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一章:魔法使い、巨大な〈魔猪豚〉の肉を食す。

本日二話目の投稿です。

なんだかんだ売却した結果、小銀貨5枚とちょっとの収入に。〈巨岩山鳥〉の羽根の売却価格が大きかったのはそうなんだけども。なんだかんだと〈緑化人〉系統の素材売却価格もそれなりにあったのだ。〈砂丸亀〉と〈砂哭蛇〉の素材売却価格はほぼ冒険者ギルドの税金になりました。〈砂丸亀〉の甲羅は頑丈だったし、きっと立派な盾になるでしょう。この辺りじゃそうそう見ない装備品になるのは間違い無いだろう。

そんなこんなで今日の朝に話した通りに、〈森の宿屋〉に〈森の輪〉の面々を連れて行き、一緒に晩御飯を食べる事に。冒険者ギルドを出ればすでに夕暮れ。ご飯を食べるには良い時間帯である。

〈森の宿屋〉に近付くにつれ、推定冒険者の人達に、ゴチです!と声をかけられる事数回。美味かったぜ!と〈森の宿屋〉から出てきたであろう人達に声を掛けられる事も数回。もう食べたんですね、アレを…。

声をかけられる頻度的に、一人頭の肉の量が少ないはず。それでも提供した人に御礼を言いたくなる美味しさなのだろうか。流石、Aランク魔獣のお肉である。そういえば、Aランク魔獣のお肉って、後まだ鳥のも牛のもお肉があったな…?特に鳥。〈巨岩山鳥〉は結構大きいのである。

〈森の宿屋〉について、ただいま戻りましたー!と女将さんに声をかける。女将さんは朗らかな笑顔で、おかえりなさい、と優しい声で返してくれ、部屋の鍵も渡してきた。それを受け取り、食堂の方へ。〈森の輪〉の面々もお邪魔します、と女将さんに声をかける。

食堂にこんばんはー、と声を掛けながら入ると。配膳係が反応するよりも先に、ご飯を食べていた人達がわざわざ食事の手を止めて。


「おい、皆!今日の飯の美味い肉の提供者が帰ってきたぞ!ありがとうな、今日の飯は格別にうまいぜ!」

「ロッカさんのご飯はいつでも美味しいのに、今日のご飯はまた一段と美味しいのっ。ありがとうねっ。」

「お野菜もいつもより多い…嬉しい、ありがとう。」


ミルキィ達に、笑顔で口々にお礼の言葉を述べる。

おお、大盛況…。

配膳係の少女もにこにこ笑顔でミルキィ達に近付き、皆さんの差し入れのおかげで今日は大盛況です、と嬉しそうに話す。

そして、〈森の輪〉の分も含めた、机を連結してつくられた大型の席に案内される。15人分の席が予約席みたいにすでに確保されていたのだが。

席に着けば、それほど時間を置かずに野菜がごろっと入ったシチューと全粒粉のパンが出て来た。周囲の人と同じメニューである。このシチューの中にあの巨大な〈魔猪豚〉のお肉が入っているのだろう。

配膳係の少女は更に、今からステーキを焼くから、先にシチュー食べて待っててね、とウィンクを一つ。厨房の方に声を掛けて、新しく来店した人の対応をしに行った。

それじゃあ先にシチューを食べよう、という話になり。それではいただきますと、ミルキィも一口。瞬間、口の中にクリーミーな牛乳の風味と濃厚な肉の油な旨みが調和して広がる。更に香草の爽やかさが口の中を吹き抜け、野菜の甘みと旨みがやって来て、あれだけ油の旨みがあるのに口の中が嫌にもったりしていない。…なんだこれは。少なくとも、ミルキィの知るシチューの味ではない事は確かであるが。しかし美味しい。

一口を食べただけであるが、幸せな息を誰となく吐き出し、表情が緩む。レシピが気になる…と、旅行者達の料理番であるキュウヤが呟いた。レシピ本探そうかな…とぽつり。そういえば、本屋系のお店は行ってなかったね?それなりにお値段しそうな気配がするのだが、〈収納〉に入っている〈緑化人〉系統の魔獣素材を売れば本代はさっくり捻出出来るだろう。

全粒粉のパンにつけても美味しい…お肉とろける…お野菜にも味が染みてる…となっているところに。おまたせしましたー!と、元気よく配膳係の少女が本日のメインメニュー、巨大な〈魔猪豚〉のステーキと付け合わせのソースをそれぞれの前に配膳していく。

熱した鉄板の上に置かれた肉から溢れた脂が、じゅうじゅう、と、鉄板の上を跳ねる。一枚肉を焼いてから、細く切ったのだろう。断面は焼き目こそついていないものの、しっかりと火が通っている。ほわり、と美味しい香りが湯気と共に漂った。

…ごくり、誰かが唾を飲む。ステーキに、食堂にいる人の視線が注がれる。なんたって、このステーキは食材持ち込みしたからこその一品である。

こんな、見ただけで美味しいとわかるビジュアルのステーキが来るとは。ロッカさん凄い。

一切れのステーキをフォークで刺す。するりとフォークが肉に沈む。フォークと肉の隙間から、肉の脂がじわりじわりと溢れ出す。

ぱくり、と一口噛めば、程よい弾力。じわりと口の中に旨みが広がる。…美味しい。ソースと絡めて食べれば、また旨味の世界が口の中に広がる。脂もしつこくなく、これならいくら食べても胃にこないだろう。飽きもこないかもしれない。

…これは、Aランク魔獣のお肉が高いの納得できるわ…また狩らなきゃ…。

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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