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四宝姫伝  作者: 桃姫
2章
30/37

30話:仮説→確信

 龍であるが故、私生活も豪快にならざるを得ない。全てを大きなスケールで見ているのだ。そんな彼女が、今、藍騎の元にやってきた。

「なっ、何だ?紫藤、知り合いか?」

クラスメイトの声に、藍騎は、少々笑い気味に、

「まあな」

と、答えた。

「はぁ、先生。ちょっとコイツを家に送らなきゃならないんで、早退してもいいですか?」

呆気にとられていた担任教員は、「あ、ああ」と答えた。

「行くぞ、リン。ちょっと荒いが、」

そう言って、リンテスを抱えると、疾走した。


 藍騎の家に着いたのは十数分後だろう。

「まあ、藍騎。また早く帰ってきたの?サボり癖でもついちゃ……藍騎、犯罪よ」

お決まりとなりつつある台詞を藍騎の母親が言ったところで、いつもどおり、リンテスを家に上げた。

「うわ~お、リンテ、来たの?」

「リン、久しぶりね」

「アルカディアにシルフィリアか」

三人の姫がここに集結した。残りは、一人。

「げっ、リンテス。テメェも着たのかよ。ただでさえ狭ぇのに更に狭くなるじゃねぇか」

「ん?ロゼリアか?ミーサは、一緒じゃないな」

そして、「四律魔典」との再会も果たした。

「ミーサ?何であの根暗野郎とあたしが一緒にいなきゃなんねぇんだよ」

「ふむ、捕らえてから知ったんだけど、従姉妹らしい」

従姉妹。親族である。

「ワタシの母である人間の家系だったらしい。だが、龍の一族に、人間の一族が親族にいることを否定され、滅ぼされたはずだった。ミーサはその生き残りだ」

「そうだったのか。だったら、フェルアはアルの関係者ってことになるな」

「え?フェルフェルが?知らないけど?てゆ~か、何で?」

アルカディアの疑問に藍騎は、ロゼリアの話から導き出した説を話す。

「ロゼリアは、シンシア王の親族。マリネスは言うまでも無く、元フェルキス王国姫。ミーサは、デルタミア王女の親族。となれば、残るフェルアは、ディスタディアの関係者だろ」

「おお~!凄い!藍騎流石ぁ~!でも、フェルフェルかぁ~。知らないなぁ~」

「まあ、今のところ、なんとも言えないな」

藍騎は、そう言って、一息つくためにコーヒーを入れに台所に行った。


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