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一章:魔法使い、宿屋に行く。

この領域は8進数です。

計算が、計算が…!

さて。大小様々な硬貨を受け取り他のメンバーと合流。〈森の輪〉の面々にお金について尋ねる事にした。が、トゥエラがそろそろ冒険者ギルドが夜営業になるとの事で、夕ご飯を食べにアトラが宿をとってくれた〈森の宿屋〉へ。…こっそり軽く全員に〈浄化〉をかけておこう。ご飯食べる前だし、〈浄化〉大事。光らない様にしたし、〈森の輪〉の面々にはバレてないセーフ!

ところで、冒険者ギルドが夜営業とはなんぞや、と問うと。まず、カウンターにいる人が減り、緊急事態への対応ー例えば、強大な魔獣が近隣に出没したり、盗賊団が近隣に出没した等ーする人が夜番として冒険者ギルドに詰め、適宜対応していくのが主な役割となるとの事。依頼達成の処理は基本、夜営業時には行われず、昼営業時に再度来る様に通達されているそうだ。また、解体部屋は夜間は閉鎖され、中庭自体に入れなくなる。

普段なら、冒険者が夜番のギルド職員に差し入れしてそのまま喋ったり、資料室で勉強したりするらしいが、今はダンジョン探索や森の異変の事があり、残業して忙しい職員もいるだろうから、静かにしたほうがいいだろう、とトゥエラは話す。

物理的に暴れたら被害が尋常ではないだろう、巨大な〈魔猪豚〉は討伐したが、ダンジョン由来と考えられる、普段森で見かけない魔獣は全てを討伐し切るには無理がある。ダンジョンからぽつぽつと、新たな個体が森へと足を踏み入れている可能性があるからだ。そういうわけで、今現状平常時とは言えず、冒険者ギルドの夜営業もきっとバタバタしているのだろう。…こちらからの提供した情報も、忙しい理由なんだろうなぁ、とミルキィは思う。


メイン通りを少し歩いて、脇道に入って、やってきた〈森の宿屋〉。ドアを開けると、からんからんと、かろやかなドアチャイムの音が店内に響く。

いらっしゃいませー、とお店入ってすぐのカウンターにいる女性が明るく迎えてくれる。穏やかだが、芯の強い印象を受ける女性だ。


「あら、アトラくん達じゃない。そうなると、後ろにいる方達が本日お泊まりのお客様ね?」

「こんばんは、はじめまして。本日はお世話になります。」


こちらを代表して、キュウヤが挨拶をする。後ろの方からミルキィ達もお世話になります、と各々声をかけていた。


「いらっしゃい。ようこそ、〈森の宿屋〉へ。5部屋分お部屋を準備したの。これがそれぞれのお部屋の鍵よ。2から始まるお部屋が男性用で2階に3部屋分、3から始まる始まるお部屋が女性用で3階に2部屋分ね。お部屋に行く階段はあちらよ。

うちにお風呂はないんだけども、三件隣にお風呂屋さんがあるから、そちらも利用してね。

そうそう、連泊したくなったら、このカウンターで申請してちょうだい。その際、鍵は外出する時にはこのカウンターに返しに来てね。」


にこにこと微笑みながら、女将さんが色々教えてくれる。本日の泊まる部屋に上がるための階段はカウンターの左側である。

お風呂文化があるのはありがたいし、近場にお風呂屋があるのも嬉しい。汗を流せる。…正直、お風呂はコストの塊なので、あるとは思っていなかった。水の確保も、水の温度を上げる燃料も、土地や建物維持だってお金がかかるだろう。衛生面的にはお風呂があるのはすごく重要なのだが、初期投資の段階でお金が嵩む。行政のテコ入れがあったのだろうか。…そういえば森の中に川が流れていたが、そこから水を引き込んでいるのだろうか。それなら少しでもコストカットできているのだろうか。

気がつくと、キュウヤが代表して女将さんから部屋の鍵を受け取っていた。木札のついた鍵で、木札にそれぞれ数字が書かれており、これが部屋番号なのだろう。後で部屋割りも決めないと。

女将さんがこちらの方を見ながら、そうね、と呟いて、告げる。


「今、晩御飯にちょうどいい時間でしょう?よかったら、食堂へどうぞ。今日はまだ人も少ないから、机を自由に動かして団体席を作っても良いわよ。」

「ありがと、女将さん!食堂はこっちだよっ。」


笑顔のルビナに案内されて、女将さんのいるカウンターの右横の扉の方へ行く。…そうか、荷物がほぼないから食事の案内をされたのか。

扉を開けてくぐれば、ふわり、美味しい香りが鼻をくすぐる。ぐつぐつ、ことことと、厨房から優しい料理の音がかすかに聞こえてきた。この気配、ご飯が美味しい予感がふつふつと湧いてくる。

ぴょこり、と給仕のお仕着せを来た少女が、厨房から顔を出して満面の笑みを浮かべだ。


「いらっしゃいませー!あ、アトラ達じゃん。」

「おう、女将さんが良いって言ったから、奥の席寄せさせてもらうぜ。」

「まー、また大所帯。りょーかいだよ。それでは皆様、奥の席へどうぞー!」


少女に案内され、三席連続で空いている奥の壁側の席へ。ごめんなさいねー、と周りの席の人に声をかけていると、男性陣が席を連結してくれた。ありがとう。

とりあえず席に座る。メニューは一種類だけで、更に飲み物を頼むと別料金になると、アトラとルビナが教えてくれる。なお、お水も別料金だ。…日本のお水無料文化って凄かったんだなぁ、と、異世界に行くとしみじみ思う。

読了ありがとうございます!

また次話お会いできると嬉しいですっ。

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