《小休止なのです》
「みなさん初めまして! 武川いづみでーす!」
「尾白貴音なのです」
「私たち姉妹の物語『年の差百合姉妹がただイチャイチャするだけの話』が始まりましたー!」
「ぱちぱちぱちぱち」
「……口で言うな」
「この話、貴音とおねえちゃんがそれぞれの一人称視点で進めていくのです」
「ひとつのストーリーをそれぞれの視点で描いてお互いのズレや誤解を楽しむ話もあれば、私と貴音ちゃんで交互に視点を変えていく話、はたまたどちらか一方の視点だけ……という話もありまーす」
「基本的に一話(ひとつのストーリー)で完結するのです。でも長すぎる話はだいたい二千八百字以内で区切るのです」
「そうなんですよー! ひとつのストーリーが一回で完結するのもあれば、前編・中編・後編で私と貴音ちゃん視点……合計で六回分なんて話もあります」
「しかもサブタイトルがバラバラなのです! これでは目次を見ても、ひとつのストーリーがどこで区切られているかわからないのです! 作者は無計画に物事を進めるのです……詰めが甘いのです!」
「そこで! ひとつのストーリーが終了した時点で……」
「《小休止》を入れていくのです!」
「《括弧》で区切られているので、ひとつのストーリーがまとまって認識しやすいと思います!」
「内容は、貴音とおねえちゃんの漫才なのです」
「フリートークですよー! 完結したストーリーのウラ話や追加情報、次回の予告や見どころなんかを貴音ちゃんと一緒にお話していきます!」
「まず最初の議題は、おねえちゃんのピンクのパジャマについてなのです♥」
「それは議論しないで!」
「では最初、貴音がおねえちゃんを起こしに行くお話……これはおねえちゃんと一緒に住むようになってだいぶたったある日のお話なのです」
「そうなんですよ! 出会ったころの貴音ちゃんは、こんなことするような子じゃなかったですからねー」
「……おねえちゃんが貴音をキズモノにしたのです」
「おい言い方! まぁでも、貴音ちゃんの『初めて』は私が……」
「貴音の初めてって何なのです?」
「あぁっ! いや、何でもないよー……あはははっ」
「でもいきなりこのストーリーはおかしいのです! まずは貴音とおねえちゃんが出会ったときのお話からするのが礼儀というものなのです」
「まぁ礼儀かどうかはわかんないけど……次回は私と貴音ちゃんが出会ったときのストーリーです」
「初めて会うというのに……おねえちゃんはとっても礼儀知らずな格好をしてきたのです」
「いや、だってあれは……そういう貴音ちゃんだってお姉ちゃんのことを……」
「そそそっそれは仕方ないのです! おねえちゃんのあの格好を見たら……」
「それでは、次回もお楽しみにー!」
「ちゃんと読むのです!」