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一章:魔法使い、露店を見る。

それなりの距離を歩いて、市場に到着する。

街道近くの門からほどほどに近いところにある、行商人が露店を出店できるように整備された、大通りに面した場所にある広場。広場の横から繋がる道は商店街のように、様々な商品を取り扱っている専門の商店が軒を連ね、様々な人が行き交っていた。広場の近くには商業ギルドの看板のかかった大きな建物があった。

露店がたくさん出ている広場へと、足を踏み入れる。大通りには小さな石が細かく敷かれて更に上から圧をかけられているのだろう、尖ったところのない濃い灰色の道であるが、広場はわかりやすく、白い石畳が敷かれており、水捌けが良くなるように一部溝が掘られている。また、大通りとの境界や、露店の位置の区切りなのだろう、フォイーユモルト色のレンガが線を描いていて、コントラストがくっきりとしている。


「ほわー、けっこう賑わってるねぇ。」


スノゥが周囲を見回しながら、感嘆の声を上げた。露店だけでも20以上は出店されているだろう。厚手の布の上に商品が並べられているが、店によって種類も様々である。

木の食器を売っている露店や乾燥させた干し肉を売っている露店、女性向けのアクセサリーや陶器、布自体を売っている露店もある。中には掘り出し物だよー!と、壊れかけた短剣や錆びた長剣などの武器、古びたアクセサリー、不思議な箱といった、一見するとガラクタにしか見えないものを売っている露店がある。立て看板が置いてあるのでよく見てみると、ダンジョンでの入手品売ってます、と書いてある。お値段一つ大鉄貨1枚、とも。


「…ダンジョンって色々出てくるんだねぇ。」

「あー…宝箱から出てくるらしいですよ。」


スノゥの呟きに苦笑しつつトゥエラが答える。

宝箱あるんだ…。あれだけ色々あるということは、宝箱は一回開けたら終わりではなくて、何回でも中身が補充されるのかもしれない。位置固定だったら、宝箱争奪戦とかありそうだなぁ。この辺りの話は今日の講義で聴けるのだろうか。

ロヴェルとルディの二人が一見ガラクタだらけの露店へと近付き、露店の主人に色々話しかけ始めた。記録の為にも見に行ったのだろう。後を追うように、アトラとルビナも見に行った。

ふとミルキィが他の旅行者達の方を見ると。アヤナとフォードが女性もののアクセサリーの露店に。ノートとセイカが布を売っている露店に。シルトとクロムは食器や陶器を売っている露店を見て回っている。いつの間に。


「ところでトゥエラ、〈鑑定〉って売り物に使ってもいいの?」

「ああ…やばいもの掴まされるぐらいなら〈鑑定〉して回避しろだからね、こちとら。」


気付いたんだけどさ、とスノゥが疑問を口にする。

この質問はもう少し早めにしておくべきだった。普段、商品でも割とちょいちょい〈鑑定〉かけているからね。〈鑑定〉を使えば、食材の新鮮なものを見極めれるし、贋作掴まされなくていいし、使い道わからないものの用途もわかるし、武器の状態だって把握できるから、割と便利なのだ。ものに対してなら、〈鑑定〉を使うのは割と推奨されていたのだ。

だがしかし、今ミルキィ達がいるのは異世界。ところ変わればマナーも違う可能性がある。


「〈鑑定〉は無闇矢鱈に人に対して使わなければ大丈夫ですよ。」

「商品への〈鑑定〉は、自衛の為だから…。」

「ありがとうっ。」


トゥエラとエデュライナの心強い返答である。

露店を見ている他の旅行者達には〈念話〉でお知らせ。了解、と返事が返ってくる。〈念話〉があると、離れた場所の相手と脳内で会話できるので、ちょっと離れた場所にいる相手と話がしたい時には便利である。双方向で会話するなら双方に〈念話〉が必要になるんだけどね。

軽く話し合って、トゥエラ、エデュライナ、キュウヤ、スノゥ、ミルキィの五人で野菜や調味料を売っている露店を巡ることにした。


「小麦粉1トレンで鉄貨3枚…?」


宿泊費と同じ値段ですね。なお、1トレンで1キログラムとあるとの〈鑑定〉結果。品質はそこそこ良く、キュウヤが1トレン分小麦粉を買っていた。

脱穀や粉挽、輸送費などで結構コストが嵩むのだろう。脱穀や粉挽も、人力だったり水車や風車を利用した方法でしているだろうから手間はかかっているのだろう。エデュライナ曰く、この小麦の産地は少し遠いので、輸送費がそれなりに嵩むとの事。

小麦粉は器がなければ布袋代も売値に入り、更に値段が嵩むとのこと。袋代、驚きの鉄貨1枚である。

布が、布がお高い。古着屋でシャツ一枚で大鉄貨1枚前後である。布が高いのは、納得ではあるのが。工業革命が起きていないと、布は手織りだ。当然、時間がかかる。布の流通量が少ないからこそ、高いのだ。

だが、魔道具の普及状況によっては、機織り機が魔道具となっていても良さそうであるが、そうなると燃料たる魔石が必要になってくるだろう。果たして、いくらの等級の魔石が一ヶ月のうちにどれくらい必要になってくるのか。そうなると、魔石のコスト次第で布の値段が変化しそうである。

…ノートとセイカが布の露店を見に行ったけれど、値段どうだったんだろう。

なお、お野菜系は近場で取れるものなら、だいたい石貨で買えるお値段でした。遠くから来るとね、運搬費がお値段に上乗せされるからね…。


読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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