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迷惑な人をどうするか、何パターンか考えましたが、こんなことになりました。
「なんだとこのガキッ!人が優しく対応してやったと思えばっ!」
えぇー。あれで優しい対応だったの?あれ優しいというか変な人のような気もするよ。
「あんなのがあんたの優しい対応だったの?あれ優しいっていうより変な人だよ」
初雪ちゃん!俺も思ったけどそういうことは言わないようにしようよ。怒らせるだけだし。
「このガキ、俺が変な人だとぉ!?」
「そうだって言っているのっ!放っておいてよ!」
「やめようよ、ゆ……スノーちゃん」
「おに……お姉ちゃんは少し静かにしていて」
お、お姉ちゃん!?
そうだった。今の俺は女の子らしいし、お兄ちゃんというよりはお姉ちゃんなのか……
しかも、そんなときに限ってメールが着信し、それを開くとそこには、
身長150cmで、肩甲骨が隠れるくらいの長さの髪、綺麗な夜色の髪と瞳、そして中性的な顔の美少女。
もうおわかりだろうか?これが俺である。髪の長さと色、体つきが女っぽい以外は全部俺の特徴だ。
つまり届いたメールは、あのカフェで撮ったスクショだったのだ。
届くタイミングに、悪意を感じるくらいな追い打ちを食らい、orzのポーズでショックを受けている横で、
「てめぇ、もう怒った。PvPだッ!」
「わかりやすく勝負で決着付けようっていうのね」
「あぁそうだ」
「うん。実にわかりやすいね。周りにはたくさんの人がいるし、勝った負けたもわかりやすい」
「ならさっそく……」
「だが断る」
「なっ!?」
「この氷精戦車のスノーが嫌いなやつは、相手のことを全く考えずに、自分の好き勝手にやるやつよ。っていうか、もう一人が装備買いに行っているのを待っている年下の女の子にPvP仕掛けるとか信じられないよ!」
そんなことを言い合っている。
それを聞いた周りの人たちは、
「確かに年下の女の子に対してPvPをいきなり仕掛けるとかひどい奴だな」
「というか氷精戦車のスノーって、もしかしてあの!?」
「ゲーム業界でも強メンバーといわれ、ブリザードは耐えることに特化した魔法使い」
「スノーは、当たらなければどうということはないっていう魔法使いだろ?」
「前から女っぽいとは言われていたが、あんな少女だったとは」
「ということはあちらでうなだれているのがブリザードか?」
「いや、ブリザードはすごく男っぽいから違うだろう。それに名前も違うようだ」
「確かに名前が違うし、すごく女々しい感じだな」
ぶわぁ(泣
「以前の強さ通りなら、ぜひパーティを組みたいのはわかるな」
「そういうところはあいつに同感したい」
「ん?でもあいつ名前聞いても全然反応しないぜ?もしかして見た目だけで話しかけたのか?」
「はぁ?見た目だけって……二人とも中学生上がったくらいの身長だぞ?」
「それがわかるおまえもすごいが、つまりあいつは中学生くらいの女の子2人に話しかけたのか?」
「おいおい、しかもPvPを仕掛けようとしたんだろ」
「それって犯罪っぽいな。つまり……」
「「「「「おまわりさん、あいつです」」」」」
……仲いいな周りの人たち。
「なっ!お、おまえら。俺はそんな変態じゃねぇ!」
「ふふふ、ゲーム内でロリコンと呼ばれたいとはいい度胸だ」
「ちげぇ!俺はこいつらがガキだから、アイテムを巻き上げようとしただけだ!」
あっ!
「なによあんた、パーティどころかアイテム巻き上げるとか、もう犯罪じゃないの!?」
「あっ!しまった……」
墓穴を掘っていらっしゃりますね。
「おまえ、犯罪とは言わないが、あまりに酷いんじゃないか?」
「うるせぇ!」
というと、こちらに指を向け、
「大体、こんなガキがやっているのがおかしいんだよ!とっとと世間の恐ろしさってやつを教えてゲームをやめさせるべきなんだよ!」
ガッ、つまり俺は、この手のゲームをやってはいけない年齢と見られたわけか……っく!
「なによ!私はまだ学生だけど、お姉ちゃんはもう社会人3年目なんだからね!」
「「「「「はぁ!?」」」」」
さすがに俺も『はぁ!?』ですよ初雪ちゃん!?なに言っているんですか!?
「じゃあじゃあ、そこのユクロスって子は20歳以上なのにそんな感じなの?」
「そうだよ」
「おいおい、まじかよ。こいつもう一人より小さいのに、俺より年う「合法ロリ、キタァァァァァ!」なのかよ!」
「「「おまわりさん!あいつです!」」」
「な!?つ、つい叫び声をあげてって、うわっ!?何をするやm……最後に一言だけでも言わせてもらう!Yesロリータ、Noタッチだ!タッチをしようとしたおまえはダウトだダウ……」
そういうと、その人は人ごみに連れていかれた。
俺、20以上ってばれたのにロリータ扱いなの?
「あいつは最後にいいことを言った。Yesロリータ、Noタッチ。つまりそこのおまえも同罪だ!」
「はぁ!?悪いとは思うがあいつと一緒にはすんなよ!」
「ロリに手を出そうとした以上、慈悲は無い、ハイクを詠め!」
「グワーッ!」
「なぁ、なにがあったんだ?」
「ちょっとね」
呆然としていたら吹雪と初雪ちゃんが横に戻ってきていた。
「もう、いいんだ。なにも無かったんだ」
「お、おい、どうしたんだ?」
「お姉ちゃん?」
「うん?スノー、おまえユクロスのことお姉ちゃんって呼ぶのか?」
「うん。でも、お姉ちゃんなのに私より小さく見ら……」
「ここでは何もなかったっ。俺たちはすぐに装備持って外に行こう。いいね?」
「「アッハイ」」
なにもなかったんだ。いいね?
こ、こんなギャグっぽく。シリアスはなかなか書けないです。
主人公の見た目は、完全に作者の趣味です。あえて言うなら、今回連れて行かれた人が、一切口にしなければ自分です。
あ、通報はやめて、やめてください!