《小休止なのです》
「おねえちゃん! 学園祭は楽しかったのです!」
「そっか……私としては正直行きたくなかったけど、貴音ちゃんが喜んでくれたならよかったよ」
「おねえちゃんは男の人が苦手だから行きたくなかったのです! でも結局、近づいて来たのは女の人ばかり……男の人は誰も来なくてよかったのです!」
「う~ん、それはそれで複雑な気分だなぁ……」
「でもメイド喫茶は疲れたのです」
「それな……今回は和と茅乃にやられたわ」
「前におねえちゃんがオムライス作ったの……今回の予行練習だったのです」
「そういうことだな……でも、家のとは作り方変えたけどね」
「すっ、すごいのです!」
「いやいや、すごいと言えば貴音ちゃん! 前から自分でコーヒー淹れられるのは知ってたけど……あそこまで上手に淹れられるとは思わなかったよ」
「パパから教わったのです! パパはママのためにコーヒーの淹れ方をイチから勉強したのです!」
「あぁ、お継父さん上手だもんね」
「貴音は将来、ウエイトレスさんの制服を着て自分で淹れたコーヒーをお客さんに出す仕事がしたいのです」
「何でウエイトレスの制服? あぁ、それじゃ喫茶店でもやってみれば!? お姉ちゃん、ナポリタンとかも得意だからさ、協力するよ」
「本当なのですか!? あっ、でもお客さんが……」
「あ゛……そっかぁ~貴音ちゃんがお店やったら●●●●しか来ねぇな……それはダメだ! 私にはムリ」
「えっ!? ●●●●って何なのですか?」
「今日、貴音ちゃんとチェキ撮った人たちの総称」
「なっ何で貴音には●●●●のお客さんしか来ないのですか!? 今日だってオムライスへ悪口書いたのに喜んで食べていたのです!」
「うん、貴音ちゃんだったらどんな攻撃してもムダだよ! たとえ『ヘンタイ』とか『●ね』なんて罵ってもヤツらには『ご褒美』なんだよ!」
「ひぇええええっ! じ、じゃあどうしたらいいのです!?」
「物理的な痛みを与える! でもそれすらご褒美ってヤツもいるからなぁ……あとは病院送りになるまで痛めつけるか、いっそのこと●す……」
「おねえちゃん、それは犯罪なのです」
※※※※※※※
「今回は初登場のキャラクターがいたよねぇ」
「おねえちゃんが泣かした女なのです」
「言い方っ! 彼女は『金沢桃里』と言って私と同じ学科なんだよ。でも料理が全くできなくてしかも陰キャ……自分を変えたくて和たちがいる飲みサーに入ったらしいよ」
「何かおねえちゃんに対する視線が怪しかったのです! しかも貴音をライバル視しているみたいなのです」
「実はね、この人……作者が執筆中に突然考え出したキャラクターなんだよ」
「執筆中って……プロット無視なのです」
「そう、作者は執筆中に突然オチを変えたり新キャラ出したりするんだよ。だから彼女も、これ以降のストーリー展開で私たちとどう絡ませるか白紙状態……」
「無計画にもほどがあるのです」
「まぁ、いずれどこかで出てくると思うけど……」
「そういえばもうひとり……コンサートにおねえちゃんの知り合いがいたのです」
「あぁ志麻ちゃんのこと? 彼女は高校一年生、お姉ちゃんが最近始めたバイトに関係する人だよ」
「それじゃ貴音はわからないのです」
「志麻ちゃんは、作者が書いた他の小説に登場するキャラクターだよ! ちなみに彼女と一緒にいてノリノリだった子はその小説のヒロインなんだけど……まぁ詳しいことは私がバイトをしている回で話すよ」
「あと……忍野萌海を知らない読者に説明した方がいいのです」
「一応説明しとくか……この物語の作者が書く連載作品に必ずといってもいいほど登場するキャラクターです。元々は山梨のご当地アイドルグループのメンバーだったけど、グループが全国進出するタイミングで彼女は『ある病』に襲われました」
「ジ病が悪化したのです」
「誰が上手いことを言えと……。長距離の移動が難しくなった彼女はグループを脱退、その後『ジ元アイドル』として県内のみで活動しています」
「何の病気なのかだいたい察しがつくのです」
※※※※※※※
「次回は……えっ!? 貴音ちゃんが襲われる? その後は……キス?」
「へっ、どどどっどういうことなのです!?」
「わかんないけど……妹に手を出すヤツは私が許さないよ!」
「おねえちゃんカッコイイのです♥」
「そういえば、和からまだバイト代もらってねーな」
「貴音はもらったのです」
「えっ、マジ!? いくらもらったんだよ?」
「お金じゃないのです♥」
「えっ!?」
「着替えのとき、和おねえちゃんのおっぱい揉ませてもらったのです! メイド服の上からなのですが……すっ、すごかったのです♥」
「……何やってんだオマエらはぁああああっ!」




