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一章:魔法使い、依頼を見る。

「あ、アトラとルビナがいるね。」

「二人とも、こっちだぜー。」


カウンター前に戻ってきたら、アトラとルビナがギルドに来ていた。

ひらひらと手を振りながら声をかけると、二人も気付いてこちらの方に来てくれる。


「あれ、トゥエラは?」

「トラおじじ…ギルドマスターのところだね。うちのリーダーと一緒にお話し合い中?」


なお、本人の了承は取っていない。取っていないけどリーダーやってもらうのはいつもの事なので…。


「えー…なんなんだろー…?」

「そんな悪い事じゃないから大丈夫だよ。」


ルビナが小首を傾げながら悩んでいると、ロディがほのかに微笑みながら告げる。

パーティーとして考えると昇格案件は悪い事ではないだろう。対個人としては、頑張れ、としか言いようがないが。


「お二人にお聞きしたい方があるのですが、よろしいかしら?」

「は、はいっ。」


アヤナがふんわりと微笑みながら尋ねるとルビナとアトラの背筋が伸びた。アヤナの立ち振る舞いの端々に気品さがあるから、思わず気を引き締めたくなるよね、わかる。慣れたらそうでもなくなるけど。


「依頼書はどちらで見たらよろしいのかしら?」


微笑んだ顔のまま、小首を傾げてアヤナが問う。さらりと長く、うる艶サラサラな黒髪が合わせて揺れた。気付けば周囲のギルド職員やカウンターにいる冒険者の幾人かの視線が、アヤナに向かっている。美人だからね、アヤナは。

こっちだよー、とアヤナの手を取って、ルビナがカウンターの向かい、ギルドの入り口から右手側の、壁一面コルクボードになっている一角へと向かう。

コルクボードの掲示板は、ランク毎に区分けされており、AからFまでのランクの依頼が貼り出されるようになっている。

夕方だろうか。依頼の紙はほとんど貼り出されておらず、FとEのエリアはほぼ皆無と言ってもいい。紙の一番上に常設依頼と書いてある、薬草採取や近隣で見かけるであろう魔獣の討伐依頼が残っているぐらいだ。…あ、そういえば、どのランクまで依頼受けてもいいか確認してなかったぞ?この辺りも明日の講義の内容の気配を感じる。

とりあえず、自分のランクを確認する為にギルドカードを取り出す。表面に大きな文字でEと書かれており、その上にランク、と書いてあるので、今のランクはEなのだろう。


「アトラ、ルビナ、ランクEってどこまで依頼受けれるの?」

「あ、依頼の受け方も知りたいな。トリッパ草ならすぐ出せるし。」


ミルキィの質問に重ねて、課長が問う。


「ランクは一つ上の依頼まで受けれるよ。ランクEなら、Dまで受けれるって感じだねっ。」

「依頼の受け方は常設か、そうじゃないかで変わるんだぜ。常設ならこの依頼を受ける、ってあそこのカウンターにいるギルドの人に言えばいいし、常設じゃねぇ早い者勝ちの依頼はここの掲示板にある紙を取って持ってけばいいし。」

「あ、依頼受ける時はギルドカードも出すの忘れないようにね!」

「ルビナ、アトラ、ありがとうー!わかったよー。」


にぱ、にぱ、にぱ。ちゃんと説明できて安心したのか、ルビナとアトラが笑顔になり。課長も感謝の意を伝える為に笑顔になる。

こんなシステムなんだなぁ、とロヴェルが依頼の紙を見ながら呟き、ルディはいろんな依頼があるんですねぇ、と感慨深げに呟いていた。なんか良いのがあったら受けようぜー、とはノートの言葉。

セイカは一枚の常設依頼を確認して、課長の方を振り向いた。


「では、こちらの常設依頼になっている、トリッパ草の納品依頼を受けるんだな?」

「そうねー。後は…あ、Cランクのところに〈砂哭蛇〉の素材納品依頼がある…けどこれは受けられないのか…。」

「ダメ元で買取だけして…くれるのかな…?アトラ、どう思う?」

「ぅえっ!?…やった事ないからわかんねぇ…。」


蛇と亀の混合集団幾つも潰したから、手持ちの〈砂哭蛇〉、まだ30匹以上あるのよ…。解毒薬材料として提出させてください…。門のところだとたくさん出すと運ぶの大変だから自重したんだよ…。

悩んでいると、依頼の紙を見ていたアヤナが一言。


「とりあえず、お話ししてきたらどうかしら。」

「それもそうだねぇ。ちょっとカウンターに行ってきまーす。」

「オレもついてくー。」


ノートと一緒にカウンターへ。何人かのギルド職員がカウンターに居るので、一番右側にいるギルド職員のところに行く。他の冒険者が並んでいないから待ち時間無しでした。


「こんばんは、先程掲示板の前で悩んでいらっしゃったようですが、いかがなさいました?」

「こんばんはー、あの、お伺いしたいんですけども、依頼受けれるランクじゃないんですけど、〈砂哭蛇〉って、買い取ってもらえます…?」


そっとギルドカードをカウンターの上に置く。ミルキィの言葉にギルド職員が一瞬目を丸くしていたが、すぐに微笑み始めた。


「〈砂哭蛇〉を門のところで納品してくださった方ですね。副ギルドマスターより伺っております。まだ〈砂哭蛇〉の素材をお持ちですか?」

「はい。買い取りしていただけます…?」

「解毒薬の材料として必須ですからもちろん。

まず、解体部屋に行っていただきまして、そちらの職員に提出してください。そちらで解体しまして、買取金額を算出いたします。解体部屋で買取カードを渡されますので、それを持ってこちらのカウンターに提出していただければ、買取金額をお渡しいたします。解体部屋はあちらの扉を通り、右の通路を渡っていただいた先となります。」

「ありがとうございます。

よし、ノート、解体部屋に行ってみようか。」


買い取ってもらえるようなので、他のメンバーに声をかけてから、解体部屋に行ってみようか。

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