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私は妹たちのパジャマパーティーに参加したい!(いづみside)

 



 ――さすがに五人は狭い!




 今まで妹の貴音(たかね)ちゃんや妹の友だち・双子の(てん)ちゃん(くう)ちゃんに対し「おっぱいマウント」を取ってきた樹李(じゅり)ちゃんだが、彼女は妹たちに虚勢を張っていた……つまり言うほどおっぱいは大きくないことがバレてしまった。

 妹たちはそんな樹李ちゃんの正体を知ると仲直りをし、彼女たちは晴れて「友だち」になった……のだが、


「ところでさ、アンタたち……全員入ったら狭いんだけど」


 彼女たちが仲直りした場所は家のお風呂。この家の浴室は大きい方だが、せいぜい三人くらいが余裕をもって入れる限度……さすがに五人はムリ。だが妹たちは


「代わりばんこで入ればいいのです」

「そうですよ! 私たちが体洗い終わったら交代すればいいんですよ」

「いいんですよ」


 と言うなりさっさと体を洗い出した。


「いやいや、そうは言っても動きにくくないか!?」

「えっ!? お姉さんは私たちと一緒に入るのイヤですか?」

「イヤですか?」

「えぇっ……ま、イヤじゃないけど……」



 ――大歓迎(welcome)に決まってるだろぉおおおおおおおおっ♥



 全裸の女子中学生が四人も……いつの間にか「JC百合ハーレム風呂♥」が完成してんじゃねーか!? ありがとう天ちゃん空ちゃん! ありがとう樹李ちゃん! そして……ありがとう妹よ!


 ――でも何でこの子たちこんなに積極的なんだ!?


「ですよね、私たちもお姉さんの生おっぱいを間近に見られてうれしいですよ♥」

「うれしいですよ♥」

「……は!? いやいや、こんなもん見て楽しいか?」

「もちろんです! じゃあこの中でお姉さんのおっぱい見たい人ー!?」

「「はーい」」


 全員手を挙げやがった……コイツらそれが目的だったのか!? JC百合ハーレムどころか(おっぱい)の危険を感じた私は腕を組むようにして胸を隠した。

 一方、洗い場の三人は一人分しかない風呂いすやシャワーをうまく使い分けながら体を洗っていた……のだが、


「あっそうそうお姉さん! 今日すっごくラッキーなことがあったんですよ!」


 天ちゃん! 風呂いすに脚広げて座ったままこっち向いたらダメっ! 今、おまたからアレがハッキリと見えちゃったよぉおおおおおおおおっ!

 私にはこの瞬間が今日一番ラッキーなことだぞ! でも刺激が強すぎる……鼻血が出そうだ。そういや夕食は媚薬効果のある食材で料理作ったんだっけ……私だけが影響されてどうすんだ!?


「あ、私は先に出るからアナタたちはゆっくり入ってなさい」

「まだおねえちゃんのおっぱいで遊んでないのです」


 ――私のおっぱいはオモチャじゃねぇぞ!


「こんな機会めったにないですから……お姉さんのおっぱいをこの手で持ちあげて重さを体感したいです♥」

「したいです♥」

「あっそれ樹李タソもやりたいっす♥」


 おい調子に乗るな! ここは大人としてビシッと断らなきゃ……


「それじゃ不公平だから貴音のおっぱい触ってもいいのです」


 ……なん……だと……♥


「えぇもちろん私のも触っていいですよ! 実は最近ふくらみが大きくなってきて……お姉さんにアドバイスもらったおかげです! 確認してもらっていいですか? 空も……いいよね?」

「空も……いいよ」

「えっ、それ言ったら樹李の方が揉みごたえあるっすよ!」


 その話……乗ったぁああああああああっ♥ って……あれ?


 思わず興奮したら何かフラフラと……あっ!


