42歳

 アリエルたちの同級生で、無口な筋トレ好きだったが、セカを拠点に冒険者として主に護衛などをしていたが、大規模市街戦に参加し、セカ陥落のあと、行方が分からなくなっている。



▲メラク・イヴォンデ  41歳

▲アトリア・イヴォンデ 41歳

 関西弁に近い訛りのある言葉を使う、黒に近いブルネットに褐色の肌という健康的なムチムチ美女。

 動きやすいデニム生地パンツを好む。ひとことで言うと西部劇に出てくるガンマンのような風体で、

メラクは短剣の二刀流で土と炎の魔法を好む。パワーよりもスピードと手数で攻めるスタイル。

アトリアは片手剣と丸盾を装備し、土の魔法を好む。スピードもパワーもあるが土の防護壁や耐魔法障壁にも長けている防御重視の戦術をとる。

丸盾は敵の攻撃を受け止めるでなくはじいていなす、サオの使う盾術に近い。

 

 ふたりともAランク冒険者で、二人とも強化魔法のノリがよく腕っぷしも強い。その辺の男にはまず負けないので用心棒のような仕事をすることも多い。

 その正体は帝国の勇者召喚に巻き込まれ、スヴェアベルムに連れてこられた日本人の末裔である。


 アルトロンドの侵攻以後、マローニを出ていった。


▲フェルドマール・ヘルセ 年齢不詳

 ポリデウケスと共にマローニの中等部で実技を教えていた。主に雪組担当。もとはボトランジュ領軍の予備役だったため、招集を受け、セカを守るため戦ったが、セカ陥落のあと生死不明。


○アレイ・カリプソ 年齢不詳

 マローニ中等部の学長。現在は戦時疎開でノーデンリヒト、トライトニアの学校で教鞭をふるう。


○ソンフィールド・グレアノット 300年近く生きている。正確な年齢は不明。

 白髪に白ヒゲの、ぱっと見からして魔導師と言った風体の爺さん。300年近く生きているがれっきとした人族なので、その寿命から鑑みるに下級神だったのではないかという疑いを向けられている。

 ちなみに疑っているのは、エイラ教授とアリー教授と、コーディリア。いまグレアノット教授の正体を暴くための論文などを作成しているらしい。


▲スカジ・ダウロス 年齢不詳

 冒険者ギルド、マローニ支部長だった。マローニ明け渡しの折、戦士たちはみなノーデンリヒトに向かったが、ダウロスはマローニに残り、極秘で抵抗勢力を組織していたが、隠し通すことができず、帝国に捕縛されてしまった。ノルドセカ方面へ牢馬車で連れていかれたところまでは分かっているがその先は生死不明となっている。


▲スカリー・スコル 年齢秘密。

 以前はマローニ冒険者ギルドで鑑定を受け持っていた非常に厳しい目を持った女性職員。人族にしては驚くほどスタイルがよく、切れ長の目と、胸の開いた服のせいで、セクシー要員と思われがちだったが、マローにでは数少ないAランク冒険者資格を持つ実力者。


 スカジ・ダウロスと抵抗勢力を組織していたが、ダウロス逮捕のあと、忽然と姿を消した。



○ダフニス・クライゾル 年齢不詳(ロザリンドの前世と同い年だとすると38歳)

 ノーデンリヒト第一次移民に申請し、いまはノーデンリヒト人。

 ベアーグ族の戦士。アリエルの心を震わせたエーギル・クライゾルの息子。

 身長3メートルにもなろうという熊の獣人で、酒と下品な笑い話と、あとアリエルが大好き。

 幼少のころからロザリンドの鉄拳を受けながら育った悲運の幼馴染で、アリエルを呼ぶときは『兄弟!』と呼び、アリエルは『ぬいぐるみ野郎』と返すのが友情の証となっている。ロザリンド(美月)に殴られて育ったという意味では、アリエルよりもアーヴァインの方が兄弟としてふさわしい。

 ノーデンリヒト第一次移民に志願した、移民第一号。


○カルメ ドーラ出身のウェルフ族戦士。38歳

○テレストドーラ出身のウェルフ族戦士。38歳

 カルメ、テレストの二人は現在はノーデンリヒト人で、ノーデンリヒトの主力となって帝国軍と戦っている。


◇ハティ・スワンズ 41歳

 マローニが誇るAクラス冒険者で、現在10児の父!

