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世界はボッチに優しくないが、ボッチは世界を生きていける?  作者: 夜猫
2章・森の乙女と森の妖精の街
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Link.62

「ゴブリンという予定外がいたが、ウサギ狩りの続きじゃーい!」

「キュ!」

「バウ!」




 しばらく狩り続けた結果、全部で、


ソウゲンウサギ×79

ゴブリン×21


となった。


「……ゴブリン出すぎだろッ!?」


 なんでこんなに出てきたのやら。夜だからか?

 それはともかく、


「それじゃあ森に戻るか!」

「キュン!」

「バウ!」


 そういうことで、森へと戻ることに。

 なんか、遠くで戦闘音もしてきたし、見つかる前に逃げよう。

 もうトレインは嫌だからね。




 そういうわけで現在、ウイを拾うために、畑に移動中。

 途中で、あるものを拾いつつ、畑に着くと、草の塊の中からウイが出てきた。


「おまたせウイ」

「ギュ」

「芋をいくつか抜いて戻ろうか」

「ギュギュ」


 そうして、芋を5袋分ほど入手。

 というか、芋以外も欲しいなこれ。とはいえ、どうやって育てるのやら。……あとでネットで確認してみるか。

 終わったところで、今日は森の中でも探索しようかな。


「それじゃあ、3人ともよろしくな」

「キュン!」

「バゥ!」

「ギュ!」


 夜の森は、木の葉の陰から覗く明かりくらいしかないので、先頭からマコ、俺、クロだ。

 え?ウイ?ウイは俺のフードの中だ。

 この中ニ病コートも、こんなところでは、ほぼ無意味だからな。お腹にマコ、フードにウイを入れても大丈夫だ。

 クロは……ちょっと無理かな?クロって結構大きめで、マコより一回り大きいんだ。おかげで、マコを入れてると、よくかまって欲しそうに鳴くんだよなぁ。

 そんなことを思い出して和んでいると、ウイが髪を引っ張ってくる。


「どうした?何かいたか?」

「ギュ(右方向を指(根っこ)刺す)」


 そちらに顔を向けると、そこには、


木に、たわわに実ったキュウリ・・・・


「ってなんでだよッ!?」


 キュウリって一年草で木にならないはずじゃなかったのかよ!?というか、木にたわわに実ってるキュウリ、遠目で見ると、ゲームとかの魔法の森に生えてるような気持ち悪い見た目になってるぞ!

 ……見た目はともかく、キュウリはキュウリだ。サラダとかに使えるし、ある程度入手しておこう。

 そう思い近づくと、キュウリの木かと思っていたが、どうやら、普通の木にキュウリのツタが巻きついていただけみたいだ。

 木の全面にツタを張るとか、超元気だな。

 ついでに周りを見てみると、熟れすぎて割れているものがある。これも入手。熟れすぎているということは、種があるかもしれない。種があれば増やせるかも。

 増やすといえば、株ごと手に入らないかなぁ。と考え、ツタを剥がしながら、根元まで辿り、いくつかあったキュウリの株のうち、1つを根っこの周りの土ごと抜いて収納しようとしたが、


『生き物は収納できません』


とのこと。

 植物も生きてる判定なのか。

 これだと、森に種を植えても、移動とかは無理そうだな。土地欲しい!

 キュウリの株は元に戻しておきました。


 その後も森を歩いて行くと、


ブブブブブブブブブブブッ


カエンカナブン達があらわれました。


「ヤバッ!逃げ逃げ」


 このカナブン、昼も夜もいるのだが、昼は木の陰で寝ていて、攻撃しないと戦闘に入らないのだが、夜は攻め立ててくるのだ。しかも、名前の通り、前足で火の球を作り、こちらに突っ込んできたりするのだが、これはほとんどダメージがない。それより怖いのが、あの羽音だ。結構音が大きく、ヘタをすると、周りから敵がやってくるのだ。あえていうなら、フニワトリの森仕様ってやつだろうな。

 フニワトリ同様、一気に倒せればいいのだが、初期のナイフだと火力が足りない。というか、間接に叩きこまないと厳しい。

 これに対処するなら、魔法系や打撃系の攻撃を使うか、レベルをあげて物理で切るかだろうな。上げるレベルはスキルとジョブだが。

 とにかく、そういうわけで、夜はあいつに関わらないのだ。1匹なら攻めてもいいが、5匹もいたら倒しきる前に増える。気付かれてないうちに逃げの一択だ。




 またしばらく進んでいると、開けたところに出た。

 木も少なめで、差し込む月明かりが綺麗だ。

 丁度いいので、軽く食事にする。


「それじゃあ、何か食べようか」

「キュー!」

「クゥン!」

「ギュギュ!」


 そういえば。


「ウイはこういうの食べるのか?」


 そう言って差し出すのは、お土産に拾ってきた落ち葉の山と、その下にあった腐葉土だ。

 植物には、落ち葉や腐葉土がいいとは聞いたことがあるのだが。


「ギュッ!ギュギュギュギュ♪」


 結構元気よく食べてらっしゃいます。でも、土だけはなんとなく寂しいので、サラダとステーキも添えました。

 すると、まるでステーキをおかずにご飯を食べるようにして腐葉土を食べてました。合ってるような合ってないような。

 もちろんマコとクロの2人はステーキでした。




 食事を済ませて、もう一度探索しよう!と歩きだし、しばらく森を進むと、


『………………グォォォォ』


ドドドドドドドドドドドドッ


「…………おおぅ」


 カブトさんのお出ましです。

アカネ「お腹すきましたね」

カゲロウ「ドクダシ茶を含め、状態異常系の食糧ならあるが?」

アカネ「……さっきのキュウリで我慢します(ボリボリ」

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