《議題3》狐狸連合交流会の開催について
司会進行役 狸ヶ淵権八郎狸久右衛門
「それでは次の議題へ参ります。狐専属外交顧問官 丸太町吾郎狸八重花殿、よろしくお願いいたします。」
狐専属外交顧問官 丸太町吾郎狸八重花
「狐専属外交顧問官 丸太町吾郎狸八重花でございます。今年の秋に開催を予定しております全日本狐連盟との合同開催である、第60回狐狸連合交流会について述べさせていただきます。本交流会は、長らく断絶していた狸と狐の交流を結び直すことを目的に発足した行事となり、今年は発足から60周年と区切りの良き年となっております。これを記念いたしまして、例年の交流会のほか、合同レクリエーション、合同芋煮会。また、狸と狐のより良き共存社会をテーマとする発表会の場も設ける所存となっております。全日本狐連盟と協議しながら開催に向けて準備を進めております。今後の交流会に向けてご要望ご意見等ありましたら、この場で拝聴させていただきます」
金長神社保全会会長 阿波茂右衛門狸鷹三郎
「狸と狐につきましては、長らくライバルのような存在でありましたが、昨今の交流により、若い狸や狐たちが仲睦まじく談笑する光景も珍しくなくなってきたこと、この老骨、大変喜ばしく思っております。しかし、良きライバルとは得難いもの。互いに切磋琢磨する関係は、互いにとっても非常に良い影響を与えます。ですので、単に仲睦まじくなるだけではなく、互いに高め合っていけるような、良きライバルという関係性の構築を、狐との交流会にこの老骨は望んでおります。そこで、提案いたしますのは、合同化け学演習というものです。狸と狐で互いに変化の術を競い合う。これこそが、変化の術へより一層の磨きをかけ、良きライバル関係の構築へもつながると考えます。」
狐専属外交顧問官 丸太町吾郎狸八重花
「貴重なご意見をありがとうございます。合同演習につきましては、今年の開催は期間的に難しいかと存じますが、来年の交流会のプログラムの一環として取り組めないか、全日本狐連盟との協議を進めるよう、できる限り取り計います。」
金長神社保全会会長 阿波茂右衛門狸鷹三郎
「それはありがたい。楽しみにしております」
狐専属外交顧問官 丸太町吾郎狸八重花
「なお、狸と狐のより良き共存社会をテーマとする発表会につきましては、京都国際会館にて行うことと決定いたしました。また、それに伴い、既に発表者の選抜を行っております。選抜者は備前亜左衛門狸朝丸殿、発表内容は《本州の狐との共同事業、JR四国狸支部の設立による発展と展望について》、つづいて敦賀八郎狸辰子殿、発表内容は《狐と狸の共同参画社会を目指して》となっております。なお、全日本狐連盟からは、信濃木漏狐山査子、並びに烏丸紅葉山狐三郎太が選抜されております」