26話 ヴェルデバランの独白
転生して驚いたことの一つに魔法の存在がある。
今回はその魔法についておれが理解したことを書き記そうと思う。
魔法とは——。
体内および大気中に存在する魔力を原動力として発動する超常現象のことだ。
科学や物理現象では説明できないことも多いことから、かつては神の奇跡だと考えられていたらしい。
これは前世の記憶と照らし合わせても合っている。
魔法なんて話では聞いたことこそあったが、実際に見たことなんてなかったからな。
この世界でおれも魔法を使えるようになってかなり驚いてはいる。
さらに、魔法には属性というものが存在するらしい。
属性とは——。
それぞれの魔法には属性があり、大きく次のように分けられる。
《火属性》、《水属性》、《土属性》、《風属性》、《雷属性》、《氷属性》、《光属性》、《闇属性》、《無属性》である。
これらの属性ごとにはそれぞれ特徴があり、魔法属性による相性も存在しているらしい。
また、《火属性》、《水属性》、《土属性》、《風属性》の4つを基本属性と呼ぶことがあるそうだ。
この基本属性の魔法については優等種族ならば当たり前のように使いこなせる領域であるそうだが、おれの母であるレイシアは劣等種族にも関わらず使いこなせる。
そのおかげもあり、おれも基本属性と呼ばれる4つの属性についてはひと通りマスターすることができた。
さらに、《光属性》、《闇属性》の2つは習得が難しいとされているようだ。
おれはレイシアが《闇属性》を扱えたために真似をして使えるようになったが、普通に習得するとしたらすごいこととして捉えられるようだ。
このため、《闇属性》の魔法を使えるおれは周囲からすればすごい魔法使いとされるらしく、優等種族のヴァンパイアからすれば鼻につく存在だそうだ。
そして、属性とは別に魔法には種類が存在するらしい。
種類について——。
魔法には種類があり、大きく次のように分けられるそうだ。
攻撃魔法、防御魔法、回復魔法、結界魔法、次元魔法。
攻撃魔法、防御魔法については戦闘時に使うものであり、それぞれ攻めと守りの際に使う魔法である。
回復魔法に関しては傷を癒す魔法であるが、傷つく前に時間を巻き戻すようなものではなく、時間を進めて回復を早める魔法であるそうだ。
おれはまだ使ったことはないが、使い過ぎると体に悪影響を与えるようであるため、多様しないようにとレイシアには言われている。
また、結界魔法に関しては魔王のみが使える魔法の一種であるそうで、今のおれには使うことはできないそうだ。
結界魔法とは魔王が自国の領土全体に結界を張り巡らせるものであり、国民たちを護るためには必須の魔法だそうだ。
最後に、次元魔法についてだがこれは空間に干渉する魔法のようであり、亜空間にモノをしまうことや、転移して別の場所へ一瞬で移動することができるようになるらしい。
転移魔法について、おれはヴァンパイアのスペンサーの真似をして発動しようとしたが、なぜか上手くできなかった。
原因はわからないが、是非この謎を解き明かし転移魔法を習得してみたいものである。
転移魔法が使えれば、前世の故郷へ戻るためにおおいに役立ちそうだからな。
こんな感じでおれは様々な魔法について学び、そして習得していっている最中だ。
最初は魔法を使うことに違和感や怪物となってしまったことの嘆きを感じることもあったが、今はこの現実を受け入れている。
いつか絶対にかつての故郷に帰ってやろう。
そして、見定めるんだ。
おれは前世で何を成し遂げ、それから何をやり残して死んでいったのかということを——。




