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ゆきのうた
その美しき姿は、一瞬の命。
だからこそ、この心に残るその一瞬の思い出。
その儚き最後は、まるで何も無かったかのように、
消えゆく運命なのなら、
この恋もきっと消えていくのだろう。
小さな白き想いは夢のようで、
暖かい温もりに触れた時、その姿を消す。
冷たい白き雪はただ静かに降り、
空から落ちて人知れずに、その姿を消す。
いつまでも消えない雪があるとしたのなら、
それはきっと美しくはない。
終わらない恋があるとしたのなら、
それはきっと心には残らない。