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番外編・3

「はぁぁぁぁ!?」


 驚きのあまり、変な声を出してしまったが、そんなことはどうでもいい。


「どういうことなの兄さん!?」

「それが、なんでかわからんが、『男らしくなるには見た目から』とかいってた」

「悠兄ちゃんがボウズとかありえないよ!顔的に!」

「当たり前だ!今日なんてあいつのこと見て気を失ったやつや、発狂したやつすらいたんだぞ」


 兄さんのクラスはいろんな意味で面白そうです。


「……ふぅ。兄さん、少し落ち着きましょう」

「あ、あぁ。あ、急いで帰ってきたから喉乾いてるんだ。少しお茶飲んでくる」

「うん……飲んどる場合かーッ」

「いや、落ち着けって言ったのは雪じゃないか」

「というか、さっき入ってきたときのセリフからして、私のせいにしませんでした?」

「それは、あいつが雪に言われて考え直したって言ったんだぞ?」


 ん?どういうことでしょうか。

 悠兄ちゃんに昨日言ったことといえば……あ。


「もしかして、愚痴を言わないでって言ったから、行動を起こしたの!?」

「はぁ!?それだけでボウズにするとか、そっちより、普段の行動にもっと力を入れろよ!」

「それこそ私に言わないでよ!」

「雪が理由みたいなんだし、雪が何とかしてくれ!」


 えー。どうすればいいのよ。




 後日悠兄ちゃんが来たのだけど、そこにいたのは、ボウズのスポーツ少年ではなく、罰を食らったのに、笑顔を浮かべる少女みたいな悠兄ちゃんでした。


「……悠兄ちゃん」

「なんだい?あ、髪切ったんだけど、男っぽいかな?」

「……悠さん」

「……え?」

「正直キモイです」

「ええっ!?」

「というか、髪が伸びるまでうちに出入りしないでください」

「えぇえっ!?」

「では」


 そういうと私は、玄関のドアを閉め、鍵をかけた。


「はっきり言ったな」

「ときにははっきり言うことも救いなんですよ」


 その次に悠兄ちゃんが来たのは、2ヶ月ほどたってからでした。

 2ヶ月は今までで一番悠兄ちゃんが来なかった期間だ。

 そして、その期間中にあったテストで兄さんがボロボロになっていました。


 そうそう。このことがあってから悠兄ちゃんは、いつも髪の長さはほどほどにするようにしてくれました。




「それじゃあブリザード、そのユクロスがいいって言ったら明日一緒に狩りに行くことで決定だな」

「あぁ。とはいっても、あいつのことだから、『明日はソロで動いてみる』とかいうだろうけどな」

「そのときは俺達と狩りに行こうぜ。人数揃えて、南とか西とかの強めのところ行きたいからな」


 思い出しているうちに、明日の予定がある程度決まったようですね。


「あいつは本格的に初心者だから、一緒のときは南や西は勘弁してあげろよ」

「あぁ。大丈夫だって。いざとなったらタンカーのおまえが何とかしてやれよ」

「そうだな。それじゃあ明日な」

「おぅ!また明日」

「それじゃあスノーちゃん、また明日ね。あとついでにブリザードとカイも」

「うん。また明日」

「「俺たちはついでかよ!」」




 2人と別れた後、すでに時間は22時を過ぎていた。

 私たちは宿へと向かいつつ、兄さんと少し話をした。


「とりあえず、2人には、ユクロスがわざとネカマしてるって勘違いはしないでもらえた」

「もちろんだね」

「あと、明日は朝ユクロスに連絡を入れた後、一緒なら北か東、別なら南か西でレベルを上げに強いのを倒しに行く。その連絡は、ユクロスの反応の後でにする。これでいいか?」

