Ep.07 Yes/Noの答え方で赤っ恥!
「Kちゃん、中学の英文法で習った否定疑問文と付加疑問文の答え方、ちゃんと
覚えてる?」
「たしか、日本語と英語の答え方は逆になるから気ぃつけなアカン。英語は
どんな場合でも否定ならNO,肯定ならYESで答えるっていうヤツやろ?」
「そう、それ。試験問題とかはそれさえ覚えておけば楽勝やけど、実際の会話
の中ではけっこう間違えやすいのよね…」
健康だけは自慢のオカンですが留学中に一度だけ病院に行ってレントゲン検査
を受けたことがあるそうです。
「レントゲン撮る前に女性に対しては必ず妊娠の有無を聞くのが定番らしい
けど、それ知らなかったから聞かれた時にけっこう焦ってしまったんよね。
普通の疑問文ならまだしも否定・付加疑問文やったから…」
当時オカンはすでに21歳ですが海外では日本人は往々にして若く見られがち、
レントゲン技師の人の目には高校生くらいに写ったようです。
普通に『妊娠していますか?/Are you pregnant?』と聞かれれば素直に
『いいえ、していません/No, I'm not』と答えるところを、『妊娠はして
いませんよね?/You are not pregnant, are you?』と聞かれ『No,
I'm not』と応えるべきところを思わず『はい、していません/Yes, I'm
not!』と日本語式に答えてしまったとか。
それで相手を混乱させてしまいYesかNoかどっちなんだと聞かれ、Noです
と言うとダメ押しするように今度は『本当に妊娠していないんですね?/
Are you sure you are not pregnant?』と聞き返されたとか。
この場合は『はい、確かに妊娠していません/Yes, I'm sure I'm not
pregnant』が正解ですがオカン、頭の中がパニックってしまったそうです。
「ま、この程度なら赤っ恥かいた笑い話で済むけど、これがドラッグや犯罪
絡みになると厄介よね。海外でトラブルに巻き込まれた時は、いくら英語に
自信があってもゼッタイに通訳つけてもらった方がええよ」
確かに母国語でも急に警官に職質されたり尋問されるなんて場面や、恋愛
問題でトラブった時には、どうしてもしどろもどろになりますからね。
特に弁護士などは自分のクライアントに有利になるように巧妙な質問の仕方
をしますから。気を付けないと犯罪者にされることもあり得るわけです。
↓
(恋愛編by弁護士)
「彼女と性交渉はもっていませんね?!/you didn't sleep with
her, did you?!」
〇「いいえ、もっていません/NO, I didn't」
✖「はい、もっていません/YES, I didn't」
「確かに性交渉は持っていませんね?/Are you sure you didn't…」
〇「はい、もっていません/YES, I'm sure I didn't…」
✖「いいえ、もっていません/NO, I didn't…」
(犯罪編by刑事)
「ヤッてねぇーんだな?!/You didn't do it, did you?!」
〇「いいえ、ヤってません/NO, I didn't」
✖「はい、ヤってません/YES, I didn't」
「ほんとにヤッてねぇーんだな?!/Are you sure you didn't…」
〇「はい、ヤってません/YES, I'm sure I didn't…」
✖「いいえ、ヤってません/NO, I didn't…」
俺、ゼッタイ通訳つけてもらことにします・・・