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番外編 家族 (後編)

ステファノ―、ヒミカという名に心当たりのない方、もしくは忘れてしまったという方は、どうかお手数ですが、第六章にあるサイドストーリー、「敗残のステファノー」をご一読いただければと思います。

 男は加速し三叉路の民家に突き当たってもどちらかに折れて曲がることなく、塀の上に足をかけると屋根に飛び上がり、アパートの瓦屋根から2階建てのカラーベスト屋根へ飛び移ると直線を描くようにまっすぐ、まるで翔ぶが如く、一目散に芹香から逃れようと、まさに全速力で走った。その速度はそれなりに速い。この世界、魔法なんて誰も使えないと思っていたアルカディアで、まさか芹香が考案した起動式を使うものがいるなんて考えてもいなかった。しかもこの男がいま入力した起動式は、芹香が考え出して広めたままの、何の改良も加えられていない基本的な強化魔法だった。芹香がリリスとしてスヴェアベルムに戻ったときにはもう、強化魔法も改良が加えられていたから、あんなに古い起動式の使い手を見ることができた事で少し懐かしい感覚が湧き上がってくるのを感じた程だった。しかしその使い手はやはり未熟で、魔導の鍛錬を少しも積んでおらず、その強化魔法すら常用していないであろうことが伺えた。

 要は兵士や魔導師のたぐいではないという事だ。芹香はこんなにも不慣れな魔法を使う男を、みるみるうちに追い詰めていった。


 所詮は起動式魔導を使えるだけの男が、それを考え出した天才から逃れられるほどのスピードを出せる訳もなかった。芹香は余裕を持ったまま見逃すことのない距離を保ち、ひたすら逃げる男についてゆく。


 男の逃れる方向を一直線に延長すると、現在向かっている場所は容易に推測できた。深月の家の近くの海浜公園だ。暗くなったらベンチのところにしか明かりがないので、薄暗く、人気ひとけもなくなってしまうのだけど、それはこの男にしても、芹香にとっても好都合だった。暗がりの中、どれだけ逃げても、自らの出せる最高速で走っても、この若く美しい追跡者から逃れることなんて出来ないことを察した男は、海浜公園の中でもひときわ広い、小学生レベルなら野球ができるぐらいの広場まで逃げてくると、辺りに人が居ないことを確認し、芹香を迎え撃つように振り返った。


 薄暗い赤土の整備された公園で、追い詰められた男は強化魔法を解くことなく、追跡者に向けて闘争の構えも解くことも、手に持ったブリーフケースから刃物が出てくることもなかった。突然脱兎の如く逃走した割には追い詰められた時の用意を一つもしていないようだ。芹香は素手で拳闘の構えを崩さない男の間合いの中に入って、ゆっくりと円を描くように歩きながら、この拙い魔法使いをチラチラと横目で見る程度の警戒心を残しつつ、まるっきりよそ見をしながら話し始めた。


「あなたが乗ったバスは緑が丘行きだった。だけど私が乗り込んだことに気付くとバスを飛び降りて、目的地とは逆の方向に私を誘導してここに来た。私を緑が丘方面へは行かせたくないと見ました。あなた典型的な逃亡者よね? 強化魔法を解いて話をする気はない? まさか痛い目にはあいたくないでしょう?」


 男は芹香の問いに応えず、闘争の構えをとっている。これは逃げることはできないと観念はしたが、大人しく捕まる気はないという意思表示だ。隙あらば逃げ出そうとしているようにも見えるが、足だけでなく上半身にも強めの強化魔法を乗せたまま、強化魔法の解除勧告に従う気配すら見せない。


