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3日目(実際は4日目)スタートです!
「知らない天井だ」
知ってるのですが。目を開くと、昨日?一昨日?と同じ宿屋の天井だった。
あのときは詳しく見てなかったから、このネタを思いつかなかっただけだ。
……馬鹿やってないで起きよう。
着替えずに(着替えないけど)寝たけど、特に問題はなさそうだ。
そのまま下に降りていくと、宿屋のおばちゃんに、
「すみません。もう一晩泊まっていたので、一晩分の料金追加です」
「ふぇ!?え?マジでしょうか?」
「マジですよ?」
追加料金を請求された。
もしかして、
「一晩は1晩、一回は、一度泊まったら何日でも、とかですか?」
「はい。いってませんでしたか?」
聞いてないです。
聞かなかった俺が悪いので、大人しくお金を払って宿屋を出る。
出たのはいいけど、今日はどうしようか?まだこっちではお昼前みたいだし……ん?
なんだろう。すごく寒気がする。具体的には何かに見られているような……
「やぁこんにちは」
「ひゃい!?」
「あ。驚いてる。この人でいいみたいだな」
「だと思う。見た目も聞いてる限り似ているし、初見で驚くのも聞いてる」
え?え?
「それじゃあ。俺達のパーティにはいってくれ!」
「え?」
「……いきなりなに言ってるの!この子は私たちのパーティに入ってもらうの!」
「ええっ!?」
「アイヤ、オジョウサン!ウチノパーティハカワイイコイッパイダヨ?」
「誰!?」
「「「いや、俺達のパーティに(ry」」」
「ま、間に合ってますぅ!」
なんでこんなにお誘いが来てるんだよ!俺ゲロった男(女)だぞ!
困った時は逃げるに限る!
「逃げたぞ!」
「追え!」
「生きて帰すな!」
「「「任せろ!」」」
「なんでなのさぁ!」
これは、また街の外まで逃げるか?
一度振り向くと、
「な、何だみんなして走って?」
「もしかして、追いかけられてるあの子、例のあの子じゃない?」
「なんだって!?じゃあ追いかけてるのはパーティ希望者達か!俺達も追いかけるぞ!」
「「「もちろん!」」」
「「「「「そこの女の子、待つんだ!」」」」」
「増えてるぅっ!?」
門まで来たが、問答無用で門を駆け抜ける!
そして、《周囲観察》と《忍び足》を発動!
モンスターに会わないように。そして、会っても追いかけられないようにだ。
いっそ、モンスターに押し付けたいが、トレインになるからやめておく。
この場合、迷惑なのはモンスターだろうが。
も、もうすぐ森の近くなのだが、後ろからは、
「ま、待ってくれ」
「さすが噂になるくらいね……。すごい体力だわ」
「はぁはぁ言っていて、なんか変な気分になってきた」
「「おい変態!」」
なんでこの前の人たちより追いかけてくるのよ。
こうなりゃ森の中で、木を使って《忍び足》全力だ!ガサガサ
「しまった!森に入られるぞ!」
「ときどき見つけられないやつがいたから、隠れる系のスキルを持っているはずだ」
「かくれんぼですか?それなら、見つけたらヤっていいということで」
「「……パーティ申請だよな(ね)?」」
「えっ!?アッハイ」
「「…………」」
「……他でもいいですか?」
「森で1人とか、(貞操のためにも)早く見つけるぞ!」
「そうね。(貞操が)危ないから早く見つけましょう」
「「こいつ(この人)より速く!」」
「俺は諦めないぞ!」
そういうと、3人は、俺の下を駆け抜けていった。
……。木のぼりできてよかった。
とりあえず逃げよう。特に、1人変態がいたっぽいから、急ごう。
そうして、木から下り『ズドンッ』……落ちてから逃げ出す。
「迷った」
気のせいだろうか。この間もこんなことがあったことを思い出す。
……というか一昨日のことだよ!?現実だと4時間くらいだよ!?
「はぁ。どうしよ」
すると目の前にはこの間の泉が。
「やばい。この間のリプレイだ!このあとカマキリが来るんだ」
どうする?どうする!?
……とりあえず、起きてからずっと走っていたので、泉の水飲む。
またここに来るんだったら、水を入れるものでも用意しておけばよかったよ。あっ!
そういえば、手持ちのポーション使ったから、ビンがいくつかあったはず。
これで水を持って帰れる♪って、うん?
ビン×6
水筒×1
水筒?
これどうしたんだっけ?ってアレか!俺がゲロったあとで飲ませてくれた水筒か!
「ごめんなさいヤンさん。この水筒は、帰ってか……水を持って帰って使ってから返します」
あるものは使わせてください。
森の泉の水
森の中にある泉の水。普通の水より成分がよく、おいしい。
全部のビンと水筒に、すすいでから水を入れた後、すぐさまここから離れる。
このままいると、カマキリが出てくるフラグが立っている!
さあ逃げ……《周囲観察》発動!
「やっぱりフラグだった!?」
とにかく武器武器。あれ?
不壊ナイフ×4
「しまった!短剣買ってねぇっ!?」
とりあえず、ナイフを両腰に2本ずつ装備し、1本ずつ抜いておく。
すると、真後ろから『ガサリ』と草をかき分ける音が!
急いで振り向くと、そこには!
「あれ?なにもいなひひゃぁ!?」
な、なにもいないのに足に何かふわふわしたものが触れている!?
***
空腹で森の中をさまよっていると、向こうからあの人の匂いがする!
急いで会わないと、また逃げられちゃう。
今の私では、森から出ることができない。
だから、森の中で出会わないと。
しばらく歩いていると、この前あの人がいた泉にいる。
出ていこうと思ったが、どうやらこちらを警戒してるみたい。
しかたがないので、私は姿を消し、あの人に向かっていく。
とうとう出会い?ました。
ところでみなさんは、魔法は、技名言うだけで発動するのと、呪文を入れるのと、魔方陣を用意したり、いろいろ手間をかけるのと、どれが好きですか?
作者的にはどれも味があって好きなのですが、ゲーム内の魔法発動方を試行中です。
……いっそ全パターン用意するか?(作者の精神がマッハ)