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四宝姫伝  作者: 桃姫
3章
34/37

34話:全てが揃った、その日

 藍騎は、酷い有様の家から出て、学校に向かった。家の片付けや姫を含めた異世界人の世話で、いつもより少々遅い出発となってしまった。


 校門の前に人だかりが出来ている。藍騎は、なにやら予感があった。感覚として知っている。共鳴、と言う感覚が正しいだろうか。藍騎は、人だかりの中に割り込んでいく。

「やっぱりか」

校門の前にいる女性。年のころは二十代前半だろうか。まるで澄んだ青空のような蒼色の髪と大海の様な蒼い瞳。聡明な様子を伺わせる知的な雰囲気。服装や一挙手一投足に気品が見受けられることから、まるでお嬢様や姫様のような感じがする。その女性の名は、セイリス・エデン・フェルキス。フェルキス王国の姫である。その横には、茜色の髪をしたフェルアがいた。

「セイ!フェルア!」

「藍騎様!」

「勇者様ぁ~!」

セイリスは、言うが早いか、抱きついてきた。フェルアは、猫を被り、猫なで声で、藍騎を呼ぶ。

「面倒なところで合流するなぁ。まったく」

そう言いながら、藍騎は、セイリスとフェルアを引きずって、来た道を引き返す。


 いよいよ四人の姫と四律魔典が揃ったわけだが、

「フェルア、お前は、ディスタディアとどう言う関係なんだ?」

「あたしはですねぇ~、王の娘、つまり姫なんでぇ~す!でも、ディスタディアの血は一切無くて、お母様の血だけだったみたいで、追い出されちゃったんですぅ~」

そう言って、黒い羽を広げるフェルア。どうやら、アルカディアは半分半分。フェルアは片方。と、完全なディスタディアの血を継ぐ姫は生まれなかったらしい。

「でも、お前って、イーグ・プリズンだよな」

「イーグ・プリズンは、お母様の姓ですぅ~」

これで藍騎の仮説は、真実となった。でも、それが、何を意味するのか……。


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