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28話:迷い子
担任教員が、告げる。
「誰か、迷子がいるんだが、知らないか?外人なんだが」
外人の迷子。藍騎は、興味をそそられた。しかし、藍騎は当然知らないし、周りからも知っていると言う反応が見られない。
「入ってもいいのかな?どうしよう」
その時、そんなセルヒ語が聞こえた。藍騎には、聞き覚えがあった。
「あの、外人か?な、なんて言っているんだ?」
担任教員はセルヒ語がまったくもって分からない。意思疎通の術は、藍騎しか持っていないのだ。
「入ってきていいぞ」
藍騎は、セルヒ語で言った。
「ん?その声、藍騎?」
そう言いながら入ってきたのは、とても美しい女性。まず、目に入るのが、灼熱の炎よりも紅い髪と血の如く紅の瞳。次に、その美貌。妖艶に笑みを浮かべる唇。普通に立っているだけで、艶かしく科を作っているように思える肉体。肌は、少しピンクっぽい肌色。彼女の名前は、リンテス・バルド・デルタミア。デルタミア王国の姫である。
「よう、リン」
「久しぶり、藍騎」
一つの仕草が色っぽい。しかし、彼女の口調からは、色っぽさが感じられず、相殺されている。彼女は、口調だけでなく、私生活も豪快だ。それは、彼女の特異な存在が故だろう。




