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許してあげます

ブクマ評価感謝ですm(_ _)m

聖女の回復魔法がどう見ても俺の劣化版な件について。という小説も連載中です。


 「……えっと……うん?」


 これは一体本当どういうことだろう。


 鉄鎧の中から出てきたのは明らかにサイズが小さい幼女。


 「なんですか、もうパーティーメンバー登録したんですから手遅れですよ」


 「……なっ!?」


 ……ゅ、ゆ、油断したぁぁあああああああああ!!!!


 普通に考えてみて、前衛の良物件がこんなポンコツパーティーにやってくるはずがなかったのだ!


 きっとメンバー登録が受理されてしまうまで声を発しなかったのは、自分の容姿ではパーティーに入れてくれるところなど無いと自覚していたからだろう。


 くそっ!やられたっ!!


 「まぁ登録してしまえばこちらのものですし、ふふっ……」


 「くっ……!!」


 悔しいがそのとおりだ。


 けどこいつ、今笑いやがったっ!!!


 「確かめない方が悪いんですからね?」


 「…………はぁ」


 確かにララのこともあったのに学ぶことを知らなかった俺が悪い。


 どうやら俺は、これから最低でも一ヶ月はこのパーティーでやっていくらしい。


 さすがにこれ以上はパーティーメンバーも募集しなくていいだろう。


 「意外と物分りが良いんですね。良いことですよ?」


 「……よろしく」


 とてつもなく遺憾だが、これ以上何を言っても変わらないことは仕方がない。


 しばらくは我慢することにしよう。


 「よ、よろしくお願いしますっ!」


 俺とリリカの成り行きをビクビクしながら見守っていたララも加わり、俺たちのパーティーは完成したのだった。






 「で、何でついて来てるんだ?」


 どんどんと日が傾き始め、夜が近づいてきている。


 夜にクエストを受けるのも怖いので、一度それぞれで解散してまた明日ギルドに集合しようという、手筈のはずだったのだが……


 どういうわけか別れたはずのララとリリカがついて来ていた。


 因みに俺は今日泊まる予定の宿屋を探している。


 門番に聞いたところこの世界の貨幣は金貨が日本円で大体一万円、銀貨が千円、銅貨が百円といった感じだったので、宿屋代は大丈夫そうだ。


 「わ、私泊まるところがなくて……」


 「右に同じ」


 ……だからどうしろと!!??


 「適当に宿屋でも探せば見つかるだろ?あ、ほらあそこにも一件あるぞ」


 適当に見回したら、少し高そうだけど清潔感のある宿屋が見つかった。


 というか俺もあそこに泊りたくなってきたぞ。


 「お、お金持ってません……」


 「右に同じく」


 うん帰れ?


 「何で二人とも金持ってないんだよ……。苗字があるってことは貴族なんじゃないのか?」


 「…………」


 「右に同じく」


 俺の言葉に下を向くララと意味が分からないリリカ。


 うーん、これはどうしたものか。


 「それで、ついて来てどうする訳?」


 俺は一向に俺の質問に答えようとしない二人に聞いてみる。


 そろそろ本格的に暗くなり始めているので、早く宿屋を探したいのだが。


 「……はぁ、仕方ない、か……」


 結局どうせ俺がお金を出すことになりそうな雰囲気に思わず溜息を吐く。


 「そうです、早く諦めてくれれば良いんです」


 こ、こいつ……!!!


 物凄い失礼なリリカに思わず拳骨でも食らわしてやろうと思ったが、耐久力が高いリリカでは俺の拳の方が危険そうだ。


 「じゃあ俺がお金出してやるから行くぞ。ララ(、、)


 「えっ?」


 「ほら暗くなる前に宿屋見つけないと」


 そう言って俺はララだけ(、、)の手を引くと、そそくさとリリカから離れる。


 「なっ!?ちょ、ちょっと待ってください!」


 後ろから何やら聞こえるが無視だ無視。


 「え、あのっ……リリカさんは……?」


 「あんな奴知らんなっ!!」


 俺は失礼な奴には容赦しないんだ!


 ギルドの受付にいたクソ女が何か困ってても助けてなんてやらないんだからな!!


 「だから待ってくださいっ!!」


 するとリリカが俺たちの前までやってきて、俗に言う「通せんぼ」のポーズをとっている。


 「……何だよ」


 俺は幼女の言うことなら何でもホイホイ聞くようなロリコンではない。


 何かお願いをするのであればそれなりの誠意というものがあるはずだ。


 「そ、その……わ、私も一緒に……」


 「え、なにぃー?」


 「っ!わ、私も一緒に宿に……と、と、泊めてくだ……さぃ」


 「何も聞こえないんだけどー?」


 この際だ。


 これまでの借りをしっかりと返させてもらうことにしよう。


 「っ!!わ、私も一緒に泊めてくださいって言ってるんですっ!!」


 「はぁ、そこまでお願いされたら断れないなぁ」


  顔を真っ赤にするリリカに満足した俺は、さすがに虐めるのも可哀想になってきたので、ここらでやめてやる事にした。


 「……っ」





 「ほらそんなにいじけるなって」


 そして今は絶賛慰め中である。


 「ほら一緒に宿屋探すぞ」


 まぁ確かに虐めすぎた感は否めないので、少し位は良い部屋をとってやらないといけないだろう。


 「……じゃああれにしましょう」


 「うん、どれ?」


 リリカが指差した宿屋は、さっき俺が少し良さげだと思った宿屋だった。


 「あぁ、じゃあ早く行こう」


 少し贅沢な気もするが、自分も悪いのでこれくらいで妥協しよう。


 「あれの一番高い部屋で許してあげます」


 …………。


 どこまでもブレないリリカさん、パネェっす。


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