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番外編・私の、たった一つの望み

 今回はマコ視点の番外編。

 別に読んでも読まなくても本編には関わりないので、ご自由にどうぞ。


 タイトルは、まぁ、わかる人はわかるよね。

 わたしの名前は『マコ』。狐だ。


 ちゃんというなら、ゲンワクキツネだけど、そのあたりはどうでもいいと思う。


 わたしの記憶は、森の中にある、泉の辺りからはっきりしている。というより、あのステーキを食べてから。

 それまでの記憶は、うっすら影ができていて、もう思い出せそうにない。ただ、人の姿をするものを倒して、最後には倒される。ということだけ覚えてた。

 今はもうそんなことしたくない。いや、違うの。ユウと、ユウが一緒にいる人には何もしたくない。

 そうなったのは、やっぱり、あのステーキなのだろう。

 あの日、ユウが落としていったステーキを食べた瞬間、




キラキラバシューン!


 はっ!

 な、なに!?まるで種が割れて、そこから何かが芽生えたような……あれ?

 えっと、わたしは何をしてたんだっけ?

 たしか、誰かがいたから襲おうとして、あれ、なんで襲おうとしてたんだっけ?そしたら、おいしそうな匂いがしたから、近づいていくと、あの人がいい匂いのする何かを落として、その後、あのノコギリカマキリと一緒に走りだしたから、その何かを食べたんだった。

 あれ?なんでわたし考えているんだ?さっきまで……え?どうして、思い出せない?

 ……うん。考えてもわからないし、とりあえず、このお肉を食べよう。うまうま♪


 その後、あの人を追ったけど、森から出ていってしまったようだ。今のわたしには森から出ることはできないので、大人しく森の中をうろつくことにした。


 ……別に、お皿に残ったソースまで舐めてて時間がかかったわけじゃないんだからね!




 次の日はあの人が来なかったので、昨日に続いて森の中をうろついていく。

 はぁ。……お腹すいた。




 そしてその次の日、ようやくあの人があらわれた。

 あらわれたあの人に、攻撃されないように姿を隠して近づき、


 肉くいたい!


 ……違った。いっしょにいたいと思ったのだった。

 そして、その人が何か言って、わたしを『マコ』と呼んだ時から、わたしとその人に、繋がりのような、あたたかいものが生まれたと思う。

 その後は、その人を森の外まで案内したあと、その人の持っていた石の中に入って、少し眠りについたのだった。


 しばらくしてから、石から出る感触とともに目が覚める。

 目が覚めると、そこはどうやら建物の中のようで、少し心配したが、目の前には、森で出会ったあの人がいた。

 それに気づいてホッとすると、お腹がすいてきた。

 とりあえず「何かちょうだい」というと、


撫でまわされた。


 あっ!?いやっ!待って!わたしはお腹がすいていただけであって、今は撫でてほしいわけじゃ……ぅん!やだ、すごく気持ちがいいの!み、耳触っちゃ……って、尻尾はだめぇ!

 ……はぁ、はぁ。一通り撫でまわされると、あの人は、何か食べ物を作ってくれているようだ。

 もう。次からは気をつけなきゃ。……ん。……はっ!?さ、さびしくなんかないんだもん!


 なにか食べ物を作っていたはずが、脱線していたので注意すると、また食べ物を作り始めてくれたみたいだ。

 そして出来上がったのは、わたしが初めて食べたあのお肉!どうやらステーキという名前らしい。

 さっそく頂きま……あちゅ!

 あちゅい。するとあの人は、冷たい飲みこれもおいしかったや、冷まして食べさせてくれたりと、すごく優しかった。

 たっぷり食べたら、さっきまで寝ていたのにまた眠くなってきた。

 しかたないもん!お腹がいっぱいになったら眠くなるもん!だからおやすみなさい。


 目を覚ますと、さっきとは違う恰好をしたあの人がいた。

 近づいたら、その服からは、すごく気持ちよさそうな香りがしていて、すごく温かそうだった。そこで、すぐにその中に入ってみると、これがまた気持ちがいい……zzZ


 目を覚ましたら……わたしさっきから目を覚まし過ぎじゃないか?ってうきゃぁぁぁぁっ!?