「ねえ、ちょっと話を聞かせてもらってもいいかな? あなたエルフの血が混ざってるわね。アルカディアじゃ初めて見たんだけど……」

「見逃してくれ! 私はアンタらとは干渉しない。これまでも、これからもだ」

「何それ、盛大に誤解してくれてるみたいだけど……逃げようとしたら足を失うわよ?」


 何か追っ手と勘違いされているのだろうか、追い詰めたところで見逃してくれなんて言われても、別に何か悪事を見つけたから追いかけてきたわけじゃあないのだけれど、逃げようとしたら足を失うと言われたことが現実味を帯びてくる。男の背中には冷や汗が、額には脂汗が流れた。たったここまで走っただけで息が上がってしまった男と、涼しい顔で話すこの少女。ここまで走ってきた運動量を考えたら、その能力の差は明らかだった。落ち着いた口調で脅迫する少女と、一枚の余裕すら見せることができない男との間を割って、丁度いいタイミングで乱入者があった。

 超スピードとかそういったものではなく、ゾフィーのように空間転移してきたわけでもない。ただ目の前にパッと、何の脈絡もなく、パッと現れたのである。


「はい! スト――ップ!、ストップだからね!」

「お早いお着きですこと。いまどうやって現れたの?」


「秘密っ! ってか芹香さんがエルフをみつけたって言うから、ごはんを途中でほっぽりだして来たら、なんだ……本当にエルフなの?」

「知ってる人なの?」

「うん知ってる人も何も、この人が、常盤ときわのおじさん。美月姉ちゃんのお父さん」

「なんですって? じゃあ美月はエルフ混ざりなの? 信じられない。外見からはまったく分からなかった。なるほど、だからあのひとは美月のことが好きなのね……なんか腹立つ、なんだかすっごい腹が立つ!」


「待ってくれ、美月と言ったのか? 私を美月のお父さんと言ったな! なぜあなたたちは、生まれてこなかった娘を知って……待て、キミは真沙希ちゃん? 嵯峨野さんとこの真沙希ちゃんじゃないか。なぜだ? なぜ美月を知っている?」

「じゃあ逆にお伺いしますけれど、常盤のおじさんはなんで美月姉ちゃんを知ってるのかな? 生まれてこなかったんでしょ? なんで私の名前を知ってるのかな? 引っ越してこなかったのにね」


「そ、それは……」

「じゃあおじさん、とにかくその強化魔法を解除してうちに来ない? 落ち着いて話をしたいでしょ? この人は怒らせないほうがいいよ? きっと酷い目に遭うから」

「私には藁をも掴もうって人が、ひとり増えただけに感じるけど」

「事情を知る者同士、情報交換するだけでも有意義だと思うわよジュノー」



----


「ご無沙汰しております。まったく、うちの真沙希がね『芹香さんがエルフを見つけたらしいから捕まえてくる!』って飛び出していったと思ったら、まさか常盤さんが捕まってくるとは思いもしませんでした」

「はあ、看破されたのは初めてでして……何と言いますか、夜分にすいません」


 ここは嵯峨野家の居間。いつものように旦那さんは鍛冶工房に引きこもっていて家には寄り付かず、いつものように部屋は整頓されていて、いつものように男の子の住んでいる気配のないこの部屋に集まった、今夜はいつもの訳知り顔の3人に加え、今日はひとりゲストが加わってる。


 その男、常盤右京ときわうきょう、本来ならこの嵯峨野の家の二軒隣の土地を買って、妻と娘と、親子3人、小さな家庭を築くはずだった男だ。見た目は少し身長が高く、ひょろっとした、撫で肩の男で、真沙希はこの男を見てエルフだとは看破することはできなかった。


「エルフだと言われて目の前に座っておきながら、私にはまだ判別できないんだけど、さすがジュノーってところなのかな?」

「見た目じゃわからないわ、でもマナの色が違うのよ。はじめまして。私は常盤美月ときわみつきさんと同級生になる予定でした、柊芹香ひいらぎせりかと言います。ジュノーと呼んでいただいても構いません。まずはどういう経緯でここに居て、どういう理由で前世の記憶が残っているのかを、自己紹介がてら説明してくださいますか? 常盤さん」


