私は妹のノーブラにドキドキした(いづみside)
九月になった……が、私の夏休みは続いている。
大学生の夏休みは長い……私の通う短大は後期の授業が九月中旬に入ってから始まるのがその理由だ。
だからといってヒマしているワケではない。私はこうやってエアコンの効いた部屋の中で勉強をしている……ベッドの上で寝ころびながら♪
――あぁでも……貴音ちゃんがいないとつまんないなぁ。
妹の貴音ちゃんは中学生……すでに二学期が始まっている。今日は平日……ついこの間まで毎日一緒に過ごしていたが今日は学校だ。
私が九月上旬も休みと知ったとき「おねえちゃんはズルいのです」と言って妹はめっちゃ不機嫌そうな顔をした。
妹はとてもカワイイが、あのとき見せた「拗ねた顔」からのふくれっ面……いわゆる「ぷく顔」は反則級の可愛さだった♥ 何で私はあのとき写真を撮らなかったのだろうと今、メチャクチャ後悔している。
〝ザザーッ〟
そういや雨降っているな……にわか雨だ。お昼は止んでいたのだけど……
そろそろ妹が学校から帰ってくる頃だ。妹はちゃんと傘さして帰ってくるのだろうか……心配だ。
――あ、でも……
以前ずぶ濡れで帰ってきたときは、白いセーラー服が肌にピタッとまとわりつきキャミソールが透けて見えたんだっけ♥
――えっ、もしかしたら今日もラッキースケベイベント開幕するか!?
私が期待に胸を膨らませていると……
〝ピンポーン!〟
玄関のチャイムが鳴った。あれ、珍しいな……いつも妹はチャイムを鳴らさず勝手に鍵を開けて入ってくるのだが……それとも来客か?
「わんっ! わんっ!」
いや、愛犬クララの反応は妹が帰ってきたときのヤツだ。この日は家に私しかいないので、仕方なく部屋を出て玄関に向かうと
「がちゃ……ただいまなのですぅ」
妹が鍵を開けて入ってきた……がちゃって口で言うなよ。
「おかえり! どうしたの? 珍しくピンポン鳴ら……」
「おねえちゃん……バスタオル持ってきてほしいのですぅ」
そういうことか……妹はずぶ濡れで家に上がれなかったのだ。
――よっしゃぁ! ラッキーイベント開幕っ♥
※※※※※※※
私はバスタオルを持って玄関にいる妹の元へ向かった。
「ちょっ、びしょ濡れじゃん! 傘さして来なかったの?」
「そっそれが……学校を出るときは降っていなかったのですぅ」
「もう、今日みたいな日は傘持って帰った方がいいよ」
――にわか雨グッジョーブ! そして傘を忘れた妹もグッジョーブ♥
「とりあえずカバンを貸しなさい! 教科書濡れるといけないから」
妹がバスタオルで髪を拭いている間、私は妹の通学バッグの水気を拭い取っていた。そして私はバッグを拭きながら妹の濡れた制服をチラ見した。
さすがに妹も最近は警戒心が強くなってきている。濡れた制服から透けた下着をガン見したら「ヘンタイおっぱいさん」と言われそうだ。いやおっぱい関係な……あぁ別の意味で関係あるか。
妹には夏の間、ブラ付きのキャミソールを着るように言っている。ブラジャーだとこういうときラインがくっきり見えてしまい完全にわかってしまう。性に目覚める年頃の男子中学生から格好の「オカズ」にされるだろう。
でも私は中坊とは違って妹のキャミでもイケるぞ(いや何が?)! さて、今回もカワイイ妹の透け下着を拝ませてもらうか……
……えっ!?
……あれ?
……見間違い……じゃないよな?
妹の濡れたセーラー服……ちょうどその胸辺りに……
色の濃い『点』が二つ見えるんですけど!
えっまさか……この子……もしかして……
――ノーブラで帰ってきたのぉおおおおおおおおっ!?
あの色の濃い点……あれは間違いなく「B地区」だ! どういうワケか今の妹はブラもキャミソールも着ていない!
えっ何でーっ!? 暑かったから!? それとも体育の着替えが面倒くさかったから!? いやいや、どっちにしてもダメでしょ!?
私は時々、妹とお風呂に入る。なので妹のおっぱいは何度も見ているのだが、以前より妹の胸は確実に膨らんできている。
なのでこんな時期に無防備なノーブラなんて絶対にダメぇええええっ! 男子生徒からエロい目で見られるでしょぉおおおおっ!? 妹がそんな目で見られるなんて、姉として絶対に許さないよぉおおおおっ! でも……
――神様ありがとぉおおおおおおおおっ! 私は幸せだぁああああっ♥
妹のB地区は正直、見飽きているくらいなのだが……このシチュエーションは新鮮でエロい! もぉー今日はバイト休んで妹の透けB地区をオカズに抜きたい気分だわ(いや何を?)!
「じーっ」
おっと! 妹が不審そうな目でこっちを見た。ヤバいヤバい……私が反射的に目を逸らすと
「おねえちゃん……制服拭くの手伝ってほしいのです」
――何だこの最高すぎるイベントはぁああああっ!?
妹の身体……じゃなかった制服を拭くってことは超至近距離で透けB地区を拝めるってことじゃねえか……しかも堂々と!
「そんなの一人でやりなさいよ……ま、しょうがないなぁ」
――積極的に拭かせていただきまぁああああす♥
私は乾いたタオルを持つと、妹の濡れた制服を正面から拭き始めた。こうやって堂々と妹の透けB地区を拝ませてもらおう!
おぉっ! 至近距離から見るB地区は絶景だわ! この目にしっかりと焼き付けておこう……って、あれ……?
妹のB地区って、こんなに色が濃かったっけ? 何かヘンだなぁ……しかも妹は色白のハズなのに肌は日焼けしたような色で、腹筋が割れて……そのとき
「にやり」
視線を感じた私は思わず上を見ると、妹が不敵な笑みを浮かべていた。
「おねえちゃん……貴音のおっぱいをガン見してたのです」
「えっ!? いやいや見てないよ」
「ウソなのです! 貴音がノーブラだと思っているのです」
「えっえぇっ! おっ、思ってないよ……」
――実は思ってましたぁ! って……いやどういうことだ一体!?
「仕方ないのです……今日は特別に貴音のおっぱいを見せるのです♥」
と言うと妹はセーラー服のホックを下から一つ一つ外し始めた。
おいおい妹よこんな所で何をするつもりだ!? でっでもこれって前に読んだ百合小説みたいな展開でめっちゃエロいじゃねーか♥
だが制服の下から徐々に現れた妹の素肌は、確実に普段お風呂で見ているそれとは違う……『綿素材』だった! えっ、何だこりゃ!?
「じゃじゃーん!」
……おい。
妹が制服の前をはだけると、そこには色黒で腹筋がシックスパックになったイラストが描かれていた。そう、これはいわゆる「マッチョTシャツ」というヤツだ。
「どうしたの……コレ?」
「ヘンタイおっぱいのおねえちゃんを驚かせるために買ったのです♥」
……妹のイタズラにまんまと乗せられたわ。
「もう上がっても水は垂れないから早く着替えてこい(棒読み)」
「はいなのです♪」
イタズラが成功した妹は意気揚々と脱衣所へ向かっていった。
……ってことはアレか?
――私は男のB地区にドキドキしたってことかぁああああああああっ!?
くそぉ……今度リベンジしてやる!
貴音なのです。おねえちゃんが何か良からぬことを企んでいるのです。




