表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界はボッチに優しくないが、ボッチは世界を生きていける?  作者: 夜猫
2章・森の乙女と森の妖精の街
77/105

Link.66

 この空腹音。いったい誰ニンジャ(なんじゃ)


 ……すみません見逃してください。

「って、そうじゃない!俺たちじゃないなら一体誰の空腹音なんだよ!」


 もしかして、誰かいるのか!?

 もしもに備えて、ナイフを構え、邪魔になるので、料理をしま


ガサッ


「あっ!ちょっと待ってください!」

「あ、バカ!」

「あっ!」

「えっ!?」


 草むらがざわついたと思ったら、そこから女子高生くらいの人が、顔と手を出している。

 ついでに、その人を抑えようとしている手もある。


「…………」

「…………」

「…………(だらだら)」

「…………えーっと?」


 い、いったいこの人は、何をするつもりなんだ?

 また追われるなら、今度は森以外に……いや、森ほどいい隠れ場所はないか?


「……すみません!」

「は、はいっ!」

「りょぅ……」

「りょ?」

「料理を売ってくれませんでしょうかっ!」

「……え?」




 少し話した結果。


「……それで、私は、何か面白いネタがあるかもしれないと、彼女とあなたを追跡してたんです」

「えっと、その、つまり、昨日から今まで?」

「はい」

「ずっとおr、私を?」

「はい」

「ついて回っていたと?」

「そうです」

「…………」

「……?」

「何それ怖い……」

「!?ちょぉっ!」


 まるでストーカーだ。というのは言いすぎかもしれないが、ストーカー被害に遭う人の気持ちがわかった気がする。

 ……断じて俺が女性アバターだからだ、とかではないと信じたい。


「……そんなことより、そこの人は?」

「そ、そんなこと……。そこの人は、私と一緒に追跡してましたが、『ロリには話しかけない。それが規則』とかいって、こっちに来てないだけです」

「それはそれで怖い」

「ところで、なんでそんなに離れてるんですか?というか、なぜ狐を盾に」


 今の状況は、


草むらの陰に隠れている人(女性らしい)

その草むらから2メートルほど前に出てきて話している女性

そして、

3メートルほど離れたところで、作った台の陰に隠れて、顔の前にマコを携えている自分。


 ……見かけた人の8割が、『ナニコレ』とか言いそうだ。


「この格好には意味があるんです。気にはしないでください」

「う、うん」


 こうしてないと普通に話せないとかでは無い!


「それで、りょ「(グゥゥゥゥ)」……」


 俺達が草むらを見ると、


「…………」

「とりあえず、出てきてもらっていいですか?心配になるので」


 心配なのは、どこから見られているかわからないからではない!……このくだり何回やるんだ俺!

 すると、黒っぽい軽装を装備した、全身黒っぽい女性があらわれた。ただ、顔は真っ赤だった。


「それで、料理が欲しいらしいですけど。あ、顔はこちらに向けなくていいです」

「いや、タダはアレなので、ちゃんと買いますが」

「正直、当分森から出る予定はないので、お金なんかあっても意味ないです」

「そういえば、なんで森に泊まれるんですか!?そこのところ詳しく!」

「(おい、それは迷惑になるんじゃ)」

「(あ、そうかもしれません!ジョブやスキル詮索はいけませんn)」

「えっとですね……」

「「(話すんかい)」」


会話スキップ


「というわけなんですよ」

「【キャンプ】に《陣地作成》ですか。初めて聞きますね」

「うむ。おそらくだが、今後、他の街の実装や、何らかのイベントで、長期間の何かがあるのかもしれない」

「なるほど」

「……?あの」

「はい?」

「街って増えるんですか?」

「「…………」」


 もしかして、常識はずれな質問した?


「えっとだな。この手のゲームでは、最初は1つの街があって、その後のアップデートで、新しく街ができることが多い」

「ほへー」

「ただ、中心の街から広いエリアを動き回り、休憩ポイントが何箇所かあるタイプが、ないわけでもない」

「そうなのか」

「このゲームの場合、最初の街が、今回の人で、いっぱいになりそうなので、今後、次の新規PLの増加までに、街が増えるのだと思われる」

「そういえば、結構いっぱいいっぱいでしたね」

「それにそれに!あの町の名前は『アインスヴィント』。これはドイツ語で、日本語で『1つ目の風』と、PL間で呼ばれてるんだ。だから、次は『ツヴァイ○○』という名前じゃないかって噂されてるんだ」

「それだと、新しい街とかありそうですね」

「そうそう!調査班としては、速攻で次の街に行って、最新情報を集めたいんだよね」

「へぇー」

「……ところで、これは【キャンプ】のジョブについてだったのだが」

「「あっ!」」


 その後話し合った結果、【キャンプ】のジョブは、


・フィールドで過ごすことのできるジョブ

・ただし、汎用性や、今後取得に必須そうなので、取得ポイントが高いと思われる

・取得条件は、なにもしてないフィールドで寝ること


 最後の項目は、フィールドで寝るだけなら、俺のつくった陣地で寝た人が持ってないわけがない。ということで、陣地は範囲外のようだ。


「つまり、取得するには、運がいいか、交代で寝てる人を護衛し続けるしかなさそうだ」

「それじゃあ私は、マコがいたことや、運が良かったことが繋がったんでしょうね」

「この情報どうします?えっと、あなた」

「あ、ユクロスです」

「ユクロスさんはどうする?この情報バラしていい?」

「……あまり森に人が増えてほしくはないですが、重要そうなのでバラしていいです。ただ、有名にはなりたくないので、名前は内緒にしてくれれば」

「いや待て、私にいい考えがある」

「「?」」

「噂だけ掲示板に流しておけば、調査班が走って確認してくれるだろう」

「あー。確かに」

「これなら、確認が出るまでは森の奥は安全だし、結果が出れば全部調査班に目がいくだろう」

「それもありそうです」

「そして、そのころにはロリ様のことも普通になっているかもしれない」

「おぉー!」

「ロリ様って……。でも、有名にならないようになるのはうれしいですね」

「まぁ、変態掲示板では日夜大騒ぎだろうが」


 何その掲示板!?恐ろしいなおい!

 今後の展開悩み中。


 今回を最後に、人に極力会わないようにするか、協力者を得るかで、今後の展開が変わりすぎる。あと、作れるものも変わりすぎる。


 前に言ったヒロインでも創るか?(まだ考えてなかった)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