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Link.22

 階段を上ると、2階についたのだが、


「ネカフェじゃねえかっ!」


 そう、壁で仕切られてはいるが、あくまでそれは簡易。そこは聞いていた。だが、まるでネットカフェにありがちな仕切りだったのだ。

 そんな光景に驚きつつも、開いている扉を探す。扉の間隔は、畳の、長い方くらいの長さだ。わかりずらい?俺もだ。

 この様子だと、部屋も狭いのかと思いながら歩いていると、開いてる扉を見つけたので中に入る。

 中は……って、えっ!?


「廊下に比べて部屋広……い?広いのか?」


 なぜか部屋の大きさは畳6枚分くらいあるのだ。

 ……なんでだろうか?どこからか気にするなという声が聞こえる。というわけで気にしない。

 中の様子を改めて説明すると、確かに畳6枚分の大きさはあるのだが、動き回れる範囲はだいぶ狭い。多分3分の1くらいの広さしかない。残りは全部机だ。

 ただ、机は机でも用途が決まっているようだ。

 右手側の机は、下の階の作業机のようなもの。ただし、斜め上に照明が付いているので手元は明るそうだ。

 左手側はキッチンのようだ。ただし道具は一切ない。一応コンロはあるが。

 そして一番奥には水道が2つ設置されている。これも右が作業場にあるようなもの。左がキッチンにあるもののようだった。

 ふむ、結構便利そうでよかった。

 それでは早速作業に入りますか!と思い扉を閉めようとすると、扉にはいくつか注意書きがあった。


注意事項

・入ったら扉を閉めてください。閉めた時間から料金が発生します。料金はゲーム内で30分間ごとに10Lです。閉めることにより、水道とコンロが使用可能になり、ほかにも部屋の内部では耐久が減らなくなります。

・閉めずにいると防犯の面で危険なほか、アイテムの耐久が減ります。閉めなかったことによるトラブルは受け付けません。

・部屋の内部のものは自由に利用できますが、最低限、生産道具セットがなければ物が作れません。

・内部のものは持ち帰れません。

・部屋の中にアイテムを置いたまま部屋から出ると耐久がごっそり減ります。

・部屋の中でログアウトした場合、次回ログイン時広場に送られます。部屋に置いておいたアイテムはロストします。

・任意でないログアウトの場合、ボックスに自動で送られます。ボックスに入りきらない場合、ランダムでアイテムがロストします。

・注意とルールを守って楽しく生産しよう。


 最後を除いて割と重要なことが多かったな。気づいておいてよかった。

 ともかく、今度こそ生産を開始しよう。




 まずは簡単らしい《調ご『グゥゥゥゥ』……

 お腹がすきました。

 というわけで《料理》から。


 まずは買ってきた調味料を『魔法の調味料道具セット』に入れる。すると、


『調味料道具に塩を登録しますか?』


と聞かれたのでもちろんYES。

 その他にも買ってきたものを入れるが、どれも登録できた。

 よかった。出来なかったらどうしようかと。




 それでは、と『料理道具セット』を開くと、中には、


・包丁

・まな板

・フライパン

・鍋

・木の皿×10(消耗品・次回以降購入必須)


 実にシンプル。これがあれば料理が出来ないこともないっていう最低レベルだ。

 ……え?これだけあれば十分?

 全然足りない!世界観がファンタジーだからオーブンやレンジなどの電化製品は諦めるけど、フライパンと鍋はあと何種類か、他にも蒸し機やザルも欲しい。

 まあ、スキルでつくるから関係ないのだろうが。


 とりあえず、ウサギの肉で何を作れるのか見てみるとしよう。


ウサギの肉

ウサギの肉。それなりにおいしい。ただ、生食は危険。焼くか煮るが吉。


「おみくじかっ!」


 そういってツッコむと、周りから、


「今の声きっとウサギ肉を見たんだな」

「あの説明はないw」


とかの声が。

 しまった。周りに声が聞こえるんだよな。自重しないと。


 とにかく、生以外ならいけるのか。ならまずは焼いてみようかと思いキッチンに向かい合うと、前に紙が貼ってある。




初心者レシピ

・ウサギ肉のステーキ

フライパンに、『ウサギの肉』『塩』を入れて、火にかけながら《料理》といえばできます。できたら皿によそってください。

・ウサギ肉のスープ煮込み

鍋に、『ウサギの肉』『塩』『水』を入れて、火にかけながら《料理》といえばできます。できたら皿によそってください。


・注意

あくまで初心者用につき、最低限の味です。過度な期待はしないでください。

皿によそわないとボックスに入りません。

ヒント・自分で調味料を増やしたり、加減しておいしくしていってください。




 なんとも残念な感じだ。

 とりあえず、書かれている通りに『ウサギ肉のステーキ』作ってみることにする。

 フライパンに、ウサギの肉と塩、ただ、調味料は豊富にあるので、コショウとハーブを加えてみる。

 火を付けて、《調理》!


『チーン!』


『ウサギ肉のペッパーステーキ(ハーブ風味)が完成しました』


 ……いろいろ言いたいことはあるけど、何より言いたいのは、『チーン!』ってなんだよ!電子レンジじゃないんだぞ!

 まったく、と思いつつ皿によそって確認する。


ウサギ肉のペッパーステーキ(ハーブ風味):評価3

コショウをまぶしてウサギの肉をフライパンで焼いたステーキ。香り付けにハーブが使われており、肉の臭みが減っている。

スタミナ+70


 なんかそれなりっぽいのが出来た。

 あ、スタミナって言うのは行動に関わるステータスだそうだ。

 β時にはなく、今回追加された要素だ。

 最大値は100だが、蓄積可能で最大で500まで貯めておける。スタミナが減ると攻撃や防御が低くなるそうだ。

 今回は開始1日目に限り、減少しないようになっているそうだ。1日目さまさまだ。

 とはいえ、増加はするそうだ。現に俺のスタミナは、


スタミナ:200


 あの許されないマドレーヌには俺の料理をしのぐスタミナ回復値があったらしい。

 初期配備の携帯食料ですら回復値50なのに。

 大きく増えることはいいが、俺はあれをもう一度食べたいとは思わない。




 とにかく、作った以上は食べてみるとしよう。匂いもあるし、あのマドレーヌよりはいいだろう。


 では……実食!


 料理完成。さて、どんな味なのでしょうか?



 あれれーおかしいぞー?体調良くなって書きためた分があったはずなのになくなっているぞ。どうしてだろう?


……ほんとなんででしょうね?

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