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一章:魔法使い、講義を受ける。1

受付のカウンターにいる冒険者ギルドの職員の人に、本日の新人向けの講義を行う部屋について聞くと、会議室の一部屋で行うとの事。ちなみに、昨日冒険者ギルドに来た際に対応してもらった人と同一人物である。あちらですよ、と声をかけられ、旅人達一行は会議室へと向かう。

扉を開いて入ると、長テーブルと椅子が何セットもあり、先に会議室に入っていた16歳程の少年少女が二組ほど、それぞれ離れた場所に座っていた。旅人達一行が入ってきた音で、二組とも振り返り旅人達を見る。同年齢に見えない旅人達を見て、あれ?という表情を浮かべていた。

16歳で、こちら風で言うところの20歳である。成人とみなされる年齢を聞いておけば良かったなー、とミルキィは考えながら、先の二組とはまた別の席へと固まって着席した。

初心者…?とぽつりと誰かがつぶやいた声が会議室の空気に落ちる。そうですね、16歳より年上だもんねぇ、まさか今から新人冒険者するとは思わないよねぇ、とミルキィが考えていると。


「あの人達じゃないのかな、指導担当の先輩達がすごい奴が来たぞー!って言ってたの。」

「巨大な〈魔猪豚〉の解体現場見た!やばかった!ってすっごい興奮してたよね。」

「それなのに、新人向け講義に参加…?どゆこと?」

「わからんわからん。」


あ、なんか別の方向だ。

すごいね、でもどうしてこの講義に参加してるんだろう、と小声で話し合っている二組である。更に、ちらちらと、何人か個人での参加の人が会議室に入室してきた。個人参加だと外見の年齢のばらつきが見られ、旅人達と外見年齢が似通った人もいる。

そして時間ギリギリまで訓練していたのだろうか、汗をかきながら、一組の16歳ぐらいの少年達が駆け込んできて、急いで席に着席し。

少し遅れてから、眼鏡をかけた冒険者ギルドの職員が、ボード片手に入室する。サフランイエローのポニテが、歩みに合わせて揺れていた。そして更に歩みを進め、部屋の奥の講義をする机の前に立つ。

にこりと冒険者ギルドの職員は微笑んで、告げる。


「皆さんこんにちは。冒険者ギルドへの登録おめでとうございます!

皆さんはここ一週間以内に、冒険者ギルドに登録した仲間です。我々冒険者ギルドは皆さんの冒険者加入を心より歓迎します。

私は今日の講義を行う、ローナ・ロラハ、と申します。よろしくお願いしますね?

本日の講義を行う前に、まずこちら、ギルドについての冊子を一人一冊でお渡ししますね。」


ローナはたくさんの冊子を講義する机の下から取り出し、一人一冊ずつ取るように、と告げながら配布していく。前の人が必要数の冊子をとったら後ろの人に残りの冊子を渡していくスタイルである。学校でプリント配布するのもこの方法だったなぁ、とちょっと懐かしくなりながら、前の人から冊子を受け取ったミルキィである。

受け取ったのは、文庫本ほどの厚みと大きさの冊子である。


「はい、皆さん受け取りましたか?余った冊子は誰もいない机の上にでも置いておいてください。…ありがとうございます。

こちら、冒険者ギルドに所属するにあたっての注意事項や禁止事項なども書いてありますので、必ず保管して、時折見返すようにしてください。禁止事項を破った際には一発で冒険者ギルドから除籍されることもありますからね。…決して捨ててはダメですよ?」


捨てるなと告げる際に、ローナの圧が強まったので、年若い新人冒険者達の中にはひっ、と息を呑んだ人もいる。ローナもまた、冒険者ランクを持っているのだろうか。


「さて、まずは、冒険者ギルドに所属した皆さんには守っていただきたい事項がいくつか存在します。

一つ、一般市民の方にご迷惑をおかけしない。

一つ、冒険者同士での戦闘行為、及び決闘を行わない。

一つ、犯罪行為を行わない。手を貸さない。

一つ、名義貸しを行わない。

一つ、貴族の方との交渉の際には、冒険者ギルドに一報を入れる。

一つ、在野の魔法使いがいたら、保護する。

一つ、魔法使いや勇者に、8進法であることを告げる。

以上になります。

五つは禁止事項であり、残り二つは皆さんには行ってほしい事になります。

そうそう。気になる事や質問がありましたら、手を挙げて、こちらが声をかけたら発言してくださいね。」


にこにこと、微笑みは崩さず、ローナは講義を続けていく。さらっと本題入りましたね…?


「内容に関しては文字通りですね。

伝言に関しては、文字通りそのまま伝えていただければ。この伝言は昔々の勇者から冒険者ギルドに託された依頼です。冒険者としての最初の依頼受注となっておりますので、意味がわからなくても必ず覚えておいてくださいね?

また、禁止事項を破った場合、一先ず謹慎状態となり、冒険者ギルドの一室で過ごしてもらいます。

更に状況や経緯、悪質さなどを冒険者ギルド側で調査しまして。最終的に、罰金、一定期間の冒険者資格の停止処分、冒険者資格を剥奪し再登録不可などの処分が下されます。

皆さんがここ一週間の間に取得された冒険者資格は身分証明書の側面も持っており、また冒険者ギルドでの売買の許可証でもあります。当然、これらが停止処分ないし剥奪されましたら、それらの権利を使用することが出来ませんので、皆さんは禁止事項を破らないようにしましょうね。

ローナさんとのお約束ですよ?」


微笑みは崩してないのだけれども、ちょいちょい圧が入るのですが。新人ちゃん達びっくりしてない?それも狙いか?

ローナの講義は続く。

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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