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【番外編】年の差百合姉妹の「浦島太郎」なのです。後編

(配役)


浦島太郎=武川いづみ

乙姫=平井和

??=尾白貴音

カメ=野牛島樹李


朗読=尾白貴音……なのです。

 



乳宮城(にゅうぐうじょう)!? 竜宮城(りゅうぐうじょう)じゃねーのか?」

「乳宮城っす! ウチの乙姫様は巨乳がパネェっす!」




 美少女ハーレムという甘い言葉に誘われた『浦島いづみ太郎』さんは、以前助けた『樹李(じゅり)カメ』さんの背中に乗って海底までやって来たのです。



 ※※※※※※※



「まぁ~っ! 亀の頭にまたがって~ハァハァと苦しそうに悶えながら~アソコでイッちゃったなんて……何ていやらしいお方なんでしょう~♥」


 竜宮城……もとい()宮城に着いたいづみ太郎さんを出迎えてくれたのは、見るからにいやらしそうな体型をした『(なごみ)乙姫』さまなのです。


「おい、ほぼ全てにおいて誤解を生むような発言だから順を追って間違いを指摘するぞ! まず私が乗ったのは亀の頭じゃなくて背中だ! それと苦しかったのは呼吸ができなかったからでハァハァと言うよりブクブクだ。そして一番のツッコミどころが、オマエの視点だったら『アソコでイク』じゃなくて『ココにキタ』っていうのが正しい日本語だろ!?」


「まぁ、ツッコむだなんて……何を挿入(いれ)るおつもりなの~♥」

「そうだな……そのバグってる頭の中に修正プログラムを挿入(インストール)してやりたいわ」


 世の中には、ヘンタイおっぱいさんをツッコミに専念させるほど上手(うわて)なヘンタイさんがいたのです。



 ※※※※※※※



 いづみ太郎さんは、和乙姫さまと樹李カメさんに宴会場へ案内されたのです。乳宮城の中は床から天井まで全ておっぱいを模したデザインになっているのです。まるで熱海秘●館みたいなのです。


「おぉ、すげぇ♥」


 ステージではタイやヒラメのコスプレをした美少女が舞い踊っていたのです。しかもR15小説で書いていいのか迷うようなあられもない姿だったのです。


「ねっ、樹李タソが言った通りっすよ」

「うーん、確かに美少女だが……何かヘンだな」


 いづみ太郎さんは何となく違和感を覚えたのです。いづみ太郎さんはステージに近づくと、踊っている美少女の体をつかんだのです。


「あっお客さん!! 踊り子に触れてはいけないっす!」


 すると美少女の素肌が服のように脱げてしまい、中からタイやヒラメが出てきたのです! つまり正体は、タイやヒラメのコスプレをした美少女……のコスプレをしたタイやヒラメだったのです。


