第18話 ウサギってソーセージやハムにして食べるんですよね!グロい妄想は好きでわない!!
はい、すいません
遅いお正月ネタです
「あ、時雨君~あけましておめでとうございます」
「あ、おめでとうございます」
傘守灯矢さんが俺に向かってあいさつをしてきたので俺も反射で言ってしまう
今日は元旦、1月1日である
であるがゆえに面倒くさい挨拶をしなければならないのだ
別に新年が明けたところでおめでたいことでもないと思うんだけどなぁ
まぁ、そんなこと言ってんじゃいけねぇよな
俺はこういう行事なんて積極的に参加したことはないからな・・新年会なんて面倒だろ
どうせガキは正月はお年玉ってイメージしかないだろう
俺は暇だったので廊下を歩いているとある人物にあった
鬼船清蔵だ
「む、主か、あけましておめでとう」
「あ、おめでとうございます」
「と、いっても主の人生はまだ明けておらんな」
うるせーよ!
お前の人生のほうが明けてねーだろ! 年がら年中暗い部屋にこもってやがって!!
「執事長、今日は珍しく廊下に出ているんですね、何かありましたか?」
「主は私のことを誤解しておるようだが、私とて遊んでばかりではないのだ」
考えられないんだけども、まぁ遊んでばかりだと冗談ではない、クビにしろって話だ
「へぇ・・そうなんですか、で、なにをするんですか?」
「うむ、今日は最新のゲームの初回限定版を買いに行こうと、日本人の文化の象徴である聖地に行こうと思ってな」
「それは、属にいる秋葉原じゃなですか!! 何が誤解だ! 誤解を誤解で重ねてんじゃねー! です!」
ついツッコンでしまったが、これは仕方が無いということだ
「うむ、そんなに言うのなら後でゲームを貸してやる、それで主の気が済むのなら」
済まねーよ!
「もういいです、俺は今フリーなんで、廊下ぶらついてます」
うむ、そうか、と言って鬼船は俺に背を向けて廊下を歩いて行った
何であいつはあんなんで執事長なんだよ・・あれなのか?
黒〇事のバ〇ドやフ〇ニみたいな殺し屋なのだろうか
いや、殺し屋は黎さんも同じみたいだし・・まともな人だと思っていたのだが
「暇だなー、そうだお嬢のところに行こう」
と「そうだ、京都に行こう」みたいなテンションでお嬢の部屋に向かった
向かった先でとある人物に会った
傘守皐月さんだ
「あ、時雨さんじゃないですか~あけましておめでとうございます!」
「あ、おめでとうございます」
「お嬢様にご用でもありましたか?」
「あ~、今フリーになったんでいじめに行こうと思ってたんですよ~」
と、俺はへらへらと笑いながらそう言った
「それは必然的に間違ってます、いや絶対間違ってます」
「・・・まぁ冗談なんですけど、皐月さんは何やってんですか?」
皐月さんは両手に抱えていたものを俺に見せて言った
「お嬢様のお着替えを預かりに来たんです!」
「じゃあ、それは僕に任せてください! 皐月さんは休んでいてください!! あとは全部僕がやります!!」
「いや、いいです、まかせたら大変なことになりそうな気がするんです」
簡単に断られた
そりゃそうだな
「あ~・・じゃあ気が変わったんで庭に出てきますね」
「そうですか、でわ、私はこれで」
と言って歩いて行ってしまったので俺は庭に行くことにする
この屋敷より広いのではないかと疑問を抱くほどの巨大な庭の奥にある大きな薔薇園
そこにとある人物がいた
云黎さんだ
「やぁやぁ、ソーマ君じゃないか、あけましておめでとう」
「あ、おめでとうございます」
「ソーマ君は、この薔薇園が気にいってくれたのかな?」
黎さんは俺に首をかしげて問いかけてくる
「別に好きと言ったわけじゃないんですけど、なんか落ち着きますね」
そんな俺の答えに満足したのか笑みを浮かべた
「そうか~、やっぱりそうだよね、僕もこの薔薇が好きなんだよ~、何か血の色みたいでね、何だか殺意を押さえてくれる色なんだよねぇ、此処にいるだけで血まみれの道端にいるみたいで」
「すいません、今の発言取り消し手いただきます、俺はこの庭が気持ち悪い!」
だってそうだろ、いきなり異端な発現されて気分が良くなるわけがない
何なんだこの人は恐ろしすぎるな
「じゃあ、俺はこの辺で」
「ん、じゃあね」
と俺は手を振って思わずその場から走り去った
あんな人と一分一秒でも早く離れたかったんだよ!
恐ろしいな恐ろしすぎて汗が半端ない
俺は日陰に行き休んでいるとまたもとある人物に出会った
鴻翔栄様と言うべきであろう
「何だ、貴様がいるとは意外だったよ新人の黒髪のフットマンよ、あけましておめでとう」
「あ、おめでとうございます」
何なんだよその長い長い名前はよ
「あの、何かその長ったらしい名前を変えてくれないでしょうか?」
「不満があるのか? うむ・・でわ貴様にはイヌという名前を授けてやろう」
「あ、・・・・・ありがと・・ございます」
怒っちゃだめだ、ツッコミを入れてはだめだ・・・
俺はそう、心に叫んでいた。
「いつまでもそんなところで休んでいるんのでは許さんぞ、サッサと働けイヌ」
・・・・・・・・・・・・
「は、はい・・では僕はこれで」
俺は頑張って己の殺気を自力で抑え込んだ
そのまま屋敷に走って行った
危ない危ない、危うく手が出るところだった
「あ、何か腹減ってきたな」
と俺は確信をした、そう言えば今朝は朝食をとっていなかったんだった
仕方ないから調理場にでも行くか
そこでもとある人物に出会った
里峰剛大さんだ
「おう、新人じゃねぇか~あけましておめっとさん」
「あ、おめでとうございます」
つい兄貴と言ってしまいたくなるこの漢気溢れるこのお方!
