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自分で書いていながら、このパロネタの多さ、大丈夫なのか毎回本気で心配になります。少し自重しようかな……
いいや!限界だ使うね!今だっ!
あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
俺はVRMMOの世界に降り立って逃げ出した後、友人達に『女アバター』といわれた。
な…何を言っているか話からねーと思うが俺も……
……じゃないっ!変な妄想をしているところじゃない!
え?どういうこと?今二人は何て言った?
たしか、
『『なんでそんなかわいい女の子アバターになっているんだ!(の)』』
だ。
うん。おかしいよな。だってこのゲームは性別を変更したプレイが出来ない仕様になっているし、……性別を変更したプレイってなんだか変な気がしてくるな。
そうじゃない!論点がずれている!つまり俺が女アバターになるはずがない。これは確定事項だ。でもあの二人が嘘をつくとは思えないし、やっぱり、
(俺は今、何らかのスタンド攻撃を受けているッ!)
……っふ。決まった。
「兄さん、悠兄ちゃんが止まってしまいましたがどうしたのでしょう?」
「気にするな。あいつはおおかた、心の中で『俺は今、何らかのスタンド攻撃を受けているッ!』と言っていい気になっているところだろう」
ぐぬぬ、さすが吹雪。だてに10年ボッチな俺の友人をしているだけあるぜ。
「そして今、考えていることがわかられて、『ぐぬぬ』とか言っているはずだ」
「何でそこまでわかるんだよっ!」
少しキレてしまった。
「まったく、だてに10年ボッチなおまえの友人をしているわけではないぞ。そしてこれも考えていただろう」
また当てられているし。くそぅ、こ……
「そして今、『こいつは心の中が読めるのか?』と考えているだろう」
こいつは心の中が読めるのか?……ッハ!
「そして次におまえは、『なん……だと!?』と言う」
「なん……だと!?……ッハ!」
チクショウ!論破された……
「まぁ茶番は置いておいて、どうしてそんなことになっているんだ?」
まぁ、吹雪の言うとおり全部茶番だったわけだが。
「ちなみに、おまえが言うと思ったのは本当の事だからな」
茶番だったことにしてくれ。……っく。
「そんなこと言われても、俺もまだ自分の姿がどうなっているのかわからねぇよ」
すると、初雪ちゃんに、
「胸元見るだけでもわからない?」
と言われたので下を見てみると、ん?
「胸が……あ、る?」
よくある冒険者の服の、胸元が少し膨らんでいるようだ。少しだが。
「そうじゃなくて、どう見ても女性衣装でしょ」
……アイエエエ!ジョセイ!?ジョセイナンデ!?
本当だ!これどう見ても女性アバター用の衣装だ!だって初雪ちゃんと色違いのおそろだし!
やべぇよやべぇよ!?
「……とりあえず、いつまでも路地裏にいるのもなんだし、どこか落ち着くところに移動しようぜ」
「……そうだな」
吹雪の提案に乗って、どこかに移動することにした。気のせいなのだが、初雪ちゃんの目線が痛い。……気のせいだよね?
路地裏から大通りに出たところに、ちょうどよくオープンカフェみたいなものがあったのでそこに入らせてもらう。
すると吹雪が、
「マドレーヌと紅茶を3つずつくれ」
そう店員に注文する。
「おいおい、いきなりかよ」
「いいじゃないか。βだと食べ物がまともになかったから、VRでの食事の味ってやつも気になっていたし、カフェみたいなのならちょうどいいかな?」
「そうはいっても、いくらなのかわからないのに頼んで大丈夫なのか?」
「ふふふ、俺はさっき、開始ガチャで5千L手に入れたから、一杯くらいはおごってやるよ」
Lはこの「LoW」の通貨である。ゲームタイトルの略称、つまりそのまんまロウと読む仕様である。言っては何だが、わかりやすいような、適当なような。
それともかく、
「開始ガチャ?」
気になったのはそこである。
「あぁ。メニューのアイテムボックスに入っているだろ?」
「いや、正直まだメニューすら見ていない」
「おいおい……。どうせ入った広場の人の多さにビビって何もできなかったんだろ」
グフッ!
「まぁ、そのおかげでおまえだとわかったんだが」
「うんうん」
「へっ?」
どういうことだ?
「だって、悠兄ちゃんにメールしようとしながらマップ見てたら、人の多いところから全速力で逃げているユクロスっていうPLがいるんだもん。絶対に悠兄ちゃんだと思ったよ」
「そうだぞ。あれで違ったらおまえに新しい友人が出来るところだったぞ」
「わからないでもないが、扱いが酷過ぎないか?」
「「いつものことじゃないか(の)」」
お、おう。
「それで探しに行けば、そこにいるのはユクロスって名前の女の子とか。おまえに紹介しようかと思ったくらいだよ。そしたらその女の子がおまえ自身とか……どういうことだよ?」
「俺が知りたいよそんなの。というか女の子女の子いうな!」
「そんなこといわれてもなぁ。悠が女の子なのは変わらないし」
「わかった!女の子は妥協してやるから、せめて名前はPLNのユクロスで呼んでくれ!女の姿でいると考えると、キャラになりきっている方が気分が楽だ!というか今の姿を確認する方法はないのか?」
と聞くと、
「だったらスクショ撮って送ってやるよ。その間にメニューでも確認しておけ」
というと、吹雪が手元をいじり始めた。
それならと思い、メニューを開こうとしたら、
「その前にスクショ撮るから立ってくれ」
「あいよ」
といって立ちあがると、吹雪の方からシャッター音。
「よしいいぞ」
「それじゃあメニューを確認しますかね」
メニューは、出そうと考えながら右手を右から左に払うと開く。考えないといけないのは、戦闘や作業中に開いたり、気絶しているところを勝手に弄られないようにするためだそうだ。
というわけでようやくメニューを、開くことに。
次回、とうとうメニュー画面が開かれます。
風邪の方ですが、完全には直りませんでした。というか体を動かすとすぐに発熱する鬼畜仕様。
まあ、修正くらいはできそうなので、長引かない限り、数日は修正で間に合いそうです。
投稿がなかった時は倒れていると思ってください。