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王城へ

 そして王城では忙しく舞踊家会の準備がされている隣の部屋、会議室では女王、ダイアナと五大貴族の4人がいた。何やら話しているようだ。

「では、五大貴族伯爵家は・・・でかまいませんか?」

女王オリヴィアの質問に4人は、一斉に頷き、その者を支えると口々に添えたが不安の色も隠せないでいた。それは女王も同じだ。拒むのでじゃないか、その立場に耐えられるかという不安があったのだが、それに気づいた4人は微笑み大丈夫ですよといいふっと笑った。

「大丈夫です。私たちが助け守りますから、たとえ、それをよく思わない輩がいてもです」

それを聞き涙が流れ、ありがとうと頭を下げ微笑み紅茶を口にし再び笑みをこぼし女王の威厳をとりもどしたようだ。

「女王陛下、ティアナ様がまもなくご到着いたします」

それを聞き女王、五大貴族は頷きティアナを迎え出る準備をし始める。女王は何やら侍女に指示をしながら歩き出し正関玄に向う。


 ティアナは馬車に数十分揺られ、遠くの方に王城が見えてくるほど緊張と不安が増してきてしまった。その瞬間、首の後ろに振動が起こりそのまま倒れこんでしまい、床に激突する直前に郵便配達員に装っていた人物が抱きとめ、もう一人の男の人の膝にティアナの頭を置いた。

「おい、待て何でわたしなんだ?」

彼はああという顔になりにっと笑ったこともう一人の男性はムスッとなり殴りかかろうとするが、ティアナを落としそうになった為やめた。

「落としたら女王陛下に怒られるぞ。お前にしたのは足にあまり筋肉がついてないからだ。それに気絶しているよりかは寝ているし、その方が寝やすいだろうしな。」

(なるほどな・・・まぁ、今までの疲労や今回女王に会う緊張と不安があるから寝かせといたほうが、精神的にもいいか)

「だな。寝てもらったほうが本人の心にもいいだろうし、ましてや会った瞬間たおれられてもね」

あのティアナの精神状態では倒れるかの性が高いとして郵便配達員を装っていた人物は判断したそうだ。それにしても後で警戒心をティアナに出されても知らないぞという顔になった彼を見た男は何やらそうさせない意図があるように、にこやかに笑った。

 そうこうしているうちに王城へ着いてしまった。着いたときには女王は玄関で待っていた。それをみた女王の使者の男二人は慌てて降りようとするが、片方の男の方は自分の膝にティアナが寝ていたことに気づき慌てて座り直し、落ちそうになっているティアナの頭を元の位置に戻した。それに気づいたオリヴィアはそっと近づきティアナの寝顔を見るとにこやかに笑う。

「あら、ティアナちゃん寝てしまったみたいね」

それを聞いた男たちは事情を説明し、それに対してなるほどと呟くとティアナを起こさないよう指示し、後ろに控えていた侍女に部屋を用意するよう指示を出しこちらにと二人の使者を案内した。膝で寝かせている男はティアナを起こさないように横抱きにし、抱っこしてないかった男は上着をそっとかけた。


 夕日の輝きをティアナは顔に受け、目を覚ましたティアナは起き上がると見知らぬ部屋のベット上に寝かせられていたため、不安に思っていると音もなくドアが開き女性が入ってきたため、ベットの上で壁側まで身をよせた。

それに気づいた女性は微笑みティアナに近づく。

「あら、目が覚めたのね。初めまして、私ヴィネント国女王オリヴィアです。貴方がクリスティの娘、ティアナさん?」

ティアナはさっき入ってきた女性の名前を聞いてびっくりし、ベットの上でわたわたしながらも、はいと答えると微笑み抱きつかれ、またもやびっくりしてしまった。

「ふふっクリスティに行動と目元がそっくりね。初めて会う気がしないわ」

といわれたので、そうですかと答えると頭を撫ぜながら、そうよと答えると

ノックの音がし、女王はどうぞと答えると誰かが入ってきた。

「女王陛下、まもなく舞踏会ですのでティアナ様のご準備をしないとなりませんが、いかがでしょう?」

ティアナはそう言われはっとした。

「あのなぜ私を舞踏会に招待したのですか?今日にしなくても後日でもお話はできますし・・・」

話していて侍女が睨んできたため言葉が途切れた。それに気づいた女王は眉間にしわを寄せ、侍女を睨んだため彼女はしかられた子どもみたいに肩をすくめた。

「彼女は良いのです。私の友人の愛娘なのですから。それに私の来客を睨むとはいい度胸ですね」

女王に冷徹な目と声で言われた侍女は逃げるように部屋から出て行ってしまった。女王はそれを見届けるとティアナの方に向き直りにこやかに笑った。

「その話は後ほどしましょう。今はおめかしをしなければ」

ティアナは何となくいやな予感がしたので、後ろへ一歩下がったがオリヴィアは素早くティアナを捕まえ、ティアナの衣服を脱がし用意していたピンクのフリフリが沢山ついたドレス―ローブ・ア・ラ・フランセーズを着せていき、流していた髪を少し巻くとメイクを施し、満足そうにティアナを開放した。

「んふ、やっぱり似合うわ。これにして正解だわ」

ティアナは姿鏡で自分の姿をを見て呆然とする。女王に着替えさせられたパニックと今の自分の姿に驚きを隠せないでいるとふふっと笑い声が聞こえた。オリヴィアはティアナの肩にを置き微笑んだ

「これならどこかのご令嬢ね。さあ舞踏会が始まったわ。行きましょうティアナちゃん」

といいながら手を差し出すとティアナはもうここまで来てしまったら舞踏会に出るしかない、素直に手を取り慣れない高いヒールに戸惑いながらも部屋を後にした。

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