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世界はボッチに優しくないが、ボッチは世界を生きていける?  作者: 夜猫
2章・森の乙女と森の妖精の街
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注意

今日中に、2話前の忠告ページを消す予定です。

読んだページ数に迷わないよう、気を付けてください。

 あのあとも、何度かけしかけることになったが、残りの2人は、さっきまでので気を回すようになったのか、避けたり倒したりして追いかけてくる。

 何度か失敗して、こっちに襲ってきたりもしたが、肉を投げたらそっちに行ったので、何とかなっている。


「「「…………(じー)」」」


 ……3人とも、投げるたびに肉のほう向くのやめなさい!

 というか、俺が倒せなさそうなカニやバッタを倒せる時点で向かい合うのはやばい気がする。


「そもそも、対人とか俺にできるのか?」


 無理ゲーな気がする。




 そうこうしているうちに、アリジゴクまみれの、あのトンネルまで来た。

 ここを抜けると、落ちたところもすぐ近くなので、そろそろやばい。

 ここは素早く抜けて、あの人たちがアリジゴクに引っかかるのを祈るか?と思っていると、さっきよりマコの動きが遅い。避けるのに手間取ってるのかな?

 急ぎたいけど、今後のことも考えると、マコについて行くしかない。

 ……それにしても、アリジゴク多いな。一歩踏み外せば食われそうだ。


「……マコ、丁寧でいいんだけど、少し急いでくれないかな?走れる?」

「キュン(フルフル)」


 ん?走っちゃだめ・・・・・・?何かあるのか?


「おっしゃぁ!追いついたぜ!」

「ちんたら歩いてるぜ!」


 げっ!?おいつかれっ!?


バシッ


「痛っ!?」


 足に何かあたった!?アリジゴク!?


「うまく足止めしておけよ」


 足に何かあたったと思ったら、どうやら魔法を撃たれたようだ。アリジゴクでなくて良かったのかどうなのか。

 でも、このままじゃ追いつかれるか穴に落ちるかしかない……


ドンッ


「ひゃぁっ!?」


ズルッ


 や、やばい!足元撃たれたと思ったら、足元の砂が崩れたっ!?


「このままじゃ穴に落ちるッ!?」


 そんなこと言ってもどうしようもなく、砂に足を取られ、穴にずり落ちていく。た、確か、ゆっくり、しっかりと足を踏みしめれば大丈夫って聞いたことが……


『グシャァァッァ』

「うぉぉぉぉ!?こえぇ!?こえぇっ!?」


 ハサミでかっ!アリジゴクでかッ!?ハサミというか、バールのようなもので挟まれそうだっ!


「おいバカっ!俺たちの獲物が奪われちまうぞ!」

「すまねぇ!先にそこの虫を潰すぞ」


 マジやばいって!めっちゃずり落ちる!な、何かないか!?

 ……ダメだ!食べ物とよくわかんないものしかない!

 じ、時間稼ぎに要らないものを落としておく。虫の内翅とか脚とか内翅とか。……内翅ばっかりじゃないか!?


「グゥゥゥゥ」


 おっ?たべてる?今のうちに這い上って、逃げる!

 あと少しで地獄を抜けるぞ。


「やばい!抜けられるぞ!」


ダダダダダダダッ


 げ!?走って来や


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ


「な、なに!?」

「な、何の音だ!?」

「何が起きてやがる!?」


 急に何かの音とともに揺れが来た。

 すると、アリジゴクが急いで這い出してきて、近くの岩の隙間に逃げ込んでいく。

 ……こんな時になんだが、全長1mくらいのアリジゴクとか怖いな。それが何匹も湧き出てくるとか、まるで大地の怒りのようだ。


ドドドドドドドドドッ


 なっ!?そんなこと言ってたら、何か近づいてきてる!?何かわからないけど、逃げるが勝ち!

 極力足音を立てないように逃げる。もしかして、マコはこれがわかっていたのか?


「待てやこらっ!」

「あっ!?おい、おいていくな」


ダダッ


ゾゾゾゾゾゾゾゾゾッ


 その音に振り向くと、砂が盛り上がりながら二人に進んでいく。ち、地中から!?そして現れたのは……


ザパァッ


「ひぃ!?」

「「……は?」」

『ギュロロロロロロロ』


 ちなみに俺は最初の「ひぃ!?」だ。

 だって、地面から現れたのは……


体は茶色でなめらか。

手足はなく、口?のあたりに何本もの触手・・が。

口の中には三角形の歯が、というか牙が何層にも重なって輪っか状に生えている口。

そして、全長は地上に出ている部分だけで5m。太さドラム缶ぐらい。


 ……ワームですね。うん。


『ギュロロロロロロロ』


「「「うぉぉぉぉ!?」」」


 やばいキモイやばいキモイ!

 動きがすっげぇ滑らかなせいでよりキモイッ!


「うぎゃぁぁぁぁっ」

「あっ!おい!」

『ギュロロロ』


 どうやら一人捕まったようだ。

 口は一つだし、捕まったやつには悪いが逃げさせてもらう。


「おいっ!やめっ!?うわっ、どこ触ってやがるやめろ」

「お、おい大丈夫か」

「やめろこの野郎っ!そんなとこ触っちゃ……うぉ!?中に入ってくるんじゃない!」

『ギュロロ』


 ……後ろどうなってるんだ?なんか、いろいろ気になるが、男だし変なことにはならないだろうし、大丈夫だろう。


「えっと、えと……あ、アイツラガニゲテル。オイカケナクチャ」

「ま、まって、置いてかないで!というかこいつ!そんなことするなら女にしやが……アッー!」

「うわぁぁぁぁぁっ!!!!」


 ……何もなかった。うん。

 このワームは、初見殺し用のトラップモンスターです。

 正直勝てるレベルじゃありません。森の奥にいたあいつみたいなものです。ただし、倒せないこともない。

 条件は、周りが静かな砂のフィールドで走ること。

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