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つまり、俺は冒険者

ブクマ評価感謝です。


 「へぇ……これがステータスプレートっていう奴なんですね」


 「あぁ、俺のは筋力と耐久力とか以外は平均的だから参考にしてもいいかもしれんな」


 俺は今、優しい門番に色々とこの世界で当たり前のことなどを教えてもらっていた。


 その一つで重要なのがこのステータスプレートという代物である。


 ステータスプレートに書かれてある項目は『名前』『レベル』『魔値』『筋力』『耐久力』『魔力』の六項目。


 意外なことに異世界でも『レベル』という概念があったり、逆に『体力』の項目がないということに驚いた。


 二つ、『魔値』と『魔力』いうものだけを簡単に説明してもらった限りでは、どうやらまず『魔値』は日本のゲームなどでの俗に言うMPというものと同じようだ。


 次に『魔力』だが、これはこの値が高ければ高いほど魔法の威力が高くなるらしい。


 因みに門番のステータスプレートだが……




 名前:イトバク


 レベル:26


 魔値:50


 筋力:180


 耐久力;160


 魔力:40




 といった感じだ。


 もちろんこのステータスプレートには載っていないものだってある。


 運などもその一つだろう。


 しかし自分の今の客観的な能力値を見ることが出来るこのステータスプレートは、正直異世界生活では必須になってくるはずだ。


 だがなんとこのステータスプレート、手に入れるのは難しくはない。


 冒険者登録をすれば誰でも手に入るということらしい。


 やはり異世界は意外に楽だったりするのだろうか……?


 「あ、じゃあありがとうございましたー!」


 「おう、気をつけろよ!!」


 門のところからこちらに手を振ってくる門番さんに、手を振り返す。


 優しい門番さんが俺にお金を渡してこようとした時にはさすがに遠慮したが……。


 今度何かおごってあげよう、と決意しつつ俺は冒険者に登録するための場所―――冒険者ギルドへと向かったのだった。





 門番曰く、職についていない者が手っ取り早くお金を稼ぐには冒険者になるのが良いらしい。


 日銭を稼いで生活するのにも困ることは滅多になく、そのおかげか街の治安も比較的良好ということだ。


 ひとまずの職につくため、そしてステータスプレートをもらうために俺は冒険者ギルドにやってきた。


 やはり人が集まるということもあってか、一つの建物にしては頭一つ飛び抜けて大きい。


 「お邪魔しまぁーす」


 ギルドの中にはたくさんの屈強そうな冒険者たちが昼間からお酒を飲んだりしている。


 俺はそんな冒険者たちを横目に端っこの方にある受付に向かう。


 三つくらいあったのだが、皆とても美人なお姉さんばかりだったので適当に選ぶ。


 「あの冒険者登録というものをお願いしたいんですけど大丈夫ですか?」


 門番によると手続きには手数料などは要らないということなので、安心はしているが、もしもという時には魔法の小袋から金貨を一枚でもだせば大丈夫であると信じたい。


 「はい、大丈夫ですよ。ではまず適正だけを見ますね」


 「……て、適正?」


 ちょっと待て。


 門番はそんなこと一度も言っていなかったはずだが?


 「あ、でも安心してください。適正をみると言っても本当に最低レベルでのお話ですので。子供でもクリアできるくらいですよ?」


 慌てる俺に受付の美人なお姉さんがニコニコと微笑みながらそう言ってくる。


 俺は自分の顔が赤くなるのを隠すために下を向きながら頷いた。




 測定には、目の前に置かれている怪しげな測定器に手をかざすだけでいいらしい。


 「…………」


 俺はゆっくりと測定気に手を近づけてみる。


 …………。


 しかしどうやらこの測定器は近づけて何かが変わったりするわけではないのか、特に変化などはない。


 「……え」


 だから俺には受け付けのお姉さんが驚いた顔をしていることなど、知らないし知りたくもない。


 「……で?」


 それからしばらく手を近づけたままでいたが、さすがにこれ以上やる必要もないと思うので、俺は肝心のことを聞いてみる。


 つまり、俺は冒険者になれるのかどうか、ということだ。


 「……す、すみませんが……ふふっ……こ、こちらも初めてなことで……対応が難しいのですが……ふふっ……っ……どうやら適正が無い、ようですね……っ……ふっ……」


 「……普通は子供でもなれるんじゃなかったんですか?」


 「……そ、そうなんですけどね……ふふっ……恐らくですが……も、物凄くっ……ふふ……能力値が低い、とかじゃないですか……っ?」


 「……へぇ」


 受付のお姉さんの話からするに、つまり俺は子供でも通るような適正試験的なものに落ちた、ということでいいのだろうか?


 まぁもうそれなら良いんだけど……。


 笑いを堪えられないなら、いっそのこと思い切り笑って欲しい。


 まるで同情されているみたいでそっちのほうが心に刺さる。


 「じゃあつまり俺は冒険者にはなれない、ということですか?」


 「……ふふっ……は、はいそうなりますねふふっ……」


 「ですよねはい、了解です」


 あぁー…………


 …………


 ……


 俺、どうやら本日異世界にて無職が決定したみたいです、はい。


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