《小休止なのです》
「今日は、お星さまになった貴音のママのお話をするのです」
「……キスの話題はスルーしやがったな!? そういえばさぁー、貴音ちゃんのお母さんってフィンランド人だっけ? ちょっと創作物では珍しいよね?」
「それは作者が無教養で単純おバカなせいなのです」
「いきなりディスってきたな」
「この作品の登場人物は全て山梨にある公共温泉施設の名前をもじったのです。作者がママの国籍を考えたときに……温泉と言えばサウナ……サウナと言えばフィンランド……という単純な発想なのです」
「マジか!? じゃあノラさんという名前は?」
「最初は名前を考えていなかったのです。でも今回のお話でどうしても名前が必要になり急遽考えたのです!」
「相変わらずのノープランだなぁ」
「尾白家は全員、北杜市にある公共温泉の名前をもじっているのです! ママも尾白家の一員なので、作者はそれに因んだ名前を必死に探したのです」
「そんな都合よく……ってかあんまり奇をてらった名前だとフィンランド人っぽくなくなってしまうじゃん!」
「そこで作者は、フィンランドの女性に多い名前を検索したのです。そして大泉にある『甲斐大泉温泉 パノラマの湯』から『ノラ』の文字だけ使ったのです」
「くっ……苦しい」
「ちなみにこの温泉、GWに貴音たちが入った温泉のモチーフなのです」
「露天風呂からの眺めが良い温泉だったよねー」
※※※※※※※
「でも、作者が『思いつき』でママの国をフィンランドに設定したことで、この作品の流れが決まったのです」
「えっ、そうなの?」
「作者はフィンランドについて色々調べたのです。その情報に合わせる形でこの作品の設定を考えたのです」
「どんな風に?」
「まずはパパの職業なのです! パパは童話作家なのですが、ある童話を勉強するためフィンランドに渡ってママと知り合ったのです。そのきっかけは『ムーミン』なのです」
「あぁそういえば! ムーミンの作者ってフィンランドだっけ!?」
「次に『コーヒー』なのです! パパはコーヒーを淹れるのが得意なのです。これはコーヒー好きのママのために練習したそうなのです」
「うん、貴音ちゃんも上手だよね」
「実はフィンランド人はコーヒーの消費量が世界一なのです」
「これは意外! 知らない人多いよね」
「ヨーロッパは硬水が多いのですが、フィンランドは日本と同じ軟水なのです。だからコーヒーがおいしく淹れられるのです」
「どういうのが好みなの?」
「浅煎りのコーヒーが好まれているそうなのです」
「あぁ、酸味が強いヤツ? 私は苦手だなー」
「実はママも深煎りが好きだったらしいのです。ちなみに貴音はエスプレッソが大好きなのです」
「まだ中学生なのに? それじゃあ何でピーマンが食べられないの?」
「に、苦いからなのですぅううううっ!」
「……言ってることが矛盾しているんだけど」
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「あとは国民性なのです! が、これはおねえちゃんに言えないのです」
「えぇっ、何でだよ!」
「一般的な欧米人とは違う、しかも日本人に似ている部分があるのです。これを基に今回のお話ができたのです」
「えっ、日本人と一緒?」
「今回のお話に関係ないところで言うと、パーソナルスペースが広い、電車やバスが正確、家に入るとき靴を脱ぐ、治安がいい……といったところなのです。もちろん性格は人それぞれなのですが」
「へぇ、何かフィンランドに興味出てきたなぁ……元々作者の思いつきだけど」
「おねえちゃんにはピッタリだと思うのです。女性の社会進出は世界でトップレベルだそうなのです。女性にやさしい国だそうなのです。ファッションに関しては流行に乗らず、自分のスタイルを突き通す人が多いそうなのです。おねえちゃんのパジャマも受け入れられるのです」
「おい、人のパジャマを珍獣みたいに言うな!」
「他にもオーロラやサンタさんもフィンランドなのです」
「そっか! じゃあいつか行ってみたいね、貴音ちゃんのお母さんの国」
「じゃあ冬休みになったら行くのです」
「よーし、じゃあ旅行会社に予約を……えっ!」
「……どうしたのです?」
「旅行代金……私にはムリだぁああああっ!」
「おねえちゃん、バイトがんばるのです」
「そんなレベルじゃねーよ! でもいつか……」
「おねえちゃんと一緒にオーロラを見るのです♥」
「……バイトがんばろ。次はバイトの話……かな?」
「貴音はオーロラが好きなのです! でもお星さまの方がもっともーっと大好きなのです!! だから下にあるお星……」
「もういいよ、しつこい! でも★★★★★よろしくお願いしまーす!」




