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世界はボッチに優しくないが、ボッチは世界を生きていける?  作者: 夜猫
2章・森の乙女と森の妖精の街
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 あのあと、何回かカナブンに遭遇したが、数が少ないので全部倒してきた。

 そんなカナブンのアイテムは、こんなの。


カナブンの翅(ドロップ)

カナブンの足(ドロップ)

樹液 (ドロップ)

カナブンの外翅(剥ぎ取り)

カナブンのツメ(剥ぎ取り)

濃縮された樹液(剥ぎ取り)


 ……樹液って、もしかして食べたやつか?これを食べるのは勘弁したいな。

 というか、正直どれも使い道に困る。

 とりだして確認してみたが、カナブンのだけあって、どれも小さめ。外翅もカブトのやつに比べて小さくて軟らかめなので(それでも堅いが)、どうするか。

 ……とりあえず、ボックスのこやしかな。袋詰めで容量開いてるし。




 で、そんな風に歩いていると、カナブンが木に止まっているのを発見した。

 今まで飛んでいたので、どうしたのかと思ったら、日が差していた。


「もう朝か」


 うーん。昼間は森に人が入ってくることが多いんだよなぁ。どうすっか。

 ……特に思い浮かばないので、このまま探索することにする。


「どこかいいとこ見つけて陣地作るか」




 結局、泉のあたりまで戻ってきてしまった。

 というか、俺が先導した結果、泉に着いていた。まったく、どういうことかわからん。


「「「…………(じー)」」」

「…………」

「「「…………(じー)」」」

「……ごめん。全部俺のせいだわ」

「「「(コクン)」」」


 迷ったことはおいといて、せっかく泉まで来たんだし、水の補給と、芋の様子を見ておく。


「……あれ?」

「ギュッ!?」

「畑小さくなった?」


 そんな訳ないか!だれか採っていったのかっ!


「持っていかれたんだとすると、ここに植えておくと全部持っていかれそうだな」

「ギュッ!?ギュギュゥゥゥゥ!」

「大丈夫だって。ウイがせっかく作ってくれた芋だ」


「すべて持って帰るぞっ!」


「ギュ!」


 そういうことで、芋の収穫祭りだ。

 掘り出した芋は、茎を切って、手製の袋に詰めていき、茎はウイが食べるので、数本を一本でまとめて縛りあげておく。

 それでも、


「はぁ、はぁ。まだまだあるな……」

「ギュウ……」


 まだ半分ほどしか仕舞えてないのに、ボックスがヤバくなり始めている。

 ……しかたないので、泉と畑から少し離れたところで陣地を作る。そして、そこに物置を出して、入り口を開けたら、今まで仕舞った芋と茎を放り込んでいく。

 まさに物置として正しい使用法!

 一通り投げ込んだら、戸をあけたままにして、畑に戻る。

 そしたら、もう一度袋詰と縛る作業。1つ出来るごとに、


「マコ、クロ。これ運んでくれ!」

「キュ!」

「バゥ!」


 と、芋堀ができない2人に任せる。

 出来ることは出来るのだが、前足で掘り起こすので、ツメで傷が付いてしまうのだ。

 そんな中、ウイは根っこを活用してどんどん掘り出していく。構成としては、


ウイが掘る→俺が詰めてまとめて→マコとクロで運ぶ


こんな感じだ。

 その流れ作業によって、すばやく作業で来ました。




 その結果。


「もうこれ寝れねぇな」

「「「(コクン)」」」


 なんということでしょう。俺と3人が一緒に寝れるサイズだった物置は、見事なまでに埋まり、足の踏み場もありません!


「さすがになにも無しで寝るのはなぁ。……箱でも作ってそれに移すか」


 箱作りは、物置を小さくすればそれだけで完成だ。


「……って、それ俺の物置が箱ってことじゃねぇか!」


 今さらである。

 そんなことを言いながら箱を作り、詰めていくと、


「やっぱり全部は入らねぇか」


 芋用と茎用を作り、茎は入ったが、芋は半分も入らなかった。

 こりゃしばらく芋祭りだな。




 さて、作業も済んだところで朝食?にしよう。

 とはいっても、夕方に起きて朝だから、朝ご飯っぽくない。


 とりあえず、この芋を少しでいいから減らそう。


まず、芋を鍋で茹でていく。この時、皮に、半分に分ける位置で、切れ目を入れておく。

茹でた芋を水の入った器・・・・・・に放り込み、切れ目の左右から、素早く皮を引っ張る。

こうすると、皮が簡単に剥けるのだ。……剥けなかったら自力で頑張ってください。

剥いた芋を、器に入れて崩していく。出来る限り細かくする。細かい方が滑らかになるので。

細かくなったところに、塩を少量。芋一つにつき、小匙半分より少ないくらいで。さらに小麦粉を、芋の半分くらい入れる。芋っぽさを出したいときは少し減らす。

これを芋にまぶすように、切るように混ぜる。一通りまぶしたら練り合わせ、最後に一纏めにし、直径2センチほどの棒状に延ばす。

これを2センチ程に切って、丸めた後、フォークで押しつぶすように伸ばす。

あとは、熱湯に塩を少々、油を一垂らしして茹でる。茹で時間は短めで、沈んでいたのが浮いてくればおk。


 まあ、実際に茹でるのは少し後だが。

 なにを作っていたかというと、ニョッキだ。

 あまりパスタっぽくないかもしれないが、結構おいしいのだ。

 そして、パスタといえばソースだが、今回は手元にあるやつを使い、『なんちゃって』で済ませることにする。

アカネ「そろそろ活動限界ですが」

カゲロウ「そうだな。仕方ないし、街に戻るか。畑の犯人も調査しなければ」

アカネ「……料理見終わってからでいいですか?」

カゲロウ「……いいが」

アカネ「……どうにかして分けてもらえないでしょうか」

カゲロウ「……やれや(ぐぅー)」

アカネ「…………(じー)」

カゲロウ「…………」

アカネ「(スッ)なに作ってるのかわかりませんが、美味しそうですね」




次回ソース作り!

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