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あの後俺等はストレングス王国を出てあたりを探索し始めた

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ああは言ったものの、結局これからどうするんだ?俺はずっと気絶してたから今この世界がどうなっているのか少しも知らないぞ」


「前に君が言ってたように他の生き残りを探そうと思ってるよ。ほら、何か人がいたっぽい所を見つけなさい!」


適当な発言に呆れながら人がいた痕跡を探し始めた


「わかったよ…お、この土の焦げた跡とか、そうなんじゃないのか?」


「ん?どゆこと?」


「あのな…土が焦げてるってことは、誰かがここで焚き火でもしたんじゃないのか?」


「なるほど!君もしや天才!?」


「よく言われるよ、ほら、お前もなんか探しとけ」


「ん!お前じゃなくて、ステラって呼んで!仲間でしょ!私たち!」


「はいはい、じゃ、俺のこともキングって呼んでくれよ」


「ねぇ、お腹空いたしそろそろご飯にしない?」


「いや聞けよ」


「エルフ族は魔力が多い分お腹空きやすいの!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「実は私、王国を出る前にお城の食料庫からいくつか食材を持ってきたんだよね!今から美味しいものを作るから待ってて!」

ステラはそう言ったが、俺は側に近寄り


「俺も作ってやる。副団長は万能なんだよ」


と言って食材を準備し始めた


「いいの?じゃあこの芋を切ってくれる?」

そう言われたので、自分の剣で芋を真っ二つに斬った


「え!?え!?何してんの!?切るって、字が違うよ!斬らないで!」


「?言われたことをやっただけだが…」


「もういいよ…私がやるから本当に座ってて」


「だが…」


「いいから!」


それから少し経ち、ステラが料理を持って来た。

「じゃーん!どう?美味しそうでしょ!」


「これは…シチューか。よく作れるな、うん。美味い」


「ふふ、そうでしょ!世界を創り変える女ですから!」

そう言ってステラもシチューを口に運ぶ

ふと、指先に怪我を発見した

「おい、血が出てるぞ?大丈夫か?」


「あ、いつの間に切っちゃったんだろ。後で治さないとね」

その後、お互いに話をしてるうちにシチューを食べ終わった

「いや、本当に美味かったぞ、お礼に俺が密かに作っておいた料理を食わせてやろう」


「美味しいって言い合うのも平和に近づく一歩だよね、で、今何ていった?」


「俺の料理を食わせてやる。と言った」

隠しておいたポテトサラダを出した


「美味そうだろ?やはりあの調理法は間違っていなかったのだ。」


「いやポテサラって潰すんだよ?何で固形が残ってるの?」


「アクセントだ。隠し味にシチューも入れた」


「私の料理をいつの間に…じゃあ、いただきます」

ステラは自信作のポテトサラダを口に運んだ


「そういえばその腰につけてる瓶は何なの?」


「これか?酒だ、前に誕生日の時団員にもらったんだ。酒弱いの、言ってなかったんだけどな」


「団員さん達…残念だったね…」


「………」


長い沈黙の後、そういえば気になっていた事を聞いた

「あ、そうだ。俺の料理はどうだった?」


「あ、えっと…誰しも得意不得意はあるってことで…」


「どういうことだ?美味かったか?」


「いやわかれよ!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「結局誰もいなかったな」


「そう言えば生存者を探すとか言ってたっけ…」


「そうだ、街や他国に行ってみてはどうだ?まだ被害に遭っていない所があるかもしれない。それこそ、海に囲まれた北の国とかな」


「確かに!ここから近い所は…海岸沿いの都市『シーサイド』だ!まずはここを目指そう!」


「シーサイドか。俺は一度行ったことがあるぞ。海が綺麗で楽しかったな、無事だといいが…」


「きっと大丈夫だよ!早く行こう!」

しかし、その時何か周囲に異変を感じた


「…なんか変な感じしないか?」


「キングのポテサラでしょ。絶対他にも変なの混ぜてるもん」


「いや、もっと悪に満ちたような、そうだ、ブラッドに会った時のようなプレッシャーが…」


その瞬間、後ろからステラに噛みつこうとしている人間のような物を見つけた


「っ!なんだお前!」

剣ではじき飛ばし、なんとかステラに怪我をさせずに済んだが、飛ばされた人間?は首があらぬ方向に曲がっていた


「えっ!何!?何!?」

首が折れているはずの人間は何事もなかったかのように立ち上がり、ステラに駆け寄り噛みつこうとしてきた


「クソッ!これでも喰らえ!」

剣で防ぎ頭を叩き割ると倒れ込んで動かなくなった

「あ!すまん!この魔物?も話せば分かり合えたり…」

言いかけた所でステラが割り込んだ

「キング…これ、アンデッドだ。しかも元々生まれたものじゃなくて人間が噛まれたことで感染したタイプだと思う。これは魔物でも人間でもない屍だよ」


「ということは?」


「近くにウイルスを持つロードアンデッドがいるはず。探し出して何でこんな事したか聞かないと!」


「そうだな!ステラ!行くぞ!!!」


わらわらと出てくるアンデッドを剣で倒しながら進む


「私の見せ場だね!『氷棘(アイスニードル」!!』」

アンデッドの頭に次々と刺さり、倒れていく

しかし、キングも頭上に落ちてくる棘を跳ね返すのに精一杯だった

「くっ!援護は助かるが!少し!多いな!」


「ごめん!制御が難しくて!」


「しかしっ!よくっ!こんなに沢山の魔法を出せるな!エルフ?だから魔力が多いのか?…待てよ?」

 そこで、俺は閃いた

「そうだけど!治癒魔法以外は苦手!」


「ステラ!俺がお前を逃がす!ロードアンデッドを探して来い!」


「え!?でも…いや、信じたよ!倒してくるから絶対アンデッドに負けないでね!」

隙を見て近くの林へステラを逃がした


「よし…逃げたか…出来るだけアンデッドは引き付けないとな…」

剣先で腕を少し切り、血を流した匂いでおびき寄せた


「ステラが指先を怪我していたからな、恐らく血の匂いで感知しているのかと思ったが、その通りのようだ」


血を多めに出し、アンデッドをほとんど自分に引き付け、剣を構える


「さあ、これで傷つける心配なく戦える。行くぞ『炎の傷跡』!!」

右肩から炎を出し、剣に熱を帯びさせる


「人間の死体で弄びやがって!俺がここで全員成仏させてやる!」


大きく剣を振りかぶりアンデッドに斬りかかる瞬間

「喰らえーーーー!!!!『森羅万象消滅砲』!!!」


何者かの巨大な光線が一気に全てのアンデッドを消し去った


「えぇ…?な、何?」


           第四話 終

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