「ジュノー? まさか。いやあの、私は常盤右京。父に付けてもらった名はアルフエイド。何度も美月という名の娘を育てましたが、なぜか美月は生まれてこなくて……。もとはスヴェアベルム人でして、戦火を逃れるためガンディーナから来ました。……あの、ジュノーという名に心当たりがあるのですが」


「なんだか混乱してらっしゃるようで良くは分かりませんが、不法移民ということですね。安心して、誰にも言いつけたりしませんから。どうせ誰に言いつければいいかも分からないですし。あと、私、名前だけはなぜか有名なのですが、だいたいは作られたイメージなので」


「いえ、事実、母の命の恩人だと聞いています。父も失った腕をまた生やしていただいたとか……」

「ごめんなさい、覚えてないわ。ところであなたガンディーナのエルフって言ったわね、耳にも特徴がないし、ぱっと見では種族わかんないのだけど」


「はい、混血です。父はスヴェアベルムのダークエルフ。母はザナドゥのハルジアンです」

 そう言うと、右京は指で唇をめくりあげ、すこし恥ずかしそうに控えめな牙を見せた。


「ザナドゥのハルジアン? あー、あの凶暴なチワワみたいな半獣人ね。だけど、あの美月がクォーターエルフだったとはね……。しかもダークエルフの?、美月が病的かつ壊滅的にガサツな理由も少しわかったわ」

「あの、私の妻は何も知らない、ここで出会った人族なので、このことは内密にしていただけると……」

「何も知らないのならその方がいいですね。……では、質問しても構いませんか?」

「はい。私の知っていることならば」


「ではまず、あなたはになぜ前世の記憶があるの? もう一つ、前世と現世が切り替わる点はどこ?」

 前世と現世の切り替わる点、それは芹香がずっと疑問に思っていたことだ。自分たちは、前世は死んだときにリセットされ、現世はこの世に生まれた時に切り替わる。じゃあ、自分たちよりも年上の、たとえば芹香の母、柊桜花ひいらぎおうかはいつ人生を切り替えているのだろう? 深月の母、嵯峨野佳純さがのかすみも、今現在で40歳近い年齢になっているし、この常盤右京も、控えめに見て40歳ちょい過ぎだ。だとすると、前世、深月と美月が事故で死んでから新しい世界が構築され、40年は経ったということなのか、この世界に居る90歳の老人たちは、ちゃんと90年の人生を生きたのだろうか。このように複数の人間が人生を繰り返すような特殊な場面に遭遇すると、誰もが考える逆説のような疑問だった。


 それをこの常盤右京に聞くことで、謎を解こうとしているのだ。

 スヴェアベルムのガンディーナに生まれたという、この男の記憶を使って。


「えっと、何を言っておられるのか分かりません。私は、ガンディーナに生まれて、20年前、アルカディアに逃れてきたんだ。父と母が逃がしてくれたおかげで……」

「それを、まったく同じことをこれまでずっと、幾度となく繰り返しているということなの?」

「はい。どういう訳か、気が付くと少年の頃に戻っていたりするのだけれど、その理由までは……」

「ちょっと待って、大事なところだからもう一度聞かせてほしいのだけど、転生の度にガンディーナに戻って、ここに逃れてから今の奥さんと出会って、結婚するのね? 間違いなく?」

「だいたいは間違いなく」

「あなたがガンディーナに暮らしていた頃の話と、だいたいの時代背景を知りたいわ。その頃、何があったか教えていただけないかしら。できるだけ外国の情勢を。どこかの国が争っていたとか」


 右京の家族はガンディーナで葡萄農園を営んで暮らしていた。父ステファノーがアマルテア殲滅戦に参加し、母ヒミカを連れて故郷に帰って何年か後に右京アルフエイドが生まれた。

