第32話 大人の事情は仕方ない!俺はまだ大人ではないがな!!
「うん、一つ言いたいことがあります、いや・・一つどころじゃないですけど今は一つだけ言わせていただきます」
俺は胸の内にずっと秘めてたことを思いっきり叫んだ
「何でもう日本なんだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
何で!? 何でもう日本に居るの俺達!?
早すぎるでしょ、いくらなんでも省き過ぎだってばよ!!
そこに俺の叫びを聞いていたお嬢が呆れた顔をして俺に話しかけてきた、
「時雨さん、事情を理解してください、大変なんですよ色々と」
「理由になってないじゃないですか! あれですよね、面倒くさいだけですよね!?」
「あ~うっさいですきもいです、黙ってください、来ないでください、近寄らないでください」
「ここまで来て、この毒舌! 俺、ここまで嫌な気分になったのはこれで3回目ですよ!」
「ところで時雨さん憶えてますか? 今日は平日ですよ?今はもう10時ですけど、欠席よりは遅刻していった方が良いと思いますけど」
「あ」と俺は忘れていたことを思い出した。
すっかり忘れとった・・。学校・・か・・俺らは確か平日に英国に行ったんだっけ?
うわ~、今更感があるな・・でも、行くしかないよな。
「でも、お嬢はともかくとして、傘守さん、俺がいなくてお大丈夫ですか? 急に帰ってきたから色々忙しくなるだろうし」
そこに傘守さんはにっこり爽やか笑顔を俺に向け
「うん、別にいらないよ」
「ショック!!」
面と向かってそれはあり!? 少しオブラートに包まれてるように見えるけどそれは笑顔だけ!
言葉はもう直で言われてるもん、これはつらいでしょ?
「もう、いいですよ・・・・俺はどうせいらないんでしょ・・・ しくしく」
「あ・・・ごめん時雨君、冗談だって冗談・・」
傘守さんが何か言ってるようだが、俺にはもうショックで聞こえなかった・・。
しくしく・・。
「別にいいんじゃないですか? テンション高いとうざいですし」
今、うざいって言われたような気がするけど俺には今聞こえないぞ! アーアー、キコエナーイ
「・・・仕方ないですね、今日は私一人で学校行きますよ、時雨さんはそこらへんで寝ててください」
「ちょっとまってー! 置いて行かないでください! 行きます、俺も行きますよ!!」
置いてがれそうになったので俺は急速に心の切り替えをした。
だめだめ、学校には俺のようなビューティフルなイケメンが必要なんだから、俺が休んだら学校の生徒が全員悲しむぜ!・・・・・・・・・・・・・・。・・・・・・何かすいませんでした。
「ならサッサと仕度してくださいよ、もうお昼になっちゃいますよ」
「なめないでください! 俺は迅速の着替え達人ですから!!」
「って・・ちょっと待っ・・待ってください!! ここで服を脱がないでください!」
お嬢は顔を真っ赤にして顔を俺の方から逸らした
自分でやっといてあれだけど、女子の前で着替えてしまった。
「す、すいません・・部屋で着替えてきます」
俺は制服を着るため自分の部屋に戻って教科書とかノートとかの準備をした。
「・・・・・何だろう・・、何か・・何だろう」
おかしいな・・・何で俺・・お嬢と傘守さんとしか話してないんだ?
海斗さんは途中で消えちゃったし・・・・って・・あ・・・
「皐月さんと鬼船さんは?」
そう言えばヘリに居なかったような・・
って言うか居なかった・・あれ?
「もしかして・・・・・置き去り?」