 な、なにごと!?知らない2人の人たちに撫でられてる!?

 ね、ねぇ!ちょ、ちょっと助け……な、なんで隣の人と一緒に、『諦めて?』みたいな目で見てるのー!


 ふぅ、ふぅ。あの人より長い時間撫でられた。でも、あの人の方が上手だったな。……違う!撫でてほしいんじゃないの!


 そのあと、あの人の横でさっきの2人と、隣にいた人の4人でなにか話しているようだ。聞いていると、あの人が何をしていたのかみたいで、どうやらあの人は『ユウ』『ユウちゃん』『お姉ちゃん』と呼ばれている。ただ、『お姉ちゃん』って呼んでいる人も『ユウおに』とか言ったりしているから、きっとこの人は『ユウ』って名前なんだ。


 しばらくすると、ユウがまた何か作りだした。そしてわたしは『お姉ちゃん』と呼んでいた人、『スノー』だったかな?その人に抱えられた。……なぜ。

 その後も撫でられながらあうあうしていると、いつの間にか、ユウが見えなくなるほど人がたくさんいた。そして、目の前にはステーキと呼ばれた肉が♪

 そのまま、スノーと一緒にステーキや新しく、オムレツという、綺麗な黄色の食べ物が出てきた。これがまた、熱いんだけど、中がすっごくトロトロで、すごくおいしいのだ!

 こんなに美味しいのが食べられるなんて、ユウと一緒にいれてよかった!


 その後、お腹一杯になって、でもあの人の中に入るのは嫌なので、石に入って眠ることにしたんだけど……

 目が覚めて外に出ると、なぜか森の中だった。そして横には青い顔のユウ。

 驚いて近づくと、ユウの方が驚いて、そしてわたしをみていつもの顔になったから安心したら、また撫でられた。

 もう撫でられたくなかったから逃げ出そうとしたら、さっきより弱くて、まるで泣いているみたいだった。

 しかたないので撫でられてあげておく。べ、別に頼られて嬉しいとかじゃないんだから!




 そして今、ユウはなぜか森の中を歩いている。わたしですら、夜の森は動かないのに、どうしたのだろうか?

 そのまま抱かれていると、急に立ち止まり、何かを見て、そのあと慌てて何か武器をとりだした!と、思ったらその場に倒れてしまった。


 えっ、なに!?どうしたの!?


 おどろいてユウを見ると、どうやら寝ているらしい。ビックリしつつ起こそうとすると、なんでかわからないけど起きない。

 ど、どうしよう。このままじゃ危ない。わたしは、もうユウを襲わないけど、他のみんなが襲わないとは思わない。

 今のユウが襲われたら何もできない。そんなのは嫌だ!なぜかわたしはそう思った。ユウを失いたくないと、なぜか思ったの。

 わたしは、ユウを少し木の陰になる場所に移動させると、わたしとユウにいつも使っていたマボロシをかける。

 おねがい!早く起きて。もう撫でないでほしいなんて思わないから!




 結局朝になっちゃったけど、目覚めてくれた。

 普通に起き出したから、目覚めてくれてホッとしたのと、それまでマボロシを張っていたので、一気に疲れちゃった。

 そしたら、ユウが『ありがとう』って言ってくれた。

 なんだか、胸のあたりがすごく温かかったと思う。

 なんで思うなのかというと、その後のステーキで、すっかり忘れてしまったからだ。


 そのあとも、ユウが何か言っていたがよく解らなかった。

 でもこれからもずっと、ユウと一緒にいたいと望んだのは、ユウにも内緒なのだ♪

 く、口調が安定しない!

 俺には可愛い女の子口調は無理なのか!

 艦これとモバマスだけじゃダメなのか……(ポチポチ


 本編の方は、現在、土日でプロットの最終確認中です。

 というか、ステを考えるのが大変すぎる!細かく設定しすぎたなぁ。でも、ステを偏らせたいからなぁ。

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