 右京が物心ついた頃には母の故郷であるザナドゥはもう滅んでいて、幼少期にアシュタロスがスヴェアベルム侵攻をはじめてからというもの、右京の記憶にあるスヴェアベルムは常にどこかの国が戦い、そして戦いに敗れては滅ぼされていたが、とうとうスヴェアベルムでも最大の超大国フェ・オールが敗れたとの一報は世界を震撼させ、民衆たちの間にはスヴェアベルムも滅ぼされてしまうのではないかというネガティブな噂が流れた。

 しんしんと降り積もる灰が多くの農地を凶作へと導いていることも滅亡への不安を掻き立てた。

 農地や荷車を引く商人を対象とした略奪が横行すると、右京の家族が翌年生きて行く見通しすら立たなくなってしまった。元軍人だった父が裏から手を回してくれたおかげで、常盤右京という名と戸籍を受け取ったのだという。ガンディーナに残った家族は右京がここに来たあと、順次こちらに渡ってくる手筈なのだそう。


 芹香と深月がフェ・オールの戦闘の後、テルスたちの激しく、執拗な攻撃を受け命を落としたあと、転生してみるとガンディーナは海の底に沈んでしまっていて、それ以来ゾフィーも帰らない。真沙希の話を総合すると、ガンディーナは殲滅戦を仕掛けられていて、それからすでに万を超える星霜を経ている。

 右京はいくら待っても、家族とはもう会えないのだ。


「常盤さん、じゃあ、あなたはいつ日本語を覚えたのですか?」

「えっ……、私は最初から……あれっ?」

「ガンディーナに居たころから、そう、まだアルカディアに来たことがなかったのに、言葉も知っていたし、未来に何が起こるかも知っていたわけですよね?」

「は、はい。あれ? 違ったっけ、そういえば妻に教わったような。でもこれは未来予知か何かだと思っているのですが……」

「いえ、ありがとうございます。大変参考になりました」

 記憶に混濁があるようだ。日本語を勉強した記憶が、日本語を覚えた後の記憶で上書きされて重複してるようにも見える。

 常盤右京から話を聞いた芹香と真沙希は、佳純かすみをじっと見つめ、言葉を待った。佳純も似たような年齢なのだから。


「ふーん、芹香さん凄いわね。私驚いてます。そうですね、私たちの記憶も、子どもの頃の思い出も、どうやら作り物だったようです」

 佳純の記憶では、ずっとこの地で暮らしていて、深月の父、嵯峨野寛一さがのかんいちと恋愛して、そして結婚し、深月を産んだあと、真沙希が生まれたことになっている。今も実際に37年分を生きた記憶があるのだけれど、いつも二軒隣で温かい家庭を築くはずの常盤右京はもう戦争が終わって万の年を数えようというのに、まだ毎回、世界が巻き戻されるたびに戦火を逃れてこの世界に逃れているという。


 この事実からも常盤右京の記憶そのものは本物。だけど常盤右京はヘリオスも想定してなかったイレギュラー因子。強制的な記憶の再構築を逃れているからこそ、最初からあった本物の記憶は消されることなく、繰り返していると錯覚している。

 そして世界が再構築されたとき、ある時点にまで戻されたことに気付かないとすればどうだろうか。

 恐らくは、深月が生まれる瞬間にまで世界が巻き戻されるのだけど、当の本人たちにしてみれば、それまで経験した記憶があるので、たったいま世界が生まれたことにも気づかない。


 世界5分前仮説という思考実験がある。誰かが『この世界は、実は5分前に始まったのかもしれない』と言ったとする。これまで生きてきた何十年分もの記憶と経験と、思い出を全て持ったうえで、世界に住まう全人類を含めた『世界そのもの』が5分前に生まれたのだとすると、それを否定することができないという、考えれば考えるほど、頭の痛くなってくるような問題だった。

