貴音はおねえちゃんに……試してみたのです(貴音side)
……えっ!? 何でおねえちゃんがここにいるのです?
パパとママさんが新婚旅行に出かけた夜、貴音は怖くておトイレに行けなかったのです。そこでおねえちゃんについて行ってもらったのです。
そのあと貴音は自分の部屋に戻って寝たのです。寝ていたはずなのです! なのに……貴音が目を覚ますと、
……布団の中で……おねえちゃんが寝ていたのです!
――えぇええええええええっ!?
なんでおねえちゃんがとなりで寝ているのですか? しかもピンクのかわいいパジャマがはだけて、おっぱいが丸見えになっているのです!
えっ!? おねえちゃんはわざわざ貴音の部屋へ、おっぱいを見せるために入って来たのですか? だとしたらおねえちゃんは完全にヘンタイさんなのです。
「きょろきょろ」
貴音は周りを見回したのです……何とここはおねえちゃんの部屋だったのです!
もしかして……貴音はおねえちゃんに拉致られたのですか!? だとしたらおねえちゃんは完全に誘拐犯さんなのです。
あれ? そういえば……
貴音は夢を見ていたのです。夢の中にママが出てきたのです。貴音はママを追いかけて……部屋に入って……ベッドに入って……ママのおっぱいを……
ということは……貴音がやったのですぅううううっ!!
きっと貴音は寝ぼけたままおねえちゃんの部屋に入って……ベッドに入って……おねえちゃんのおっぱいをママだと思ってチューチューしていたのです!
――たっ、貴音は悪い子なのですぅううううっ!
おねえちゃんごめんなさいなのです。パジャマのボタンをちゃんと留めてあげるのです。貴音はおねえちゃんのパジャマのボタンに手をかけたのです。
ところが……貴音はその手を止めたのです。
貴音はおねえちゃんと一緒にお風呂に入るのです。なのでおねえちゃんのおっぱいは何度も見ているのです。
でも……オレンジ色の電気がついた薄暗い部屋の中で、横向きで寝ているおねえちゃんのおっぱいは、お風呂で見ているときと雰囲気が全然違うのです。
――貴音は……なんかドキドキしてきたのですぅううううっ♥
貴音は寝ていたので、おねえちゃんのおっぱいを本当にチューチューしたのか覚えていないのです。だから夢で見たママのおっぱいみたいに、おねえちゃんのおっぱいをチューチューしてみたくなったのです! ついでに……
おねえちゃんのおっぱいから「お乳」が出てくるか試してみたくなったのです♥
こんなことしたら絶対おねえちゃんに怒られるのです! でも今、おねえちゃんは寝ているのです!
――やっぱり貴音は悪い子なのですぅううううっ!
「ちょんちょん♥」
まず最初に、おねえちゃんのおっぱいの先っちょをさわってみるのです! いつもだったらおねえちゃんは「あん♥」と変な声を出してから怒るのです。でも今は何の反応もないのです。
――チャンスなのです!
おねえちゃんのおっぱいの先っちょにキスするのです……緊張の一瞬なのです!
「ちゅっ♥」
ほわわわわぁああああっ! やっ、やってしまったのです! 貴音の唇におねえちゃんのやわらかい「先っちょ」が当たったのです!
でも怖かったので、キスしたのはほんの一瞬なのです! あれ? 先っちょが少し大きくなった気がするのです……不思議なのです。
こっ……今度は大きくなった先っちょを口で咥えてみたいのです! 赤ちゃんがおっぱいを飲むような感じで……なのです。
でも貴音は中学生なのです。こんな赤ちゃんのマネみたいなこと……おねえちゃんにバレたら超恥ずかしいのですぅううううっ!
なので……バレないようにやるのです! スリル満点なのです!
「ちゅぅううううっ♥」
今度は五秒くらい……ストローで吸うときみたいに咥えてみたのです。でも、貴音がチューチューしても牛さんみたいに「お乳」は出てこなかったのです。何がいけないのですか? 貴音は考えてみたのです。
――ひらめいたのです!
クララのお水みたいに舌でペロペロしたら出てくるかもしれないのです! 貴音はおねえちゃんのおっぱいの先っちょを、舌で「ぺろっ」となめてみたのです。
でもお乳は出てこなかったのです……おかしいのです! きっとおねえちゃんは半分男みたいな「王子様」だから出てこないのかもしれないのです。
でもこれだけ大きなおっぱいなのです! たしかこの前、おねえちゃんのおっぱいは重さが一キロぐらいあるとか言っていたのです。なのでおねえちゃんのおっぱいには一リットルパックの牛乳と同じくらいのお乳が入っているはずなのです!
貴音はおねえちゃんのおっぱいの先っちょを何度も「ぺろっ、ぺろっ」となめてお乳が出るか試してみたのです。すると貴音の頭の後ろを誰かが〝トントン〟とたたいてきたのです。
――え? まさか……。
貴音は顔をそぉっと上げてみたのです。すると……
おねえちゃんが貴音をじぃーっと見つめていたのです。
――ひぇええええええええっ!
たっ、貴音は絶対おねえちゃんに怒られるのです。それと、赤ちゃんみたいなことをやってる姿を見られてはっ、恥ずかしいのです!
心の中で恐怖と恥ずかしさが折り重なるように積みあげられた貴音は、心臓が爆発するくらいドキドキしていたのです。でも……
〝バフッ〟
おねえちゃんは無言のまま貴音を抱きしめると、布団をかけ直してそのまま寝てしまったのです。貴音は恐怖と恥ずかしさに、もうひとつの理由が加わってさらにドキドキしたのです。
――ねっ……眠れないのですぅううううっ♥
※※※※※※※
日曜日の朝になったのです。
「……」
「……」
夕べの出来事のせいで、貴音はおねえちゃんに話しかけづらくなってしまったのです。おねえちゃんも貴音に話しかけづらそうな感じだったのです。
……きっとこういうのを「気まずい」と言うのです。
朝ご飯もおねえちゃんが作ってくれたのです。お皿には目玉焼きが二つ並んでいたのです……貴音がおねえちゃんのおっぱいの辺りを見ると、おねえちゃんは首を横にふったのです。
結局、この日は夕方までほとんど口をきかなかったのです。すると、
〝ピンポーン!〟
「ただいまー」
「あっ、お帰りー」
「おかえりなのです!」
パパとママさんが新婚旅行先の熱海から帰ってきたのです。貴音とおねえちゃんはようやく緊張が解けたのです。
「いづみ、ちゃんと貴音ちゃんにご飯作ってあげた?」
「えっ、あぁ……も、もちろん」
「貴音ちゃん、いい子にしてたー!?」
「は……はいなのです!」
ウソなのです……ママさんたちに言えないとっても悪いことをしたのです!
「お土産買ってきたよー! 干物でしょ? 温泉まんじゅうでしょ? あっ、それからアンタたちに……面白そうだから買ってみたんだけど……」
「えっ、何なのです?」
「じゃーん! 静岡限定『おっぱいプリン』だよーっ♥」
「……」
「……」
「ん、あれっ? どうしちゃったの二人とも黙っちゃって……しかも顔赤いよ」
ママさん……それは今、絶対に触れてはいけないワードなのです。
貴音なのです。たっ、貴音は何をやってるのですか!?




