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一章:魔法使い、買取数に悩む。

〈緑化人〉系統の集団同士で戦おうとしていた原因は、食糧…動物の集団の争奪戦だったとキュウヤが話していたことを思い出す。もっこもこの羊と、ふわっふわの空飛ぶうさぎと、喋る空色のリスの集団である。なお、〈緑化人〉の集団制圧後に、キュウヤが動物集団と〈契約〉して保護したとの事。〈召喚〉でいつでも呼べるとの事であるが。

あの…キュウヤさんや、貴方の召喚獣の過ごす空間にいるの、ちっこいのからおっきいのまでよりどりみどりでしたよね…。びっくりしない?大丈夫?

とりあえず、そのうち呼んでもらおうと思ったミルキィである。

さて、その二集団分の〈緑化人〉系統の討伐した数である。キュウヤの〈収納〉の中に全部入っているので、キュウヤの自己申告によるのだが。

〈緑化人〉だけですでに500近いとか、この数で町が襲われたらとんでもないことになってた気がするのだが。よく襲われなかったもんだ…。

〈剣緑化人〉、〈弓緑化人〉がそれぞれ300行くか行かないかぐらいで、この段階ですでに総数千を超えている事実。〈斥候緑化人〉、〈大緑化人〉がそれぞれ200程で、ここまでが割と見かけやすい範疇の〈緑化人〉系統になる。

以降の〈緑化人〉系統はランクB以上の魔獣になり、そうそう出会うことはないだろうけど、出会うと普通に手強い魔獣である。そんな〈精鋭緑化人〉が100程。見かけたら即退避、即冒険者ギルドへ報告をあげるのが望ましい〈将軍緑化人〉と〈王緑化人〉が2ずつである。…改めて数を把握すると、六人でこの数を討伐し切ってきたのは、冒険者ギルドに報告したらびっくりさせそうな気配が。


「あの、いつ〈緑化人〉を討伐したんですか…?」

「〈森の輪〉と出会うよりも前だなー。森探索してたら大集団と遭遇してなー。」

「確か、ノルキスタ方面と反対側の森深部で遭遇したかな?あの集団、普通に町襲われたら脅威だったと思う。あ、きっちり殲滅してるから大丈夫だよ?」


トゥエラがおそるおそる聞いてきて、ノートとキュウヤがあっさりと答える。少なくとも、キュウヤの言葉の内容はあっさりと答えるものではないと思うが。

二人の回答を聞いたトゥエラがまた固まっていた。その横で、腕を組んでルビナが力強く頷き、アトラがまたやってるよ、の顔でキュウヤ達を見る。


「うん。やっぱさすがだよね。」

「真似しろ、って言われても無理だなぁ。」

「むしろ真似したら駄目だと思う。そんな集団に1パーティーで挑む方が危険。」


冷静にエデュライナがツッコミを入れていた。全くの正論である。


「どれくらい解体依頼するかよりは、どれくらい解体してくれるか、だと思うなぁ。わたしも〈砂哭蛇〉と〈砂丸亀〉を解体買取してほしい。」

「どうせなら、需要あるやつ優先させたいよなー。〈緑化人〉山程出してもそんないい値段にならんだろ。」

「あー、解体部屋の人と相談するのが一番か。」


ミルキィとノートが口々に希望を出すと、確かなぁ、と、キュウヤが納得の声を上げる。それじゃあ相談しようかな、と解体部屋の人に声をかけようと周囲を見渡すと。

話が終わったのか、スノゥ達とエヴァリオスがミルキィ達の方に近付いてきた。ミルキィ達に合流したスノゥが満面の笑みで告げる。


「〈歩行樹〉の丸太は大銅貨4枚、〈巨岩山鳥〉の羽根も一組大銅貨4枚で合計六組分、小銀貨3枚の買取金額になりましたっ。

本当だったら〈巨岩山鳥〉の羽根、一組で大銅貨1.2枚の買取金額らしいんだけど。これはミルキィのおかげだねっ。」

「追加で出すものも出してしまえ。」


なかなかいい値段になりましたね?いや、ルビナリオ行きに向けていろいろ買い足したいものがあるからお金が増えるのはとてもありがたいのだけれども。

フォードの言葉にミルキィは〈収納〉から〈砂哭蛇〉と〈砂丸亀〉を取り出し始め、キュウヤがエヴァリオスに〈緑化人〉系統の魔獣の解体買取について相談しようと声をかけたその時。


「邪魔するよ!今日の〈砂哭蛇〉の買取分はまだかいね!」


ばーん、と解体部屋の扉を開け放ち、堂々とした立ち振る舞いでやってくる人影が。薬師のおばば様である。

薬師のおばば様の襲撃になれているのか。にこにこと解体部屋の職員が手を振って薬師のおばば様を向かい入れて告げる。とりあえず、〈砂丸亀〉はその場に残し、〈砂哭蛇〉入りのバスケットを持って薬師のおばば様の方へ近付く。


「おばば様いらっしゃーい。多分今からですねー。」

「なんだ、そうかい。…今から?」

「どうもどうも。今から解体買取してもらいまーす。ちなみに、今日何匹分入りますー?」


おばば様と解体部屋の職員のやりとりに割り込みをかける。どうせなら希望の数を出したいからねぇ。

おばば様的にはいきなり第三者が近付いてきた状態なので、ちょっと訝しむ顔でミルキィの方を見てきた。


「どちら様だい?」

「どうも、クラン〈笑顔の行進(スマイル・パレード)〉所属の新人冒険者ですよ。昨日〈砂哭蛇〉を納品したり解体買取してもらいました。」


にこにこ笑顔でおばば様に挨拶をするミルキィ。そんなミルキィの挨拶に、ほう、あんたかい。とおばば様がにやりと笑う。


「10は欲しいね。」

「14程なら出せますよ。」

「ふむ。今すぐ解体できるかい?」

「ほわっ!?今すぐ14です!?カードと〈砂哭蛇〉お預かりさせてくださいー!」


わたわたとしはじめた解体部屋の職員に、バスケットごと〈砂哭蛇〉を託した。

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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