「おk」


 つまり、すべては悠兄ちゃん次第ということだ。




 そんな風に話歩きをしているうちに、宿についた。

 さっそく入るとそこでは、


「おいおい、ここの宿屋にも酒がないのかよ」

「お風呂もないとかありえないっしょ」

「というか、どこも1晩と1回とかなんなの?もっとわかりやすくしてくんない?」


と、騒いでいる3人組がいた。というか昼間武器屋の前で絡んできた男と知らない女2人だ。


「うわぁ…」


 今すぐ回れ右して立ち去りたい。

 そんなことを考えていると、


「ケッ!俺はこんな宿に泊まらねえぞ!違う宿を探す」

「「あ、待って」」


 そういって出入り口のこっちに近づいてきた。

 ここは兄さんを盾にしてやり過ごす。……って、兄さんが大きくても人1人隠すなんて出来るわけがな


カランカラン


 ……うん。


「よし、さっさと泊まってさっさと寝よう」

「なぁ、今俺を盾にしなか」

「すみません、一晩いくらですか」

「聞いてないし」


 聞いてないんじゃない。聞かなかったことにしたのだ。


『1晩は1人につき20L、1回は1人につき100Lだよ。ふぅ……』

「さっきの人も言ってましたけど、違いがあるんですか?」

『まあね。……でも、さっきの人で疲れちゃったから次回でもいいかい?』

「そうですね。それじゃあ1晩を2人おねがいします」

『はいよ』




 ところ変わって宿の部屋で1人です。

 兄さんは、


「雪と違ってなにも食ってなくて、腹減った気がするからなんか買ってくる」


と言ってきたので、枕投げときました。


 そして、今私の目の前にあるのは、例のマドレーヌ・・・・・。2人の反応が気になったので、一応ボックスに入れておいたのだ。

 どうやら、【混乱耐性】のジョブも手に入るようだし、食べておいて損はないだろう。それに室内ならより安全だろうし。

 それでは頂きます。


「……味がな!●△×■○▼!?」




…………気がつくと、夕日の中にいた。

どうして?と、思っていたら、


「おーい初雪ちゃーんー」


 と叫びながら悠兄ちゃんが走ってくる。


 ……私の目がおかしくなければ、現実の悠兄ちゃんだ。


「イヤッッホォォォオオォウ!お菓子最高―!!」


 えー?

 呆然としていたら、近づいてきた悠兄ちゃんが私の手を取り、


「さあ初雪ちゃん、一人でいないで。今日は、お菓子、祭りだよ!」


と言いながら私を引っ張っていく。


「悠兄ちゃん?」


 これが兄さん達の見た光景なのかな?とくに叫ぶようなことなんて……


「ところで初雪ちゃん。俺とお菓子のどっちが好き?」

「えっ!?えっと、悠兄ちゃん?」

「おや?うれしいことを言ってくれるね」


 すると、悠兄ちゃんがこちらをむいて、


「そうだ。まずは、いつまでもちゃん付けする初雪ちゃんにお仕置きしてあげようか?」

「え?」

「“悠”って呼んでごらん?」


 ……え?そ、そんなの無理だ。いままで悠兄ちゃんだったのに、いきなり呼び捨てなんて。


「悠さんじゃ駄目ですか」


 すると、顔を近づけてきて、


「ダメです。悠って呼んでくれない初雪にはお仕置きだよ」


 私を呼び捨てしたあと、私の頬に手を当て、さらに悠さんの顔が私の顔に近付いてくる。ってちょっと待って!それは、その……

 そして、ついにあそこが触れそうになっt「雪!?なに食べてるんだ!?」




「っは!」


 目覚めると、目の前に兄さんの顔が。


「おまえなんでこのマドレーヌ持ってるんだよ!こんな危険物食べるんじゃn」

「兄さんのバカァァァァァッ!」

「ぶるぁぁぁぁぁ!?」


 恥ずかしい!私がやられるなんて。今絶対顔が真っ赤だ。

 もう……寝る!夢でまであんな展開は起きませんように!

 やっとスノー版が終わりました。

 最後の方のアレは、アレを食べたから状況が似てるんだ。と思っておいてください。


 ……ってあれ?予定では、ユクロスの行動をスノー視点で見る予定だったのに、いつの間にか現実の悠の話に。

 まぁ、そんなこともあるよね?


 明日は掲示板ネタ!の予定ですが、現在進行形で全然書けません。

 明日の投稿時間までに書けなければ、今回の掲示板ネタの投稿はなしです。とはいえ、本編が書けているわけでもないので、掲示板が書けなければ、明日の投稿はなくなります。

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