かっこいいぜ兄貴!
「ん? どうしたんだ新人・・何か用があってきたのか?」
「あ・・何って言うのかな・・今日俺、朝食を食ってなくいて・・・もし何か余っていたらいただけないかと思いまして」
「ん~・・あぁ・・ねぇや」
ズバリ切り捨てられました。
俺は夕飯耐えなければいけない状況になるのか
「あぁ・・すいません、じゃあ僕はこれで行きますね」
「おおい、ちょっと待てよ」
そう言って里峰さんは俺を引き留める
「20分くらいそこで待ってろ、すぐにそこらへんの食材で作ってやるからよ」
あ、兄貴ぃぃぃいいいいいいいいい!
マジかっけえっす!
もしかしたらこの物語で一番まともで一番優しい人かもしれないぞ!
「ありがとうございます!!」
「おぅ、待ってろ」
まァ、こんなやり取りがあって約1時間程度
やっとお嬢の部屋にたどり着いた
今更だがこの屋敷にはまともな人がいないようだな、人は見かけでは判断してはいけないんだな
まともな人間は里峰さんと俺くらいかなぁ・・・・・・・・いや、俺もだよ俺も
だって俺まともだよね?
俺はお嬢の部屋のドアを軽くノックしようとドアに手を向けようとすると逆に内側からドアが開いた先にとある人物がいた
鴻楓である
「あれ、時雨さんじゃないですか、あけましておめでとうございます」
「あ、おめでとうござます」
俺はこれまで何回同じやり取りをしたんだ。
「っといっても、時雨さんの頭は明けてませんよね」
「うるせ―っすよ!・・と、お嬢・・・いや、この物語のメインヒロインの割に中々出番が無いチンチクリンでヘンテコな女の子、お嬢ではありませんか」
「長い長い長いですよ! 時雨さんはここの主人である私に対してかなり毒舌ですね! いいんですかそんなんで時雨さんのお父様に怒られちゃうんじゃないですか!?」
「あ? どうせあれですもん、一生ですもん、別に俺がどんな態度であろうと一生ですもん、一生召使なんですからどうだっていいんですよそんなこと」
「随分ネガティブなんですね」
「ポジティブに生きているよりもネガティブに生きていたほうがいいんですよ前向きに生きていたところでそこで失敗するとかなり折れますからね心が、それに比べてネガティブだと失敗したところで「あぁ、やっぱりなぁ」ってなってあんまり精神的に持つんです、俺はこうして生きてきたんですよ」
「そんなことはどうでもいいですよ」
お嬢は一歩俺から脚を引いた
「そういえばお嬢、今からどこか行くところだったんですか?」
「あ、はい、今からお風呂にこうと思っていまして」
「じゃあ、お嬢、俺も一緒に行きますよ、一緒に背中を流し合いましょう!!」
「何、平然な顔で言ってやがるんですか! だめですよそんなこと! 最近の時雨さんはセクハラ発言が多い気がします! セクシャル・ハラスメントです! セクシャル時雨さんです!」
「人に変なあだ名つけんじゃねーよ!」
なんだよセクシャル時雨ってよ、性的時雨ってなんだよ,ただの変態じゃぁねーか!
「まぁいいでしょう、ささ,お嬢、お風呂に向かいましょう」
「何ですかそれ、私はセクシャル時雨さんとお風呂に入る事前提な話しで進んでいるんですか!?」
「何ですかお嬢、昨日俺にあんなことをしておいて」
「ななな、何言ってやがるんですか!! 全く知りませんよそんなこと!」
お嬢は顔を赤面している
可愛いなぁ・・つか、バカだな
「時雨さんはキャラが最近崩壊しています、いや、変わり果ててしまってます! 一体いつからそんな醜い化物になってしまったんですか!」
「何がですか~、俺は身も心もすべてお嬢にされけだした召使ですよ~」
「身はさらけださなくていいですから! つーか気持ち悪いんですよ! さっさと消えてください!」
怒られた
気持ち悪いとか言われたよ、どうすんだよ高校生の女子に気持ちわえるいとか言われたとは人生で最悪の事態に等しいのではないか?
いくらネガティブハートの俺でさえ流石に傷が付く
「お、お嬢・・俺に傷を付けてしまいましたね・・この責任をどう取ってくれるんですか!!」
「うっさいです! 死ね!」
死ねって言われたよ
どうすんだよ俺、もう立ち直れねーよ
俺は周りが真っ暗になった
BAD END
と、俺は5分で復活できるさ!
俺の前にはさっきまでいたお嬢の姿はなくなっている
行ってしまわれた
「さ~てと、こんなことしてないで、仕事に戻ろうかな」
俺はぽつりと独り言を呟いて午後の仕事に移るのであった
「時雨君時雨君、それより僕は何か大事なことを忘れているのだけど、それは僕の気のせいかな?」
屋敷を点検している時に一緒にいた傘守さんに尋ねられた
「さぁ、今日は元旦だから新年会とかですか?」
「そうだよそう! 僕達はやらなくていいのかな?」
「いいんですよそんなこと、したってなにも変わりはしないのだから」
「何それ・・だって正月ネタに必要じゃない?」
「ああ・・じゃあ傘守さん、お年玉ください」
いやぁ~ホントすいません
次回に期待してもしなくてもよろしいですが
読んでくれた方
ありがとうございます