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一章:魔法使い、値段調査中。

露店を色々見て回って、たまにキュウヤが小麦粉やスパイスを買いつつ値段調査。そのうち小麦粉はいろんな産地のを比べて味見してみようね、との事。フォードがしばいた巨大な鳥のお肉や、主にシルトが育てた野菜で天ぷら希望です。推定2段の魔石取れた魔獣のお肉だ。唐揚げも美味しかったけど、鶏天も美味しくないわけがない。

なお、キュウヤも〈収納〉開示担当なので、買ったものを露店から少し離れたところでさくっと〈収納〉して手ぶらで露店を巡っている。まあ…この班の3人全員〈収納〉開示担当なんだけども。

他の露店を見て回っていた面々も戻ってきて、見てきた情報のやり取りが始まる。ダンジョンの掘り出し物?を見ている四人は、まだ同じ露店の前で色々見ているままだ。色々〈鑑定〉しながら、店主に質問し倒しているのだろう。


「基本、この辺りで入手しにくいものは輸送費で値段が高いな。金属がそのいい例だな。」

「布とか器とかもだけど、ちまちま手作業で作らないといけないものはだいたい高いのだ。」

「布が1ラング、柄無しで大鉄貨2枚ぐらいだったな。柄あるともっと高かったぜ。」

「食料はある程度安いものもあるけど、輸送費絡むと高くなる、と。他のは手作業が多いとだいたい高い感じかな?」


フォード、シルト、ノート、スノゥの順に発言していく。


「あとはそうね、アクセサリーよりも護符の方がとても高かったわ。盗難防止なのでしょうね、護衛の怖いお兄様方も露店の奥の方にいらっしゃいましたし、鍵付きのケースの中に入ってましたわ。

あれだけ高かったのですもの、護符に何らかの技術が使われているのではないかしら。」

「おそらく、付与、と呼ばれている技術だと思います。あまり詳しくはないんですが、魔道具作成に使われている技術が武器だったり護符にも使われている、と聞いたことがあるので。」


アヤナが小首を傾げながら疑問を口にすると、トゥエラが答えの断片を口にする。

ほーん、付与ねぇ…。魔道具に使われている技術なら、何かしらの効果がつけられているのだろう。


「ちなみに、どれくらい高かったんだ?」

「アクセサリーは小銅貨くらいだったのが、護符は大銅貨だったな。」

「おたけぇ…。そりゃ、護衛もつけるわ…。」


こちらはセイカ、フォード、ノートの発言。

値段を聞いて、セイカの表情が引き締まった。アクセサリーの段階でもそれなりにお高いのだが、護符になるとその100倍ほどのお値段ということになる。


「それだけお高いと、護符を露店で売るのは危険ではないのか…?ああ、でも森に討伐しに行くそれなりに強く、予算もあるパーティーが買ってくれるの、か…?」

「別の都市に行く前に売れればラッキー!な面も否定できない気がします。

きっと商人ギルドでもお金を預ける事が出来るでしょうし、売上金を商人ギルドに預けれれば安心でしょう。行商においては、持ち歩く貴重品は少しでも少ない方が損失のリスクが低くなりますから。」


ちょっとセイカが狼狽えている。下手に盗難の被害にあったら一大事であるし。

そんなセイカにクロムが自身の中で纏めていたのだろう意見を告げる。


「ま、効果次第なところはあるだろうね。ちなみに、どんな効果のついた護符だったの?」

「それぞれ、《毒耐性》、《防御壁》、《力上昇》、といった効果が書かれていましたわね。」

「また、今の森対策としてピンポイントに必要なものがあるわね…。」


ミルキィが疑問を呈すると、アヤナが指を折って数えながら伝える。その効果を聞いて、スノゥが思わず苦笑していた。

ほんとピンポイントであるね、《毒耐性》。まあ、そうホイホイ買えない値段ではあるし、一人だけの効果範囲だろう。対費用効果はいかほどのものなのか。

うわぁ、という表情を何人かが隠せていないところに、どうしたんですか?とルディ達が戻ってきた。戻ってきたルディの手には3本のぼろぼろの長剣と短剣、ロヴェルの手には一抱えほどする箱がある。後ろをついてきているアトラとルビナがちょっとおたおたしているけど、いい値段のするぼろっぼろの武器買ったからか?


「問題はないから大丈夫よー。

んで、おかえりー。何買ったの?」

「ええと、付与効果を〈鑑定〉で確認出来た武器と、箱になります。修理しないと使えないものではあるんですが。」


スノゥの質問に、ほんわかと微笑んでルディが告げる。ルディの言葉にアトラとルビナが壊れただけの武器じゃなかったのか、と驚きを隠せず。トゥエラとエデュライナは表情が固まった。が、すぐに二人してため息をついていた。


「なんか、皆さんと出会ってから、すごく驚く事だらけなんですが…。」

「あー、ごめんね?」

「刺激がたくさん…。」


依頼もあるし、しばらくはお付き合い願います。いっそ、依頼料さらに積むか…?

穏やかに微笑んだキュウヤが、ルディとロヴェルに告げる。


「効果と、どんなふうに壊れてるかも教えてもらえる?」

「はい。全部核となる魔石は無事なので、修復したら全部使用可能です。

こちらの長剣は《切れ味上昇》の効果で、回路があっちこっち切断されていますね。短剣の方は《貫通力増強》の効果がついていて、ご覧の通り刃がボロボロです。」

「こっちの箱も回路がぼろっぼろになっている故障だな。効果は《冷蔵》だから、食料保存にいいんじゃないかな。修復できたら、宿屋とか冒険者に売ってもいいと思う。

で、この長剣が問題なんだけど。」

「ご覧の通り、刃がボロボロで回路もあちらこちらで途切れています。問題は効果で、〈鑑定〉結果は…《火》。」

「マナを通したら、刃先から火が出る効果なんだ。…こういうのって、魔剣っていうんじゃないのか?」


ルディとロヴェルの説明を聞いて、トゥエラが頭を抱え、エデュライナが驚きで目を丸くし、口を手で押さえていた。

ああ、うん、ヤバいものなんですね…?

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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