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世界はボッチに優しくないが、ボッチは世界を生きていける?  作者: 夜猫
2章・森の乙女と森の妖精の街
74/105

Link.63(修正あり3/31)

 お気に入り800人、それと総合評価2000越えありがとうございます!

 完全に目が合ったので、逃げられそうにない。


ドドドドドドドドドドドドッ


 う、動かないのにこの存在感。

 まるで、目の前にトラックでもあるようだ!

 ……まあ、大きさは大型バイクぐらいなのだが。 それでも大きいか。

 そして、このカブトムシのヤバいところは。


『グォォォォォォン!』(ズゾゾゾゾゾゾゾゾッ)

「うっわきた!?」


 この巨体による突撃だ!

 直線的な動きなのだが、威力がヤバい。 突撃された木が、いとも簡単に倒れ、抜けている。

 根っこが途中で切れているとはいえ、木を根元から抜くとかおかしいだろ! 自然破壊反対!

 しかも、こいつ、関節が狭いから刺すのも一苦労だ。 だがしかし、


「俺のリアルの得意技に、DEX61の力、見せてやるぜ!」


シュシュシュ!


『グォォォゥッ!?』


 よし、全部命中! しかも2本は後ろ脚の隙間にザックリ! これで機動力も落ち……


ズゾゾゾゾゾゾゾゾッ


 ……なんで遅くなるどころか速くなってるのさッ!?


「って、ツッコんでる場合じゃねぇっ!?」


 避けたつもりが、軽くかすって、


ドフゥ!


「アイタァ!?」

「キュッ!?」

「バウ!?」

「ギュ!?」


 か、掠っただけで超いてぇ!

 体力が半分になったぞおい!?

 当たったら即死だな。

 とにかく、闘牛士のごとく、避け続けないt


「キュウ!」

「ガルルッ!」

「ギュッ!」


 ど、どうしたんだ!?

 3人ともいきなり怒りだして。 というか、マコとクロは戦闘に入ってる!?


「2人とも! 危ないから下がってるんだ!」


 言っても聞かずに襲いかかってる。 このままじゃ、危ないから俺も積極的に攻めないと!

 で、でも、ナイフじゃ大した攻撃にならないし、こんなことなら打撃武器でも用意しておくんだった! でも、俺の攻撃力じゃ心もとないし……


「一応やるけどね! えいっ!」


カンッ


「やっぱりかー!」


 な、なにか石でもないのか!? 《投擲》スキル使えば石でもダメージありそうなのに!


「森の中にあるわけないかっ!」


 せめて、石みたいに重いか、大きい何かがあればいいのに! ……あいてっ。


「なんだ、さっきの木か?」


 こんな大きい木を倒すとかおかしい……大きい木?っは!

 こ、この手は通じるか? とにかく、準備をしよう。




 よし、準備完了!


「マコ! クロ! こっちに来い!」

「キュウ!」

「バゥ!」

『ググォン』


 俺の声を聞いて、2人がこっちに来た後、下を・・駆け抜けていく。

 それを追いかけて、カブトもやってくる。そこに向かって、


「てやぁ!」


 木の枝から飛び降りつつ、ボックスに入れておいた倒木・・を取り出し、


「ロードロ……倒木だッ!」


ドグォォン!


『グゴォォォォォ!?』


重力を利用し、投げつけた。

 これによって、どうやら大ダメージを与えられたようだ。甲殻にもへこみができ、動きがだいぶ鈍くなった。

 そこで、ナイフを使って関節の隙間にナイフを刺し、捻りこむ。


『グ、グォォォ……』


ドスゥゥゥン


「勝った! カブトムシ完!」


 ……言っておいてなんだが、カブトムシのどこに完の要素があるのか。


「気にする必要なんかないよな」

「キュ!」

「クゥン!」

「ギュギュ」


 それじゃあ、剥ぎ取りとアイテム確認タイム!


カブトのドロップ

カブトの甲翅(剥ぎ取り)


「……どんな違いだよ!?」


 取り出してみると、内翅と外翅だった。

 外翅は防具に使えそうだが、内翅はなんだろう?使い道あるのかな。あとで詳しく見てみよう。


「やれやれ。 それにしても2人とも!」

「キュ?」

「クゥ?」


 ……か、可愛い声出しても駄目なんだから!


「なんで戦闘したの! 危ないでしょ!」

「キューン……」

「クゥーン……」


 ……? なんで2人とも言い訳したそうな顔なんだ?

 そう思っていると、ウイが、


「ギュ、ギュウ!」


 何か言いたそうな顔で、さっき掠ったところを撫でている。


「いや、もうポーション飲んだから、痛くないぞ? ……って、もしかして」


 しょんぼりしている2人を見ると、


「もしかして、俺が怪我したから怒ってくれたのか?」

「「(コクン)」」

「ギュ!」

「そ、そんな……」


 さ、3人にそんな心配をされていたなんて……


ガシッ


「キュ?」

「バゥ?」

「ギュ?」

「みんなありがとな。 でも、おまえたちが傷つく方が、俺は嫌だから、危なくなったらちゃんと逃げるんだぞ?」

「キュウ!」

「バゥッ!」

「ギュギュ!」


ガバッ


「うわっ!? おまえら、いきなり抱きつくなって。 ……まったく、可愛いんだから」


 その後もしばらく撫でた後、倒した時の木を回収して、移動を再開した。

 この戦闘方法なら、カブトムシなんか怖くないぞ!




『『ググォォォォォ』』


 ごめん嘘! さすがに複数カブトがいるのは無理だから!

 今回は気付かれていなかったので、逃げ出した。


「木を手に入れて、いい気になってすみませんでした!」



 * * *



アカネサイド


「さっきの見ました?」

「う、うむ」

「すごかったですね。 あんなのがあるとは」

「うむ。まさかロード……倒木を使うとは」

「そうですね。 倒木があんな……って違います! あの、死体・・にナイフを刺したことですよ!」

「それもすごかったな。 まさかあんなことができるとは」

「これがバレたら、話題になりますよね」

「あぁ。 だが、これはバラさない方がよいだろう」

「え!? なんでですか!?」


 これは名前は隠してもいいので、内容は隠さないべきなんじゃ。


「これが広まれば相場が大きく崩れそうだ。 それに、ちゃんとわかっているわけでもない」

「あ……」

「だから、まずは数人でテストをして、そのうえで広めるかどうか決めるべきだろう」

「そうですね」

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