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本当の姿って?

美来達のグループルームにカクラン、ルウブが入ってきていた。

「ねぇ、バムそういえばさ」

「何?」

「バムとかって人間と動物どっちが本当の姿?」

美来の質問の答えに困っているのか手元を見て机をコツコツと指で叩いていた。

ーードカッ!

目の前をルウブに蹴り飛ばされたカクランが飛んでいった。

「私は分かんないけど、今みたいに飛ばされた時狐の姿になると着地しやすいよ」

だがカクランはそのまま壁に激突して床に落ちていた。

「どっちかっていうと俺は両方とも本当の姿だって思うけどな、落ちる時は飛べるし」

「鳥とかの人って便利でいーね」

バムはレゲインに皮肉を込めてそう言った。

ルウブは起き上がったカクランを氷漬けにして詰まらなさそうに頬杖をついて話に入る。

「初めの姿が本当の姿だろ、そこから数年ぐらいたたねぇと変異は起きねぇんだから」

「変異って?」

「自分の意思関係なく人の姿から動物の姿に初めて変わる時の事ドラゴンにも同じようにあんだ、そこで親のどっちかの種族か分かるわけでカクは変異が来るの遅くて人間って思われてたな」

美来はルウブがドラゴンの姿に変わった時の事を想像して顔を引きつらせていた。

「勝手な想像すんな! オレらは一定の魔力まで上がらねぇとぬいぐるみ大の大きさなんだ! 建物は壊れねぇよ!」

「いや、森一つ氷の森にしてたじゃ……」

ーーゴツっ!

ルウブはカクランに横にあった椅子を投げつけて黙らせた。

「ルーブルって嫌なことは聞かないんだね……!?」

バムがそう言った瞬間針のついた氷の籠に囲われてしまった。

「いい加減名前間違えるな、次言ったら片腕もぎ取るぞ……知ってるか? 大昔のドラゴンの主食は人の肉だったんだぞ」

「ご、ごめんなさい……」

レゲインはまるで空気のように静かにしていたが、身動きが出来なくなっているバムを見ている。

「な、なによ!」

「絶滅危惧種を保護してるみてぇだな」

「どこが保護!? だいたい獲物に狙われた動物みたいに気配消してるゲレインに言われたくないし」

「仕方ねぇだろ……俺、ドラゴン怖いし」

素直に怖いと認めたレゲインを見てバムは針にぶつかりそうになりながら笑っていた。

「面白いけどビクビクされんのも嫌だからやめろよな、お前は殺さねぇから」

「……はい……」

レゲインが身を縮こめて返事をしたのを見てバムが爆笑した。

「女の子みたい……クスッ」

レゲインはバムを睨みつけていた。

美来はその様子を見てクスッとするとルウブの方を向く。

「でも、皆んな人間の姿で産まれるのに何で人を軽蔑してるの?」

「人が宇宙人を怖がるのと同じだよ、初めてティーアンが出た時どこぞの研究者が解剖とかしたらしいし、まぁ、人も捕まって同じことされたらしいけどお互い様だよね」

カクランは椅子を下ろし服を払ってその椅子に座った。

「そこから形が変わって今は違う意味で軽蔑されてるんだよ、自分らも解剖してるのにされる側になったら怒るって、他人の立場になれって言葉はどこ行ったんだろうね」

「けど、ヤギがやってる解剖は?」

「検死だし、この世界では少なくとも意思疎通ができるやつを解剖するのはやめろって意見が出てるけど」

こういう時だけカクランは何となく教師らしく見えると美来は気がついた。

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