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世界はボッチに優しくないが、ボッチは世界を生きていける?  作者: 夜猫
2章・森の乙女と森の妖精の街
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Link.56

 2章スタートです!


 おや、様子がおかしいぞ?

 森の中から、金属がぶつかり合う音が響く。

 そこでは、3人・・のパーティが、2Lペットボトルサイズのカナブンと戦っていた。


『シュゥゥゥゥッ!』

「てやっ!」

『シュッ!?』


 叫びながら剣を振りおろすと、その一撃でこのカナブンは倒れたようだ。


「はぁ。木が少なめとはいえ、森の中じゃあ剣を振り回すのも大変だな」

「そうみたいだね」

「それに、甲虫型には剣や槍は厳しいからなぁ。他のエリアに行くか?」


 確かに、これ以上、俺達が森にいても厳しいのは目に見えている。言いたいことはわかる。のだが、


「やっぱり、カマキリが落とす翅は欲しいよなぁ」

「確かにね。あれは軽装備としては欲しい素材だよね」

「うん。軽くて丈夫とかで、結構人気だからね。とはいえ、カマキリ自体あまり見かけないけど」

「やれやれ。開始してもう1週間・・・なのに、森を動き回るのも厳しいとは」


 実際に森に入り始めたのは、リアルで1日ほど前だが、カマキリに出会うこともなく、カブトに出会い頭にタックルされ、全滅したぐらいの記憶しか目立たない。

 こんなことでは駄目だなぁ。

 そんなことを考えつつ、森の中を動き続けること数時間。

 出会ったのは、カナブンとカブトくらいだ。カブトは気付かれる前に逃げたが。


「ねえハル。そろそろ夕方だよ」

「なに!?……どうするか。今すぐ森を出て街に戻るか、このまま森で探索して、夜の草原を動くか」

「夜の草原……って、なにするの?」

「ウルフとかでないかなぁーっと」

「やめとこ?ウルフは群れだし、今の私達には厳しいよ。フっちゃんもそう思うでしょ?」

「うん。アキの言うとおり。でも、ハルが1匹残して受け持てるなら構わないよ?」

「ごめん無理です」


 しかたない。このまま戻るとしよう。


「それじゃあ、森を出よう」

「「おー」」


ザクザクザクザクザクザク


「「「…………」」」


ガサガサガサガサガサガサ


「……ねえハル?」

「なに?」

「道、こっちで合ってるの?」

「……多分」


ガサガサバキガサガサバキ


「迷ったよね?」

「はい!すみません!」

「やっぱり……」

「もっと早く聞こうよ」

「「そう思ってたならフユ(フっちゃん)が聞こうよ!」」

「……その発想はなかった」


 ど、どうするか。今まで森の奥に来ても、死に戻りくらいしかしてなかったから、森の出口がわからない。


「はぁ。私もわからなかったとはいえ、ハルに任せるんじゃなかった」

「以下同文」

「2人ともひでぇ!?」


 はぁ。このままいくなら、死に戻りするかなぁ。


「……こんなとき、噂のマヨイガ・・・・でもあったらなぁ」

「「なにそれ?」」


 マヨイガ、つまり迷い家って、あれだよな。なにもないようなところに家があるって話。

 ゲームとかでも見かけるから、ある程度は知ってるけど。


「マヨイガとは、山中にある幻の家で、その家のものを持ち出すと裕ふ」

「いや、説明求めてるわけじゃないから」

「そうそう。だいたいこのゲームにあるわけないでしょ?」

「あるよ?」

「「え!?」」

「掲示板の話だけどね、」


歩きながらフユから話を聞くと、


あるPLが、森を探索して、その後迷っているときに、夜になってしまい、どうするか悩んでいたそうだ。そんなとき、森の中に、まるで今まで誰かがいた・・・・・・・・ような小さな小屋があったらしい。『ちょうどいい』と、その小屋に入って寝ると、無事に朝になっていた。その後、その場所を探してみたが、どこにも見当たらなかったらしい。


「そんな話」

「「そんなバカな話が」」

「掲示板だけで4人が出会ったらしいよ」

「「嘘……」」

「……そして、私達の前にも」

「「え?……はぁっ!?」」


 指を刺された方向を見ると、そこには、手作りのような、小さな小屋……正直、物置だが、そんな物があった。


「さて、噂の人物になったところで、おじゃまします」

「「ちょっ!?なんも躊躇わずに入るな(の)!?」」

「だいじょーぶ、だいじょーぶ」

「……はぁ。しかたないか」

「えぇ!?……うん。わかった。でもハルは駄目ね」

「なんで!?」

「「女の子の寝てる小屋に入るつもり?」」

「……はい」

「まぁ、今から寝れば2時ころには起きるだろうから、そしたら交代してあげる」

「そうね。フっちゃんに感謝しなさい!」

「あ、アキ先寝てて。私何か食べ物食べてるから」

「わかった。じゃあおやすみ」


 そういうと、アキは寝て、フユは俺の前で食い物を食べている。鬼かこのやろぅ。

 ……そういや腹減ったな。


「……ん。食べる?」

「マジ!食べる食べる」


 フユもいいやつだなぁ!モグモグ。


バタン!



* * *



「……ちょろい」


 そういうと私は、寝たハルを、アキが寝ている小屋に放り込んでおく。

 うふふ。夜が楽しみね。


「さて、そこの人・・・・はどうするの?」

「……!?」

「気付いてるの。出てきなさい」


 そういうと私は、腰から短剣を取り出し、構える。

 この小屋についたときから、誰かが近くにいたのは気付いていた。

 そして、おそらくこの小屋が、その人物のものだということも。

 すると、前の方の木の陰から、答えが返ってきた。


「……その、その小屋は自由に使っていいので」

「え?」

「あと、食べ物少し置いておくので、探さないでください(ダッ」

「ちょ、ちょっと!」


 確かに木の陰にいたのに、気が付いたらもういなかった。

 近づいてみると、その樹の下には、焼いた肉とみられるものがいくつかあった。


「どういうことなの?」

「言い忘れてた」

「なにっ!?」

「食べ終わったら皿は小屋に置いておいてください」

「あ、はい」

「そ、それじゃ」


 その声とともに、その子は去っていった。

 最後に少し姿が見えたが、150cmくらいの女の子みたいだった。

 さっぱり分からないことだらけだが、


「とりあえず、頂けるものは頂いておこう」


今は肉を食べることにしよう。




 数日後、目印を頼りにそこにいっても、何もなかった。




追伸

 ちなみに、肉は大変美味でした。


 あと、大変素敵な嬌声と、打撃音、叫び声も楽しませていただきました。

 主人公の出番少なっ!?


 こんなスタートもありですかね?




突然の質問コーナー

 主人公女アバターですけど、ヒロイン的なのいります?あ、マコとかモンスター以外で。


1:欲しい(パーティ的な意味で)

2:定期的に出るくらいでいい(たまに出会う感じで)

3:一時期だけでいい(後輩的な意味で)

4:いらない

5:その他


 あ、男はいらないです。

 というか、ホモネタはモブがなんとかします。

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