 ……ややこしいのです。


「だましたなオマエ! タイやヒラメで私を発情させるな!」

「いや……発情しなくてもいいっす!」

「ええぃ! こうなったらカメ! オマエが脱げ♥」

「ダメっす! そんなことしたら胸パッドが……あっ何でもないっす」


 そこへ和乙姫さまが……


「は~い、余興はそこまでよ~! では~お食事にいたしましょ~う! いづみ太郎様、お食事は()()()()()()()でよろしいですか~?」


 そう言うと、ステージで踊っていたタイやヒラメのコスプレをした美少女……のコスプレをしたタイやヒラメの動きが止まったのです。


「いらねーよ! つーかこの環境でよくそんなセリフが言えるな」

「えぇ~!? 生モノはお嫌い? じゃあ焼き魚か煮付けでも……」

「そういう問題じゃない! タイやヒラメが舞い踊るどころか怯えて涙目になってるじゃねーか!」

「でもいづみ太郎様、ここは海の中ですよ~! 逆にこんな所でスペアリブなんか出てきたら~不自然じゃありませんこと?」

「確かにそうだが……何で例えがスペアリブなんだよ!?」


「えぇ~、困ったわ~! どういたしましょ~う」

「食事はいいよ! 乳宮城(ここ)へ来る前に魚肉ソーセージ食ったから」

「しっかり魚肉は食べられたんですね~……じゃあいづみ太郎様! こっちの食べる方はいかがですか~♥」


 和乙姫さまは、人前で見せたら人格を疑われそうなジェスチャーをしたのです。


「おっ、話がわかるじゃねぇか姫様! じゃあさっそく……私はあのカメを食べてみたい♥ おいカメ! 一緒に野球拳でもやるか!?」

「えっ、樹李タソは……ムムムムリっす!」


 ジャンケンで勝てる気がしないと悟った樹李カメは後ずさりしたのです。


「あらぁ~、いづみ太郎様にはもっとおあつらえ向きのをご用意いたしておりますわよ~! 女中さん! 貴音ちゃんを連れてきて~」


 和乙姫さまは近くにいた女中さんに声をかけたのです。しばらくすると女中さんが、暴れて抵抗する「人魚」を羽交い締めにしながらやって来たのです。


「はっ、離すのです! 貴音は食べられたくないのですぅううううっ!」


 やって来たのは『貴音(たかね)人魚』なのです……この物語は完全創作(フィクション)なのです。


「おぉっ! これはなかなかの上物(じょうもの)♥」

「でしょ~! この()はおっぱい至上主義の乳宮城では不良品だけど~アナタのようなマニアのために置いといたのよ~」


 たっ、貴音をマニア向けとは……失礼なのです!


「こっ……この前の話(赤ずきん)のときもそうだったのですが、食べるってどういう意味なのですか!? たっ貴音は殺されたくないのです! 食べられたくないのですぅううううっ!」


「貴音ちゃ~ん、食べるってそういう意味じゃないのよ~! まぁ~どっちも天国にイッちゃうけど~♥」

「心配するな! 下半身が魚でも女同士だったら何ら不都合はないぞ♥」

「イヤなのです! 何かわからないけどイヤなのですぅううううっ!」

「ささっ、ここではなんですから~隣のお部屋へど~ぞ♥」


 そう言うと和乙姫さまはふすまを開けたのです。すると中にはピンク色の照明で照らされた大きなお布団に枕が二つ並べられている……まるで昭和のバ●殿様コントに出てきそうなお部屋があったのです。


「イヤなのです! 貴音は食べられたくないのですぅううううっ!」

「あっ!」


 貴音人魚は一瞬のスキを突いて逃げていったのです。


「あぁー行っちゃったぁ!」

「あら~残念、困ったわね~」

「どうすんだよ! こっちはもうヤル気まんまん……この欲求不満をどう解消したらいいんだよ!?」


 いづみ太郎さんが完全に悪意あるセリフを言うと、和乙姫さまは


「じゃあ……私がお相手して差し上げますわよ~♥」


 と言って服を脱ぎ始めたのです。和乙姫さまは服の下になんとマイクロビキニを着ていたのです。


「いや……()()()は食べ飽きたし、それにオマエは遊んでそうだから一度性病検査を受けろ!」

「失礼ね~! 大丈夫よ~ちゃんと『(たま)()箱』も用意してあるんだから~♥」

「何だよ玉っ手箱って!?」

「中身は精力剤の詰め合わせよ♥」

「おい、やめろ! やめ……あっ♥」


 こうしていづみ太郎さんは、和乙姫さまを三日三晩ずっと食べ続けたのです。


 そして……


「……げっそり」


 いづみ太郎さんは食べたのにげっそりとやつれてしまったのです。その姿はまるでおじいさ……いえ、おばあさんのようなのです。


「あっ、あの……」


 やつれたいづみ太郎さんを心配した貴音人魚が様子を見にきたのです。するといづみ太郎さんがおもむろに貴音人魚を見つめたのです。


「ひぃっ! ま……まだ貴音を食べようとするのですか!?」

「いや……食べないよ……だって……」

「……だって?」



「ここは海の中だから……食う気(空気)がない」



 ……ちゃんちゃん♪

貴音なのです。今回のお話は


「貴音たちはおねえちゃんの水着姿が見たいのです(貴音side)」

「私は妹たちの水着姿が見たい(いづみside)」


を先に読むと二重に楽しめるのです♪

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