 〝バタンッ〟


「えっ、お姉さんどうしました!?」

「ました!?」

「師匠! 気をしっかり!」

「あ……たぶんのぼせたのです」


 意識もうろうとした私は四人の全裸女子中学生によって脱衣所へ運ばれた……これは天国か、はたまた地獄か?



 ※※※※※※※



「お姉さん……大丈夫ですか!?」

「ですか!?」

「ん……あ、あぁ大丈夫」


 私は意識を取り戻した……どうやらのぼせたようだ。


「おねえちゃん、お水を飲むのです」


 妹が水を持ってきた……珍しく気が利くな。そういや床にはバスタオルが敷かれて、水で濡らしたタオルで頭を冷やしてある……まぁ適切な処置だ。


 ――げっ!?


 樹李ちゃんがスマホを見ている……まさか!?


「ちょっと樹李ちゃん! ま……まさかスマホで(写真)撮った?」


 すると樹李ちゃんは


「あ、のぼせたときの対処法を調べてたっす」

「え? SNSにアップとかしてない!?」

「そんなことしたら社会的に終わることくらいJCでもわかりみっす」

「あっ、ありがと……それから疑ってゴメン」


 この子たちは分担して私を助けてくれたんだ。イイ子たちだな……ただ、


 〝ムニュッ♥〟


「どさくさに紛れて私のおっぱい揉むのやめなさい」


 この子たちは上体を起こした私の胸を代わる代わる持ち上げていた……有言実行だな。しかも……


「ここはおとぎ話の森の中か?」


 私はウサギやリスなどの小動物たちに囲まれていたのだ。


「パジャマなのです」

「いや、見りゃわかるけどさ……」


 四人ともいわゆる着ぐるみパジャマを着ていた。妹はウサギ、天ちゃん空ちゃんはリスとハムスター……双子なのでどっちがどっちかわからない。そして樹李ちゃんはネコ……かっ、かわえぇ♥ だが……


 アンタたちのおっぱい揉ませてくれるという約束はどうなったぁああああっ!?


 くっそーあのときのぼせなければ……残念!



 ※※※※※※※



「あれ? 私のスウェット知らない!?」


 のぼせも治まったのでパジャマを着ようと思ったのだが……私のパジャマがなくなっていることに気づいた。

 元々私はピンク色のパジャマを着ていたのだが、妹から再三「ダサいのです」と言われてきた。なので最近はスウェットの上下セットを着ている……すると妹が、


「おねえちゃん! おねえちゃんはこれを着るのです」


 と言って私にパジャマらしきものを渡してきた。


 ――げっ!?


「こっ……これを着るのか!?」


 妹から受け取ったのは、私の誕生日に妹からもらったプレゼント……ウサギの着ぐるみパジャマだ! ま、まさかこの日のために用意したのか?


「おねえちゃん、貴音たちのパジャマパーティーに参加したいのですか?」


 女子中学生のパジャマパーティー……そんな「キマシタワー」案件、参加したいに決まっとろうがぁああああああああ♥


「参加するためにはこれを着るのが条件なのです」

「えっ、でも何で着ぐるみなんだ!?」

「もうすぐハロウィーンなのです! ハロウィーンといえば仮装なのです」


 そう言う理由だったのか! でも……着ぐるみは私のキャラじゃない。しかしJCパジャマパーティーには興味がある! こんなイベント……私の人生において二度と巡っては来ないだろう。


 私が戸惑っていると妹が耳元で、


「おねえちゃん、これがイヤならえっちぃウサギさんでもいいのです♥」


 それって昔、(なごみ)と一緒に冗談半分で買ったバニーガールのコスプレ衣装のことだろうがっ!? そんなもんこの子たちの前で着たらマジで社会的に終わるわ!


「わかったよ! 着ればいいんだろ!?」


 私は観念して着ぐるみパジャマを着ることにした。つまりそのくらいJCパジャマパーティーに魅力を感じるということだ♥

貴音なのです。本当はおねえちゃんにえっちぃウサギさんを着てほしいのです♥

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