 カッツェ族のコレーが娘エララとともにマローニに領事として赴任すると、エララに一目惚れし、猛アタックをかけたり、外堀を埋めるためコレーと酒飲み友達になったりなど、あの手この手を駆使し、やっとの思いで交際し始めたと思ったら、すぐに既成事実が発覚。猫耳相手の出来ちゃった結婚が羨ましいことは置いといても、どうやらカッツェ族と人族は、あっちの相性が非常に良いらしく、毎年のように子供が生まれ、ノーデンリヒトの戦士たちには『猫耳量産マシ―ン』と呼ばれている。


○エララ・スワンズ 35歳

 ノーデンリヒト領事コレーの娘にして、ハティにしつこくナンパされ、引っ掛けられた奥さん。

 猫獣人カッツェだけあって、良く知らない相手にはよそよそしく避けがちだが、一旦心を許すと、ベタベタの甘えん坊になってしまうという猫族にありがちな女性。ハティ一筋の専業主婦で、まだまだ子どもを産む気満々でいる。


○コレー 55歳

 そろそろ領事の仕事も引退して、隠居したい年頃のカッツェ族。ドーラには娘エララでも把握していないほどの奥さんが居て、たくさん子供がいる。戦争で倒れた戦友たちの奥さんや子どもたちの面倒をみていたらそうなってしまった! というのはコレーの弁明。サオの母アンテが大使の仕事に慣れたら領事を引退し、余生を故郷のノーデンリヒトで暮らそうと思っている。



○イオ・ザムスイルガル 42歳

 アリエルと同級生(4つ年上)で、プロスペローの幼馴染で親友。

 王都で王国騎士団に入っていたが、喧嘩っ早くボトランジュ出身者の肩身が狭くなると、真っ先に敵対しようとするアルトロンド出身者を鉄拳制裁し、騎士団では近年稀に見る不祥事と言われる大乱闘を引き起こした原因となった一人。

 とにかく短気で喧嘩っ早い自信家だが、自分の力を、マローニのみんなを守るために使うという騎士の志だけは絶対に忘れず、信念を曲げない強い男。硬派で女っ気がなく未婚を貫いていて、男色家と噂されたこともあるが、実は誰にも内緒だけど魔人族のべリンダが好きで、もう何年も片思いしている。

 べリンダが言った『私より強い男じゃないとダメ』という言葉のせいで告白することもできず、中等部のころアリエルとひと悶着あったが、今はロザリンドを娶ったアリエルに、魔人族の口説き方をアドバイスしてほしいと思ってる。



○ポーシャ 高齢につき引退しているけれど、今もノーデンリヒトのベルセリウス家に住んでいて、アイシスやハデスを揺りかごに入れて寝かしつけたりなどという軽い仕事をしている。とはいえ、アイシスのお転婆に振り回されて、追いつくこともできないのさが。


○クレシダ 現役サーヴァントとして主にビアンカに仕えている。トリトンと同い年という設定。


○カリスト 年齢100歳超

 本名 源田哲夫げんだてつお アシュガルド帝国と神聖女神教団の協力事業である 第1回 "勇者召喚の儀" でスヴェアベルムに連れてこられた、最初の日本人だが、とっくにスヴェアベルム生活の方が長くなってる年寄り。


 その昔、アリエルの師匠であるグレアノットがアルトロンドで魔導を探求していた頃、共に魔導を追い求めた学友であった。

 高位の治癒魔法や各種多重障壁など仲間を守る系統魔法を使いこなすことから『賢者』の二つ名で呼ばれる。マローニに診療所を持っていて、現在はノーデンリヒトに避難している。膝と腰が痛んで長い間経っていられないという理由で、最前線に立つことはなくなった。



●エリオット・ラクルス。 故人

 中等部最後の実技大会でイオたちと一緒にアリエルに立ち向かったが、簡単にボコられた雪組メンバーの一人。卒業後、衛兵隊に入隊する。

 サナトスと親交のある気さくな衛兵のおじさんだったが、帝国軍/王国軍の侵攻に対する防衛戦にて戦死した。


▲セネガル・カールシュテイン

 ボトランジュ領軍総司令。アルビオレックスと共に帝国軍と戦っていたところを、横から王国軍に奇襲されたことで戦線が崩れてしまい、セカ陥落の決定的な引き金となった。撤退しながら多くの兵を救ったが、最終的には生死不明のまま行方不明となっている。


○サイリス・デセリウス 67歳

 ノルドセカの市長。帝国軍に支配されているノルドセカでいまも健在と言われている。


▲デミ・ベラスケス

 ボトランジュ領軍の北方統括軍司令、つまりノーデンリヒト戦争への対応が必要だった頃の部隊だが、戦争が終わったことで部隊が解体され、セカの守りに就いたがセカ陥落から行方が知れない。


・テイ

 ロザリンドが帝国に召喚されてきたとき与えられた側女。

 ベルセリウス家に預けられた。


・ラザーニャ

 パシテーが帝国に召喚されてきたときに選んだ側女。

 ベルセリウス家に預けられた。


・サッテア

 ジュノーが帝国に召喚されてきたときに選んだ側女。

 ベルセリウス家に預けられた。


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