一人の無表情
絶対ノートパソコン買う。
そう思ったこの2日間でした。本当携帯難しいです泣ごめんなさいm(_ _)m
「ここ最近ずっとオークばっかですね、流石に飽きてきました」
「まぁそれが一番楽で報酬も良いからな」
楽と言ってもララは毎回、魔法を撃ってから気絶してしまうのだが。
ただそれを除けば、今のパーティーメンバーで違和感なく生活費も稼げるクエストはオーク討伐がベストなのである。
もちろん俺一人でも、色々なクエストをこなした結果、ある程度のお金も徐々にたまり始めていた。
「あ、来ましたよ。下がっていてください」
オークが近づいてきたので、俺はいつも通り二人の指示に従って後ろに下がる。
「……あ?」
その異変は突然にやってきた。
オークがまるで何かに怯えるような反応を見せだしたのだ。
そのことに二人は何事かとオークを凝視していたが、その場から離れていた俺には今何が起こっているのかが分かった。
どうやらヴァンプが二体ほど近くにやって来ているらしい。
このパーティーの戦闘要員である二人では勝ち目など無い相手に思わず嫌な汗が流れる。
しかし幸いなことにその二体のヴァンプはオークに標準を合わせているせいか、まだこちらには気づいていないようだ。
これならこちらが何もせずに大人しくしていれば、向こうにも気づかれない可能性が高い。
「ララ、少し魔法撃つの「フレイムバースト!!」……」
しかしララに大人しくしていてくれと言おうとしたが、どうやら遅かったようだ。
恐らく、自分たちに向かってこないオークならばリリカの手を煩わせることなく屠ることが出来るとでも思っていたのだろう。
「……どうしよう」
ララの魔法によって確かにオークは何も手間取ることもなく倒すことができた。
だがその所為で二体のヴァンプに俺たちの存在がバレてしまった。
「……っ…!?」
その時点でようやく別の敵の存在に気がついたリリカが戦闘態勢にうつるが、敵の正体が分かると明らかに驚愕の表情を浮かべた。
リリカも自分たちでは決して敵わない敵だと理解しているのだろう。
しかしリリカの近くには、いつものように魔法を撃って気絶しているララが今も横たわっている。
これではララを見捨てでもしなければ逃げることは不可能だ。
「ラクさん、私が敵を引きつけるのでララさんを抱えて逃げてください」
リリカが覚悟を決めたような顔で、俺にそう言ってくる。
もしかしたら自分の最期を予感しているのかもしれない。
しかしそんなリリカには悪いが、俺にとってはヴァンプなど別に取るに足らない相手だ。
ただ俺が隠していた実力をリリカが知った時どうなるか、それだけが心配なのである。
「……はぁ」
これはやっぱり実力を隠したり出来る事態ではなさそうだ。
今もゆっくりとヴァンプとリリカの距離が狭まっている。
俺はこれから自分の実力を見せた後、リリカに質問攻めされる未来を予想してため息をつく。
俺はこの事態を切り抜けるべく、リリカとヴァンプの間へと一歩踏み出そうとした。
ーーーーーーーーーーーヒュン。
その時、俺の頬を白銀の風がなぞった。
否。とんでもない速さで誰かが俺の真横を突き抜けたのだ。
辛うじて見えたのは銀色の長髪だけ。
慌てて視線をリリカとヴァンプに向けてみる。
そこには既に塵芥となりはてたヴァンプの亡骸。
そしてそこには、綺麗な銀髪を風になびかせる一人の無表情女が佇んでいた。




