27話:学校と妙子
藍騎が、妙子への説明をしていなかったことに気がついたのは、その翌日だった。
「あ~、学校で説明するか……」
気だるそうにつぶやいて、起き上がり、ベッドに手をついたとき、不思議な感触がした。藍騎は、その柔らかさに暫し、至福の時を感じていたが、その正体に気づき、動きが停止してしまう。思考も停止したようだ。無論、それが何、いや、誰かと言うのは、簡単な話で、藍騎の部屋に泊めるといったロゼリアである。そして、藍騎が最初に思ったのは、「胸って、あんまなくても柔らかいんだな」と言うことである。
「は?おい、」
そして、ロゼリアは、目を覚ました。
藍騎は、ボロボロになった体で登校をした。無論、目に見える傷などないのだが、
「おはよう、今日も早いのね」
「おはよう、妙子」
藍騎は、いつも通りの挨拶をすると、本題を切り出した。
「なあ妙子。昨日のことだけどさ」
「昨日の……、ああ、」
「そう、それなんだが、まあ、色々あってな。まあ、詳しい事情は、今度説明する」
藍騎は、詳しい説明を避け、今度説明すると言った。
「そう、じゃあ、一つだけ聞いていい?」
「何だ?」
一つだけならいいか、と藍騎は、妙子の質問を聞く。
「あの子たちは、恋人?」
予想外の質問過ぎて、盛大にむせる藍騎。
「あのな、そんなわけないだろ?」
その後に「身分が違いすぎるから」と付け足した。実際は、異世界の立場としては、藍騎は「勇者」で彼女らは「姫」。同等の身分かと言えば、実は、藍騎の方が、身分が上である。藍騎の見解としては、藍騎は「一般人」で、彼女らは「姫」。それでもまあ、違いすぎることはないのだが。
「じゃあ、恋人はいるの?」
ここで藍騎は、きっぱりいないと言おうとした。しかし、それは、ホームルーム開始のチャイムに遮られてしまう。




