Ep.22 未知との遭遇!~オカンとオカマ~
「この頃のバラエティーやトーク番組ってオカマだらけやね。
この人、いったい何本レギュラー持ってんの? ホンマにゲイなん?
どう見ても女装してるオッサンにしか見えへんけどなぁ…
忘年会の余興でやった家のお父さんの方がよっぽど綺麗やん!」
オカン、超売れっ子のマ〇コDXさんを観ながら捲し立てております。
確かに一昔前まではキワモノ扱いだったオネエキャラといわれるタレントさん
たちの最近の露出度は凄いです。
「いよいよ日本も同性婚が認められる時代になるんかなぁ…」
アメリカでは今年の6月末までに同性婚が合法化された州が50州中37州に
達したとか。しかし本場でも80年代はまだまだ今のようにゲイ文化・社会が
市民権を得るには至っていなかったようです。
オカンの小説にも登場するのですが、当時からゲイとレズビアンのメッカと
称された小さな港町がマサチューセッツ州にあります。古くから芸術家とゲイ
が集まる街として有名でした。
で、もちろん好奇心旺盛なオカンは後学のため訪れてみることに・・・
「あれは二丁目とはまるで違う、アンタやS君の大好きな『異次元に転生』の
世界やったわぁ~」
(オカン、数年前ハトバスの『新宿二丁目体験ツアー』なるもので、すでに
二丁目の方も体験済みです)
なんでも、そのゲイの街プロビンスタウンでは老いも若きも美形もそうでない
カップルたちもごくフツーに手をつなぎ平然と堂々と街を闊歩し、抱擁を交わ
していたとか。二丁目のようなエンタテインメント・ショービジネス的要素が
まるでなくあまりにも自然体で、何か不思議の国に足を踏み入れたみたいな
感覚に陥ったそうです。
「で、オカンは同性婚には反対なん?」
「うーん、微妙やな… 性同一障害とかで悩んだり苦しんだりしてる人が現実に
いるわけやしね。子供の時にナヨナヨしてる男子見て『あの子オカマちゃう?』
なんて陰でヒソヒソやってたこと、無知とは言え今は凄い悪かったなと思うよ。
けど、同性愛者はやっぱりマイノリティやんか、あんまりその存在や権利とかを
声高に主張されてもなぁ… 『否定はしませんが、どうかお二人だけでひっそり
楽しんでて下さい』-- くらいの立ち位置かな…」
なるほど。保守的?なゲイの人たちの中にはマスコミやTVに踊らされたような
今の状況を苦々しく思っている方々もいるとか・・・
不倫や同性愛にはどこか禁断の愛や恋みたいな後ろめたさ、白日の下には
晒したくない秘めた部分があるからこそ、より刺激的で官能的になるということ
ですかね?
「想像してみて、あの女装のオッサンとイケメンのお兄さんが電車の中や公園で
堂々とキスやハグしてたら、こっちはやっぱり目のやり場に困るやん!」
まあ確かに、できれば公共の場では目にしたくない光景ではあります・・・