 小さく閉じた輪廻の輪が時空魔法である可能性は確かにあった。だけどまさか、世界5分前仮説を裏付けるほど大規模なものだとは考えもしなかった。この世界に住むものすべての記憶まですべてを再構築しているのだ。

 となると、小さく閉じた輪廻の輪なんてのを作った人物が自ずと浮かび上がってくる。


 世界に名だたる時空魔法使いは、実は数名しか歴史に名を残していない。ガンディーナのルビスと戦神ゾフィーの姉妹。スヴェアベルムの英雄クロノス、そして光の血族であり、世界を統べる一族の次の長とされていた、ユピテルだけ。ルビスはそもそもこれほど大規模な時空魔法は扱えなかったし、ゾフィーは時空魔法の中でも特に空間操作の方に長けていたし、クロノスの力はゾフィーの下位互換といって問題なさそうなゾフィーの劣化コピーだった。となると消去法になるが、惑星一つ、もしかすると太陽系まで効果範囲に入れてしまうなど、桁違いの時空魔法を発動させる魔法陣を設置するとなると、指し示すものは自然とひとりの男へと帰依し、答えは導き出される。


 ユピテルしかいない。

 あの男しかいないんだ。これほど大規模な時空魔法陣を作り出す能力、そして何よりもアルカディアに生きる人々を全員巻き込んでまうことすら厭わない冷血無比な暴君は、転生により今も生きて、この世の果てから世界を支配している。


 与えられた平和の中、隔絶されたこのぬるま湯のような世界で、これほどまでに宿敵の存在を感じることが出来た。もう見失わない。やるべきことは未だひとつも達成できてはいないのだ。

 芹香は唇を噛み、膝の上に乗せた拳を秘かに握り締めると決意を新たにした。


「ねえジュノー、そんなに力を入れなくてもさ、今のところ私たちは何処にも行けないんだし。まずはお兄ちゃんと、美月姉ちゃんを探すことに全力を注いだ方がいいと思うよ」

「まったく、深月も見つけられていないのに、あの美月バカも探さなきゃいけないなんてね」

「はい? 探す? 探すって誰をですか?」

嵯峨野深月さがのみつきとあなたの娘、常盤美月ときわみつき

「あの、話聞いてませんでしたか? 生まれてこなかったんですが……」

「あなたの娘として生まれなかっただけで、きっと別の場所で、誰か違う人の子として生まれてるのよ」


「ちょぉーっと待ってください! 何ですか? お話の流れによると私の可愛い美月がヨソの誰かの娘になってて、誰か見知らぬ父親に抱っこされたり、どこの馬の骨とも知れない父親と一緒にお風呂に入ったりしてるってことですかね! よもや、チューとかしてませんよね!」


「知らないわよ。きっと抱っこされたり一緒にお風呂入って洗いっこしたり、チューしまくってるに決まってるわ。もしかしたら恋人とあんなことや、こんなことしたり……」

「だ――――っ、やめろ、やめろ――っ! これは一日も早く、いや、一分、一秒でも早く、可愛い娘を悪魔の手から救い出すため、見つけ出す必要があるという、そういうことですよね。お願いします、私も協力させてください」


「真沙希ちゃん、私なんだかとっても不安」

「え? なんでなんで? 常盤のおじさんはきっと頼りになるわよ?」


「えっと、常盤さん、つかぬことをお伺いしますが、あなたは何から逃げてここに来たんですか?」

「ええっ? そんなの決まってるじゃないですか。破壊神アシュタロスと灰燼の魔女リリスそして、鬼人ヤクシニーからですよ」


「た、確かに不安が」

「あの、私も不安になってきました」


 芹香たちの睨んでいた通り……と言っては失礼なんだけど、常盤右京からは有力な情報を引き出すことはできなかった。

 だけど、この世界が再構築される際に世界5分前仮説にあるように壮大な時空魔法陣が発動するであろうことがなんとなく分かったことだけでも大きな収穫だった。

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