Ep.05 ＄１０で免許書ゲット！
「Kちゃん、今でも運転免許取るのって２０万くらいはかかるの？」
「たぶん。Sが免許合宿で短期間で取ろうと調べたら、３０万近くかかるから
やめたとか言うてたな」
「え、S君まだ免許持ってなかったん？ ま、運動神経鈍そうやもんね、あの子」
まーた俺の親友を見下すような発言・・・
「やっぱり、あっちで免許取っておいて正解やったわ…」
オカン、そう言うと更新したばかりの免許書を眺めてニンマリと笑った。
ほとんどペーパードライバーですが一応二十代の頃からの免許書保持者です。
当時はアメリカで取得した運転免許書を実技試験はおろか視力検査さえなく、
陸運局に交付手数料（２千円程度）を支払うだけで簡単に切り替えることが
できたそうです。
「で、どれくらいかかったん？」
「費用は１０ドル、日本で運転経験０のお母さんでも練習始めてから二週間ほど
やったかな」
「マジで！？」
「今でも州によって多少差はあるけど２０ドルから３０ドルくらいでシステムも
ほとんど変わりないみたい。日本の１００分の一の費用ってことやね」
さすが自動車大国、その取得方法も超簡単なようです。
無料のマニュアル本を入手、その中にある１００問程の想定問題を暗記し当日は
４択の３０問中８５％を正解、視力検査にパスすればその場で仮免許発行。
仮免有効期間の三ヶ月の間に車持ち込みで実技試験を受け合格ならその日のうち
に免許書交付の流れだったそうです。
ちなみに、オカンは初回の路上テストは落ちて二回目でパスしたましたが、何度
受けても追加の手数料は０だそうです。
「たとえば、Kちゃんが自分の車でS君を試験場まで連れて行ってあげて、
S君がペーパーテストと視力テストにパスして仮免取れたら、帰りはS君が
高速を運転して帰宅してもええわけよ。『仮免練習中』なんてサインも必要
ないしね」
仮免を取得すれば免許書保持者が同乗するかぎりどこへでも運転可能なので
近所を走行したり大型スーパーの駐車場で縦列駐車の練習をしたそうです。
「ま、あっちはなんせ道路の幅は広いし一台分のパーキングスペースも日本の
倍近くあるから、どんなドンくさい子でも大抵は大丈夫。
S君もくだらん小説書いてんと留学でもしてついでに免許取ればええのにね！」
オカン、ゼッタイ今だにブクマ件数のこと引き摺ってるやろ！
「自慢やないけどお母さんメカに弱いでしょ、一度バッテリー上がって動か
なかった時はマジでパニックったわ。ボンネットの開け方も知らんかったし、
バッテリーとエンジンの区別もつかへんし…」
うわっ、こんな人に免許書交付するなんて危険過ぎます。
「まさか、そんなんで高速とか走ってないよね？」
「バス通学やったから週末に近くのショッピングモールへ行く程度。けど、
一回だけ車線変更できなくて高速に乗ってしまったことがあったんよね。
あれが最初で最後のフリーウェイ大走行やったわ！」
まんま、クレヨンしんちゃんのみさえカーチャンじゃないですか！
ちなみに、この質問はそのマニュエル本の中の１００問中の一問ですが、
思わずマジかよと、笑っちゃう質問なので原文のまま載せておきます。
１４．The boss chews you out just before quitting time.
You don't say much, but you think he is unfair
and you are angry! When you get to your car
you should:
1. Play the radio loud so you won't think about it.
2. Drive fast on the Interstate so you can let off
steam.
3. Take a few minutes to cool off before you dvive
home.
4. Stop in at your favorite bar and have a few drinks
before driving home.
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１４．終業時間まじかに上司から噛みつかれ、言葉にはしませんが
上司の言い分は滅茶苦茶で貴方はマジ切れしそうです。
運転する前にどうすべきか次の中から一つ選んでください。
１．カーラジオのボリュームをマックスにし考えないようにする。
２．高速をぶっ飛ばして頭を冷やす。
３．車を発進する前に数分間気持ちを落ち着かせてから帰宅する。
４．お気に入りのバーに立ち寄って二、三杯ひっかけてから（車を
運転して）帰宅する。
（意訳ｂｙオカン）
