Link.64
あのあと、何回かカナブンに遭遇したが、数が少ないので全部倒してきた。
そんなカナブンのアイテムは、こんなの。
カナブンの翅(ドロップ)
カナブンの足(ドロップ)
樹液 (ドロップ)
カナブンの外翅(剥ぎ取り)
カナブンのツメ(剥ぎ取り)
濃縮された樹液(剥ぎ取り)
……樹液って、もしかして食べたやつか?これを食べるのは勘弁したいな。
というか、正直どれも使い道に困る。
とりだして確認してみたが、カナブンのだけあって、どれも小さめ。外翅もカブトのやつに比べて小さくて軟らかめなので(それでも堅いが)、どうするか。
……とりあえず、ボックスのこやしかな。袋詰めで容量開いてるし。
で、そんな風に歩いていると、カナブンが木に止まっているのを発見した。
今まで飛んでいたので、どうしたのかと思ったら、日が差していた。
「もう朝か」
うーん。昼間は森に人が入ってくることが多いんだよなぁ。どうすっか。
……特に思い浮かばないので、このまま探索することにする。
「どこかいいとこ見つけて陣地作るか」
結局、泉のあたりまで戻ってきてしまった。
というか、俺が先導した結果、泉に着いていた。まったく、どういうことかわからん。
「「「…………(じー)」」」
「…………」
「「「…………(じー)」」」
「……ごめん。全部俺のせいだわ」
「「「(コクン)」」」
迷ったことはおいといて、せっかく泉まで来たんだし、水の補給と、芋の様子を見ておく。
「……あれ?」
「ギュッ!?」
「畑小さくなった?」
そんな訳ないか!だれか採っていったのかっ!
「持っていかれたんだとすると、ここに植えておくと全部持っていかれそうだな」
「ギュッ!?ギュギュゥゥゥゥ!」
「大丈夫だって。ウイがせっかく作ってくれた芋だ」
「すべて持って帰るぞっ!」
「ギュ!」
そういうことで、芋の収穫祭りだ。
掘り出した芋は、茎を切って、手製の袋に詰めていき、茎はウイが食べるので、数本を一本でまとめて縛りあげておく。
それでも、
「はぁ、はぁ。まだまだあるな……」
「ギュウ……」
まだ半分ほどしか仕舞えてないのに、ボックスがヤバくなり始めている。
……しかたないので、泉と畑から少し離れたところで陣地を作る。そして、そこに物置を出して、入り口を開けたら、今まで仕舞った芋と茎を放り込んでいく。
まさに物置として正しい使用法!
一通り投げ込んだら、戸をあけたままにして、畑に戻る。
そしたら、もう一度袋詰と縛る作業。1つ出来るごとに、
「マコ、クロ。これ運んでくれ!」
「キュ!」
「バゥ!」
と、芋堀ができない2人に任せる。
出来ることは出来るのだが、前足で掘り起こすので、ツメで傷が付いてしまうのだ。
そんな中、ウイは根っこを活用してどんどん掘り出していく。構成としては、
ウイが掘る→俺が詰めてまとめて→マコとクロで運ぶ
こんな感じだ。
その流れ作業によって、すばやく作業で来ました。
その結果。
「もうこれ寝れねぇな」
「「「(コクン)」」」
なんということでしょう。俺と3人が一緒に寝れるサイズだった物置は、見事なまでに埋まり、足の踏み場もありません!
「さすがになにも無しで寝るのはなぁ。……箱でも作ってそれに移すか」
箱作りは、物置を小さくすればそれだけで完成だ。
「……って、それ俺の物置が箱ってことじゃねぇか!」
今さらである。
そんなことを言いながら箱を作り、詰めていくと、
「やっぱり全部は入らねぇか」
芋用と茎用を作り、茎は入ったが、芋は半分も入らなかった。
こりゃしばらく芋祭りだな。
さて、作業も済んだところで朝食?にしよう。
とはいっても、夕方に起きて朝だから、朝ご飯っぽくない。
とりあえず、この芋を少しでいいから減らそう。
まず、芋を鍋で茹でていく。この時、皮に、半分に分ける位置で、切れ目を入れておく。
茹でた芋を水の入った器に放り込み、切れ目の左右から、素早く皮を引っ張る。
こうすると、皮が簡単に剥けるのだ。……剥けなかったら自力で頑張ってください。
剥いた芋を、器に入れて崩していく。出来る限り細かくする。細かい方が滑らかになるので。
細かくなったところに、塩を少量。芋一つにつき、小匙半分より少ないくらいで。さらに小麦粉を、芋の半分くらい入れる。芋っぽさを出したいときは少し減らす。
これを芋にまぶすように、切るように混ぜる。一通りまぶしたら練り合わせ、最後に一纏めにし、直径2センチほどの棒状に延ばす。
これを2センチ程に切って、丸めた後、フォークで押しつぶすように伸ばす。
あとは、熱湯に塩を少々、油を一垂らしして茹でる。茹で時間は短めで、沈んでいたのが浮いてくればおk。
まあ、実際に茹でるのは少し後だが。
なにを作っていたかというと、ニョッキだ。
あまりパスタっぽくないかもしれないが、結構おいしいのだ。
そして、パスタといえばソースだが、今回は手元にあるやつを使い、『なんちゃって』で済ませることにする。
アカネ「そろそろ活動限界ですが」
カゲロウ「そうだな。仕方ないし、街に戻るか。畑の犯人も調査しなければ」
アカネ「……料理見終わってからでいいですか?」
カゲロウ「……いいが」
アカネ「……どうにかして分けてもらえないでしょうか」
カゲロウ「……やれや(ぐぅー)」
アカネ「…………(じー)」
カゲロウ「…………」
アカネ「(スッ)なに作ってるのかわかりませんが、美味しそうですね」
次回ソース作り!