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昨日は申し訳ありませんでした。
「なんやのこれ!?評価6以上があるやん!それに見たことないアイテムもあるし」
「評価6って珍しいんですか?」
正直あれだけほいほい作れるし、そこまでレア度高そうではないけど。
「珍しいっていうか、現時点では評価5のやつくらいしか作れないのよ」
「へ?なんでですか?」
「それはな……」
以前ヤンさんと話した時同様、話が長いのでまとめると、
生産品の評価は、スキルのレベルとDEXの高さに影響されているらしい。
レベルを上げるには、大量に生産をする必要がある。
しかし生産スキルは、MPを消費するので、1日で作れる量が限られている。
だから、高品質の品はあまり出回っていない。
らしい。
みんな手作りしてないのか?
「せやからびっくりだよ。どうやったん?って、これは聞いちゃあかんか」
「ん?別にいってもいいですけど?」
別にこのくらいならいってもいいのだが。
「ダメだって。こういうことは秘密にしとくのが……って、そうだ、ユウちゃんってこの手の大人数でするゲームするの初めてだっけ?」
「そうですね。俺がやるのは1人で出来るゲームが大半ですね。それと何か関係が?」
「この手のゲームではな、発見したものが利益を得るんよ」
「というと?」
「たとえば、ある場所である時間にしか出ないモンスターやアイテムを知るとするやろ。それは他には出回ってないから、個人で情報を持っている限り、その人が売るしか手に入らないんや」
「そうですね」
「それでいて、それの需要が高く、手に入れられる量も限られていると、それは高額で取引されるんや。ようはオークションみたいに、高額が払える人が手に入れられる」
「ふむ」
それだと一気に大金持ちになりそうだ。
「ところがや。それを手に入れる情報が出回れば、他の人もお金がほしいから手に入れにいくわけ。そうなると需要より供給が高くなるうえ、他の人から買う人も増えるから、見つけた人の利益が減る。そして最終的にはレアアイテムからただの1アイテムという扱いになるわけや」
「なるほど」
「つまり、ここでユウちゃんが私に情報を教えて、私が他の人達に教えると、評価6がどんどん出てくるようになるわけなんよ。だから、このことを含めて初めて見つけたことは、しばらく黙っておくのがいいんよ」
「しばらく?ですか?」
「そう。黙っていすぎると、他の人から反感を買うからね。ある程度稼げた時点でバラすのが安全や」
「そうなんですか。ところでヤンさんはここで俺が教えたら他の人に言いますか?」
「出来るだけ教えへんけど、なんで?」
「俺ではその加減や広めることができなさそうなので、適当なところで広めてください」
他人と話したくないのに、わざわざ見ず知らずの人に教えるとか、俺の心が持たない。
「……ユウちゃん、ブリから聞いてたけど、もしかして話すの苦手だからウチに丸投げしたん?」
「ちゃ、ちゃうねん」
「ほんまかい……まあいいや。とりあえず、現実の0時過ぎるまで黙っておくよ。で、どうやったんだい!」
「すごくうれしそうな目をしてますね。まあいいですけどね。」
そして俺は、手作りでも生産できること。あと、手作りだと評価が良かったことを知らせておく。
「そんなことできるうえにそれだけでいいんかい」
「自分でやっただけなので、だれでも評価上がるのかはわかりませんが」
「ええのええの。ヒントさえあれば勝手にみんなが試していくから。まあ、試すのはしばらく後だけどね」
「そうですか」
「それじゃあ買い取りしよか」
「そういえば買い取りしてもらいにきてたんでしたね」
「インパクト強くて忘れとったわ」
「「アハハハハ」」
スッ。ススッ。
お願いだから周りの人、引かないで。
売るものは、さっきも挙げたとおり、
初心者ポーション:評価4×1
初心者ポーション:評価5×4
初心者ポーション:評価6×2
下級ポーション:評価4×1
下級ポーション+:評価5×1
アプルジュース:評価6×2
アプルジャム:評価6×1
ウサギ肉のアプルソースステーキ:評価7×2
これらだ。
問題は買い取り金額なのだが、
「初心者ポーションと下級ポーションの評価4と5は、今も出回っているから、他と同じく、初心者の評価4が50L、評価5が70L。下級の評価4が110L、評価5が160Lでの買い取りかな」
「なんかスッキリした値段設定ですね」
「このあたりの露店同士で大体の値段は決めてるからね。それに高性能なのが欲しいのは攻略組だから、お金は余ってるからあまり気にせず買っていってくれるよ。問題は初心者の評価6と料理なんだけど、ユウちゃん」
「なんですか?」
「この後はどうするの?」
「とりあえず、売るものを売ったら、素材集めにソロで行こうとか考えてますが」
「素材集めかぁ。それじゃあ長く狩りしたいだろうし、あまりここに長居出来ないかな」
「そうですね」
「それじゃあさ、とりあえずこれらを預からせてくれないかな」
「なんでですか?」
「このあたりの代表に聞いて、値段の目安を考えるからね」
「そうですか……。今日の夕方ぐらいにここにいますか?」
「たぶんいるよ?」
「街の外にいるうちはお金使わないと思うので、帰ってきたときに払っていただけますか?」
「うん!それでいいよ!それじゃあフレンド登録しておこ」
「そういえば、フレ登録初めてです」
「そうなん?ブリとスノーちゃんとは登録してないの?」
「すっかり忘れてました」
吹雪も初雪ちゃんも忘れないでおいてほしい。
「まったくブリのやつは。フレンド登録は握手して、『フレンド登録』っていえば登録できるよ。ってなわけで、ほい握手」
「はい」
そうして握手したあと、
「「フレンド登録」」
すると、
『ヤンさんをフレンドに登録しました』
との文字が。
さらにその下には、コールやメール用のアドレスが。
誰かと友達になってアドレス登録するとか、数年ぶりだよ。
昨日は急に出かけるということで、投稿できませんでした。
これがストックなしの自転車執筆をしている弊害ですね。
近いうちにストックを貯めないと。




